昨日の続きです。
恐ろしい話がある。
ヨーロッパの多くの国では、日本で厚生労働省に当たるような官庁が高層住宅での子育てを避けるように呼びかけている。
拙著「限界のタワーマンション」の取材で何人かのヨーロッパ人に取材したが、彼らは日本人が平気でタワマンで子育てしていることに驚いていた。彼らにとっては考えられないことらしい。それが子どもの健康に良くないことを本能的に感じているのだろう。
日本では、タワマンが人間の健康を害する可能性があるのではないか、という疑問をもって学術的な研究することがほぼ不可能である。
仮にその可能性があるのなら、タワマンを所管する国土交通省や、国民の健康を守る厚生労働省が積極的にそういった研究を奨励すべきである。
しかし、国交省はおろか厚労省までそういった動きは微塵も見せない。
1990年代に、ある大学の講師が当時の厚生省の研究費を得て「高層階に居住する妊婦は流産の可能性が高い」という研究を発表した。あるエリアの保健所の協力を得た、データ的な裏付けのある研究成果であった。
その発表は不動産業界や医療の世界に衝撃を与えた。しかしその発表以降、厚生省の研究費は打ち切られた。理由は定かでない。
タワマンに住むことは、一部の人の健康を害する恐れがある可能性がある。しかし、今の日本では誰もそのことを指摘しない。また関係諸官庁もそのことについて調査・研究しようとしない。
なぜなら、もしそれが事実である頃が明るみになれば、日本社会は非常な混乱を来すからである。
タワマンの資産価値は暴落する。健康被害を受けた人々は、その損害賠償をマンションデベロッパーや国家に対して求める。
タワマンの資産価値が暴落すれば、それを所有している人の個人資産が激減することになる。中には住宅ローンが返済できなくて個人破産に追い込まれるケースも多発するだろう。そんなことになれば、社会的な混乱は収拾がつかなくなる。
そんな事態を招きたくないので、国交省も厚労省もタワマンの健康被害については知らないフリをしているのではないか。
タワマンが健康に悪そうだ、ということは人間の身体についてある程度の知見を有した人にはすんなりと受け入れられる仮説だ。そういう人はおそらく、タワマンを居住目的では買わないだろう。
ヨーロッパのインテリや上層階級の人々がタワマンを蔑んでいることを知ればなおさらだ。私が知る限りでも、タワマンに好んで住んでいる日本人のインテリはいない。
この項目、これで終わりです。
本日の動画 ↓
早稲田大学エクステンションセンターで
もう6年くらいやってい市民講座。
この秋も開講します。今回は2日に分けて10月15日と22日。
いずれも土曜日です。場所は八丁堀校舎。
前回はわりあい早めに「満員御礼」になってしまいました。
お早目の申し込みをお勧めします。
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当日は会場に消毒液や空気清浄機を用意し、
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わたくしが無料で受けさせていただきます。
そして、最善の売却プランをご提案します。
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会場はいつものところです。
開催日時:9月3日(土)13時~17時
開催場所:セトル 2階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)
当日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
混んだ場合は1組様30分程度とさせていただく場合もございます。
ちなみに、前回(7月)は待ち時間は発生していません。
ただ次回も同じようになるかどうかは分りません。
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