私はマンションについてアレコレ言うことを生業にしています。
基本、資産価値に対して云々することをメインにしていますが、
避けて通れないのが「管理」というカテゴリー。
この分野はかなり地味です。メディアに記事を出しても
PVをあまり稼げないので、最近はあまり立ち入っていません。
しかし、この「管理」の世界の闇は深く、半ば伏魔殿ですねw。
そもそも、法制度が整っていません。区分所有法という
法律があるのですが、これが穴だらけ。しかも制度疲労。
もう61年も前に作られたものが、ほぼそのまま残っています。
この法律の一番の欠陥は、基本が性善説であること。
管理者(現実には管理組合の理事長)は悪いことを
しない、という前提で作られています。だから悪徳な
理事長が現れた場合に、それに対抗する手段がありません。
現実に、マンションの管理組合の運営は半ば利権です。
組合に集まった管理費や修繕積立金をどう使うかは
事実上理事長に任されているようなものです。
だから事件がいっぱい起こっています。
メディアで取り上げられることはほとんどありません。
ただ、この問題は区分所有法を少し手直しおすれば解決します。
管理組合やその理事会の運営を透明化する条項を加えれば
理事長の独裁権限が弱まり、私物化を防げます。
まあ、これはその気になれば解決できる問題。
しかし、どうしようもない問題もあります。
それは分譲マンション自体の「出口戦略」とでも言いますか。
鉄筋コンクリート製のマンションには必ず「終わり」が
やってきます。老朽化して人間が住めなくなるのです。
それはマンションができてから50年から100年ごあたり。
まあ、施工精度が高く、メンテナンスをきっちりとすれば
100年以上住めるマンションもできるでしょう。
もしかしたら200年住めるマンションが出てくるかもしれません。
しかし、マンションには必ず終わりが来るのです。
パリのアパートやローマの石造住宅は半永久的に人が住めます。
なぜなら、石造や煉瓦造は石や煉瓦が壊れない限り崩れないから。
ところが、鉄筋コンクリートはそういうわけにいきません。
コンクリートに包まれた鉄筋や鉄骨は年月が経てば必ず錆びます。
錆びると体積が膨張してまわりのコンクリート破壊するのです。
すると強度が弱まって、最終的に建物が崩壊します。
だから早ければ50年、普通に100年、遅くとも200年で
人が住めなくなってしまうのです。
ところが、日本の区分所有法にはマンションが住めなくなった
場合の出口戦略について、たった一つの定めしかありません。
単純に管理組合の総会で「壊してしまう」と決議すること。
更地にして土地を売却して、そのお金を区分所有者に
分配して、管理組合は解散…そんなケースはいまだ一つもなし。
都心に立地すれば、建て替えも可能ですね。
しかし、郊外や地方ならそれはほぼ無理。
これは今後の日本の大問題です。
まあ、深刻化するのは私が死んだ後ですがw。
本日の動画 ↓
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ただし、順番におうかがいしますので、
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ちなみに、前回(9月)は待ち時間は発生していません。
ただ次回も同じようになるかどうかは分りません。
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