日本のマンション市場の脆弱性

世の中には「マンション好き」という人種がいます。
私のように住まいに「住むところ」という役割以上の
意味を見出さない人間には理解できない人々ですね。
彼らにとってマンションとは、言ってみれば
おしゃれな人のファッションのようなモノなのですよ。

私は身に付けるモノにも「纏うもの」以上の意味を
ほとんど見出していません。プラスアルファの何かが
あるとすれば、それは「見苦しくない」程度。
ただ、あるドイツ人は私のことを評して
「ホームレスの恰好をして地主のように歩いている」
なんて言ったとか。失礼な。私はきちんと
ユニクロで全身固めてますぜ。どこがホームレスやねん!

ところが、おしゃれに気を使う人はユニクロではなく
それなりのブランドや、高くなくてもデザインを重視。
彼らは年間に何着もお洋服を購入されます。
それが半ば彼らの楽しみになっているワケです。

これがマンション好きになると、たいして必要でも
ないのに何度も買い替えをなさいます。
彼らの購買行動を見ていると、かなり不思議ですね。
「なんでその買い替えをする必要があるのですか?」
と言いたくなるようなケースが多々あるのです。
まあ、ご本人がお好きなのでしょーがないですね。

2013年以来、東京のマンション価格は右肩上がりでした。
だから物件選定さえ間違えないと、
わらしべ長者のような買い替えが可能でした。
しかし、そろそろそんな時代も終わりそうですね。

日本という国はGDPがほとんど成長せず、
みなさんの年収も上がっていません。下がっています。
一人当たりのGDPもダラダラと右肩下がり状態。
なのに東京都心やその周縁のマンションの価格が
上がっているのは、ひとえに金融政策のおかげ。

金利を0%にしたので、住宅ローン金利は0.4%程度。
審査はユルユルで年収の8倍くらいまではOKです。
なぜなら、マネタリーベースは2013年以前の6倍以上。
これだけの金融緩和をやっても東京都心のマンションは
やっとこさ2倍です。周縁ではせいぜい1.5倍。
郊外なら1.2倍行っていればいいほうです。

つまり、日本という国の不動産需要は極めて脆弱です。
それが証拠に、日本の国土の9割以上の土地には
値段が付きません。だって、利用価値がほとんどないから。
そういった現実を目を向けず、都心のマンション価格
だけの動きを見てモノを言う人が多すぎませんか。

東京の都心だって今のあまりにも異常な金融緩和や、
世界的な実力不相応の株高が終了すれば、
一気に価格が崩壊することがあり得ますよ。
すでに中国のバブル経済は崩壊の第一段階です。

まあ、マンション好きにはそんな現実が見えません。
目の前の値上がりだけを見て「東京はまだ上がる」
なーんて本気で考えている人が多数派ですね。
経済というのは複雑に見えて案外単純です。
上がり過ぎたものはいつかは下がるのです。
経済全体がインフレにでもならない限りはね。
今年はそういうことが実感できるかもしれません。

本日の動画 ↓

2022年2月5日(土)榊淳司の不動産売却相談会

当日は会場に消毒液や空気清浄機を用意し、
私もマスクを着けて対応させていただきます。

この相談会を開催して約6年。
すでに十数物件、総額10億円近い相談物件を
ご希望価格に近い成約で売却できました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
そして、最善の売却プランをご提案します。
売らなくてもいい物件の売却はお勧めしません。
会場はいつものところです。

開催日時:2月5日(土)13時~17時
開催場所:セトル 2階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

当日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
混んだ場合は1組様30分程度とさせていただく場合もございます。
ちなみに、前回(12月)には待ち時間は発生していません。
ただ次回も同じようになるかどうかは分りません。

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2022/1/22 12:22 Comments (0)

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