先週の火曜(19日)夕方に「今、注目のマンション首都圏編」という
最新のレポートをリリースして以来、それは・・それは、すごい反響。
これまで当研究所では40タイトル以上のレポートをリリースしてきましたが、
発売数日にして、過去最大級の購読者を獲得させていただきました。
この場を借りて、御礼申し上げます。
また、このレポートのリリースを過去の「相談者」にお知らせするメールに
一部BCCの不備があり、多くのみなさまに
ご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げます。
また、ここ数日、インフォトップという販売スタンドから「受注メール」が
嵐のように送られてくるのを、ボーと眺めているうちに日を過ごしてしまい、
このブログを更新するのをサボってしまいました。
改めてお詫びいたします。ごめんなさい!
さて・・・今日の話題です。
それは「人生で2番目の大きな買い物」について。
「一番目に大きな買い物」は、言わずと知れた「住宅」。
いつもここで扱っているテーマです。
では、2番目とは・・・・・
実は、「生命保険」なのです。
「あ、そうか・・・」と、納得された方が多いと思います。
毎月払うのは2,3万でも、30年も払い続ければ・・・・
やはり、「人生で2番目」のお買い物なのです。
そして、だいたいカタギで定期収入のある日本人なら、
9割の人々が加入していると思います。
この「9割」という数字は、欧米先進国のだいたい1.5から2倍くらいの水準。
つまり、ベラボーに高い比率なのです。
その割には、ほとんどの人が自分の保険の内容をよく分かっていません。
でも、なぜ、日本人はよく分からない保険に入るのでしょう?
その答えは、実にカンタン!
保険の外交員に「勧められる」からです。
ホラ、いるでしょう、あなたの周りにも。
久しぶりに電話をかけてきたと思ったら、
保険屋さんになっていたかつての同僚、同級生、先輩・後輩、
元取引業者に元顧客、その他もろもろの知人・他人・・・・
「一度お会いして、お話させてください」
そんな誘いに乗って、彼ら彼女らをひとたび招き寄せようものなら、
山のような資料とパソコン画面を交互に見せながら、
「あなたはこの保険に入るべき」
「なぜ、今まで保険に入っていなかったのか?」
「今入っている保険は、こういうところがイケナイ」
「だから、今こそチャンス!」
「これからの人生のために、ご家族のためにも・・・」
と、畳み掛けるような勧誘攻撃(笑)。
これ、何かに似ていると思いませんか?
そう! モデルルームでのマンション販売風景とかなり近いものがあります。
現に、私の親しい知人のお一人は、マンションの販売から保険の勧誘へ
トラバーユして見事にご成功なさっています。
また、最近では不動産広告業界の大不況にともなって、
かつては広告を売り歩いていた方々も、何人かこの世界へ参入。
ただ、マンション販売のようにB-Cのセールス経験者ではなく、
広告営業のようなB-Bで長年なれてきた方は、かなり勝手が違うようです。
でも・・・私のところにもよーくやってきますよ(笑)。
ここ2年ほどは特に増えましたね、そういう方が。
ただ、私には近親者に保険会社の社員と外交員がいて、
毎年何十万円も保険料を払っております。
いわば「鼻血も出ない」状態でして、まず彼らのご期待に添えません。
それでも・・・諦めない猛者がいます。
それも、近親者の同級生の母親・・・という、割合遠い筋の方が、
最近やたらと電話攻勢をかけてきます。
「あなたのお世話になることはありませんよ」
と、ハッキリ断っているのに、諦めてくれませんね(笑)。
もう、通常のデリカシーなどカケラも残っていない感じです。
ここでは、こういった「保険の勧誘」を行う外交員さんたちを、
個人的に揶揄するつもりはありません。
彼らは、ある意味で日本の歪な「生命保険業界」のシステムの中で、
懸命に努力しているマシンの一部なのです。
うまく踊れない方は、もがき苦しむでしょう。
でも、上手に泳いだ方は、とっても甘い蜜を舐めることができるのです。
そろそろ、お気づきかと思います。
そうなのです・・・生命保険の世界は、
その後進性においても住宅業界とかなり似ています。
まず、業界の仕組みがかなり不透明で、一般人からは分かりにくい。
また、「説明してご理解いただく」あるいは「しっかりしたモノづくり」よりも
「売ればいい」という「営業主体」の体質が濃厚。
不動産業界なら手抜き工事や虚偽説明、
保険業界なら不払いなどコンプライアンスにも問題多数。
はたまた、様々な規制によるお決まりの官民癒着体質。
業界自体に「変化しよう」という姿勢がほとんどなし。
その結果・・・・もう、やりたい放題といっていい状態。
実は、我々の払う保険料の半分くらいは保険会社側の利益なのです。
一般人に知識が薄いのをいいことに、日本人は
国際標準からしてかなり高額な商品を買わされています。
ベラボーな利益率は、企業と役員、一部営業社員で山分け。
同じ保障内容で、日米の生命保険の掛け金を比較すると
日本はアメリカよりも2倍から3倍は高いそうです。
だいたい、日本人は銃で撃たれたり、脳卒中で倒れたり、
恐ろしい寒波やハリケーンで死ぬ確率は、アメリカよりかなり低め。
自殺者の割合は多いですけど・・・・
だったら、保険料は安くていいじゃない! と考えるのが普通。
その底辺にあるのは、未だに封建時代さながらの
保険販売のGNP(義理、人情、プレゼント)体質。
アメリカでは「ニッセイのおばちゃん」なんていませんぜ。
だから、アメリカ人が払う保険料には、彼ら彼女らの
給料や慰安旅行やプレゼント海外旅行、ボーナスや
企業年金の費用なんかが含まれていないのです。
日本では、彼ら彼女らひとりにかかる費用は月額40万円といわれています。
その費用は、みーんな加入者が負担しているのです。
そりゃあ、日本の保険が高いはず。
そんな前近代的な慣習のない向こうの保険は安いはずです。
つまりは、日本と言う国は「生命保険」という割りあい高度な金融商品を、
オバチャンのGNPという、とっても原始的などぶ板営業で売ってきたのです。
そして、「保険とはオバチャンから買うものだ」という
イメージがすっかり定着してしまったワケです。
ここ20年ほど・・・ソニーが参入したころから外資系が増え始め、
「保険は個人の人生設計に関わる金融商品だ」という発想で、
フィナンシャル面での知識を備えた保険の営業マンを養成して、
オバチャンとは一味違った営業を始めました。
でもね・・・結局、同じです。
だって・・・保険を買う側の意識がカラッキシ変わっていないのですから。
それに、だいたい連中のいう「フィナンシャル面での知識」なんて、
社内で数ヶ月程度の「研修」を受けただけなんですぜ!
それでもって「プロでございます」という顔をして保険を売り歩かれます。
もう、これは悲劇と言うより戯画的な喜劇。
何度も言うように、彼ら彼女らを非難するつもりはありません。
その程度の「研修」で、「お前はプロだ」と洗脳している連中が悪質なのです。
私が思うに、「ひと様のお財布の中身をどうしたらいいか?」
という高度なアドバイスを行うためには、
日本経済新聞の7割以上がすっと理解できる程度の知識と、
株式や債券投資などの経験が数年以上は必要ではないでしょうか?
さて、連中を非難してばかりいても仕方ありません。
これから生命保険に入ろうとする方は、どうすればいいのか?
コレ・・・実にマンションの買い方とよく似ています。
●まず、なぜそれが必要なのかよく考える。しっかり理解する。
●では、自分にとって必要な「保障」とは何なのかを見つけ出す。
●情報を収集する(本を読む、ネットで調べる、人に聞く)
つまり、マンションと同じで「どれがいい」なんていう魔法の解決法はありません。
また、一人ひとりでゴールは全然違います。
例えば、安く上げたいのなら、アメリカの生命保険に入るのも一案。
通販で売っている掛け捨ての保険を探すのも一案。
オバチャン営業をしない「共済」も、かなり安いですね。
もっともやってはいけないのは
●営業マンのいいなりのプランに入る。
これは、実にマンションの購入と同じです。
彼らにとって「最大にオイシイ」住戸や保険を買わされるのです。
どうです? かなり面倒臭いでしょ?
だって「人生第2の買い物」ですから、
その難しさは「第1」とさほど変わらないのです。
最後に、レポートの更新情報を2つほど
■健全な市場価格形成へ 大崎・ 五反田エリア
マンション市場の波高し【2010年10月改訂版】
価格3960円
「今、注目のマンション」でも取り上げたとおり、
このエリアに「市場化」の波がひたひたと押し寄せてきています。
「大崎ウエストシティタワーズ」や「パークタワー グランスカイ」はどうなるのか?
そして、市場化の尖兵とは・・・詳しくはレポートでお読みください
■中小物件の乱立・乱戦!? 江戸川区・葛西エリア
マンション市場分析 【2010年10月改訂版】
価格2980円
サンクタス、オーベルの販売が終了。
不可解なパークホームズはなぜか販売終了。
そして、今は中小入り乱れての乱立・乱戦状態です。
今後、このエリアでのマンション購入戦略は・・・・
いずれも最新情報に更新しました。
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