2 子どもの成績が伸びなくなるリスクを避けたい
このことは拙著「限界のタワーマンション」でも取り上げた。
プロの家庭教師派遣集団である「名門指導会」代表の西村則康氏が様々なメディアで表明されている見解である。
彼は自分の経験値から、タワマンの住む子どもは成績が伸びにくいことを認識した。
その理由は、タワマンに住むと外出の機会が減るからだそうだ。
人間は生き物の一種で、自然の一部である。だからこそ、あるレベル以上で自然と触れ合うべきなのかもしれない。そのことによって、様々に学びがある。
一日には朝と昼と夜があって、空気も温度も湿度も異なる。1年の内には季節があって、気候は緩やかに変わっていく。人間の他には様々な生き物がいて、それぞれの生命活動を営んでいる。こういったことは、野原を駆け回っていた昔の子どもたちは自然に理解した。
ところが、タワマンに籠ってゲームばかりしている子どもにとって自然は、自分の住むところとは異なる世界なのであある。
そういう子どもに自然現象をひも解く理科の世界は親しみにくい。様々な事象を言葉で描く国語の世界からも距離感が生まれる。ましてや、人間の集団を学ぶ社会からも遠い。
その結果、成績が伸びにくくなると説明されている。
他にも、気になることがある。
湾岸のタワマンが林立するエリアで長らく小学校の教諭を勤めた人に伺ったお話だが、タワマンの子どもは他の子に比べて落ち着きがないそうである。
以下は私の仮説である。
タワマンの子どもは自宅での滞留時間が長い。これについては各種の研究で明らかになっている。
では、自宅で子どもたちは自宅で何をしているのか。多分、ほとんどの子はコンピュータゲーム、あるいは最近ではユーチューブの鑑賞であろう。スマホでやっている子もいれば、ゲーム機器を使う子もいる。パソコンを買ってもらっている場合もあるだろう。
自宅でゲームやユーチューブ鑑賞ばかりしている子は、他のことでじっと座って集中することができない。だから学校で机に座って先生の話を聞くことは苦手なのではないだろう。
子どもたちに必要なのは、コンピュータが提供するゲームに強くなったり、ユーチューブの動画に精通することではないはずだ。健全な大人になるために、この社会や自然から学ばなければならないことはたくさんある。
特に厳しい受験の競争を潜り抜けるには、集中力が必要だ。タワマンに住むことで集中力を養えなくなるとしたら、それは深刻な問題ではないか。
頭のいい人は、タワマンで子どもを育てることはあまりふさわしくない、ということを本能的に感じ取っているのかもしれない。
あるいは、高層階での子育てを避けている欧米人の中層階級以上のライフスタイルを、理解している可能性もある。
だから、自分のアタマで物事を考えられる人は、タワマンでの子育てを避けている。
本日の動画 ↓
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いずれも土曜日です。場所は八丁堀校舎。
前回はわりあい早めに「満員御礼」になってしまいました。
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ただし、順番におうかがいしますので、
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ちなみに、前回(7月)は待ち時間は発生していません。
ただ次回も同じようになるかどうかは分りません。
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