日本が平和なのは、憲法のお蔭ではありません

この間、私のオフィスにやってきた来訪者は、実に興味深かったですね。
ちょっと一言では言い表せませんが、
強いて言うならば「大東亜戦争オタク」。
「第一次ソロモン海戦の指揮官は田中提督でしたっけ?」
と私が、聞くと・・・・
「いいえ、あれは昭和17年の8月8日、ガダルカナル沖に集結したアメリカ艦船を夜襲すべくラバウル沖を出港した・・・・」
と、空で解説が始まり「指揮官は三川中将だよ」と正確に教えてくれたのです。

このお方・・・よく聞くとただのマニアではありません。
年に2回、九段会館で開かれていた「帝国陸海軍軍樂隊大演奏会・軍装会」で
帝国陸軍中佐の軍服を着て、軍装隊の指揮を取っていたそうな。
敬礼の仕方も随分とサマになっています。
それだけではありません。
大変手先が器用で、模型作りの名人。
「○○海軍中尉、零式戦闘機52型を操縦し、三浦半島上空で米空軍P51と空戦の模様」
などという実戦記録を基にジオラマをお作りになるそうです。
もちろん、当の○○元中尉の要請です。
そして、塗装や兵装はもちろん、部隊標識までリアルに再現。
大きな透明アクリルの箱の中にワイヤーで吊るして、
当時の状況をそのままに模型ににして見せるのです。
「おお、これこそ我が青春の瞬間じゃ」と、○○元中尉殿は大喜び。

この御仁、年齢はちょうど60歳。
私よりもひと回りほど年上ですが、もちろん戦後生まれ。
学生時代は70年安保と学園紛争で盛り上がっていただろうに、
よくまあ大東亜戦争オタクを貫かれたものと大いに感心。

実は昨日の深夜、GyaOで「男たちの大和」を見てしまいました。
gyao.yahoo.co.jp/player/00867/v00230/v1000000000000001192/

ああいうのを観ると、泣けてしまいます。
あの時代の多くの立派な男たちが、国を守るために死んでいきました。
幾多の女性たちも、戦いに巻き込まれて殺されました。
結局、戦争には負けて日本はとても惨めな状態に陥りました。
でも、彼らの犠牲は決して無駄にはならなかったと思います。
その証拠が、今の日本の平和と繁栄ではないでしょうか。

しかし、失ったものも数多くあります。
領土などは、仕方がないと諦めがつきます。
しかし、あの大和の男たちが持っていた日本人としての
尊い「精神」はどこへ行ったのでしょう?

そのすべてがなくなってしまったとは思いません。
この震災で、多くの日本人は強靭な精神力を発揮しました。
自分のためではなく、他の人のために、あるいは公のために、
何かをなそうという気持ちを持った方が多く現れました。
実に立派であり、尊敬すべきです。

でも、残念な輩もなんと多いことか。
一番分かりやすいのは、菅直人君。
そして、どういうわけは菅君の擁護を止めない朝日新聞。
何とも理解しがたい連中です。
先日は、まるで竹島が韓国領だと言わんばかりの報道をしておりました。
「胸糞が悪くなる」という表現が、下品ながらぴったりです。

そして、ここぞとばかりに騒いでいる反原発派。
この連中は大概のところ、つい半年前まで「CO2排出反対」を叫んでいたはず。
原発の代わりにLNGや石炭を燃やさねばならないことにはほっかむり。
このように無責任に「何でも反対」というのは、
昔の社会党時代からの連中の悪しき伝統みたいなもので、
それが今の民主党に濃厚に受け継がれているので始末に悪いのです。

一昨日は広島の原爆記念日。
明日が長崎。そして、ソ連が不法に満州に侵入した日。
平和を願うことは大切です。
でも、平和は願うだけでは維持できないのです。
多くの左巻きの方は、まるで日本に平和憲法があるから平和だと思っています。
これは実に大きな誤りです。
戦後66年。日本が一度も戦争に巻き込まれなかったのは
日米安全保障条約が機能しており、日本に米軍基地があるからです。
ご存じの通り米軍は世界最強であって、2位を寄せ付けません。

米軍基地と安保条約が存続し、アメリカが「日本を守る」
という意思を持っている限り日本は平和だと思います。
尖閣騒ぎの折、クリントン国務長官が安保条約の適用範囲に
「尖閣諸島が含まれる」と明言したことで、支那の活動は収まりました。
もし、あの発言が無かったら、今頃連中に占拠されていたでしょう。
なぜなら、フィリピンは米軍基地がなくなった途端に
南沙諸島の一部を支那軍に奪われてしまった例があるからです。

多くの日本人はノーテンキに構えていますが、
支那もロシアも韓国も北朝鮮も、日本から領土はもちろん、
カネも人も奪おうと虎視眈々と狙っているのです。
北は実際に多くの人をさらって行って、未だに返しません。
韓国は不当に竹島を占拠したまま自国領だと絶叫しています。

日本は、今からアメリカが守ってくれなくなった時のことを考えるべきです。
先日、アメリカはデフォルト寸前まで追い詰められました。
イラクやアフガンでの軍事作戦は、ハッキリ言って行き詰っています。
失業率は一向に回復しません。
このままでは、オバマ大統領は再選できないでしょう。
アメリカの国力は、経済面で衰えつつあるように思えます。

彼らが数年以内に安保条約の解釈を変えるとは思えませんが、
20年先、30年先のことは分かりません。
その時に備えて、日本は自力で国を守る力を養う必要があります。
もっとも必要なことは、自前の核を持つことだと思います。
通常戦力は小さくても、報復用の核兵器さえ持っていれば、
支那や半島、ロシアが下手に手を出してくることはないでしょう。

そして、核兵器を開発するためには原発の技術が必要なのです。
原発技術を維持発展させるのは、ただ目先の電力の都合だけではないのです。
戦略的に「国を守る」ために、原発は維持発展させるべきです。

この至って常識的な考えが、多くの日本人にとって受け入れられない、
という国民的精神構造こそが、あの戦争に負けたことによる
最大の喪失ではないかと思います。

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2011/8/8 18:18 Comments (0)

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