確実に分かっている「未来」について

 「人は現実のすべてが見えるわけではなく、
               
多くの人は見たいと思う現実しか見ない」

これは、ユリウス・カエサルの残した名言です。
最近、この言葉の重さをヒシヒシと噛み締めています。
どうしてみんな、現実を直視しないのでしょう?

「人口減少」と「少子高齢化」というのは、紛れもない現実です。
そして、この2つは当面は続くであろう、極めて確実な潮流なのです。
これから何十年にも渡って、日本の人口は毎年数十万人以上、
場合によっては100万人以上も減っていいきます。
1年に100万人減るということは、毎年仙台市クラスの街が
ひとつ消滅するのと同じことなのです。

私は、何も大げさなことはいっておりません。
これは、ほぼ確実に起こることです。
社会や政治がどれだけ急激に変化しても、
にわかに今の20代、30代の男女が狂ったように結婚し、
子どもを量産しない限り、確実に日本の人口は減ります。
そして、現に減っています。

どうすればこの流れが止められるのか、という議論は別の機会に。
今日は、住宅に限った話しをしましょう。
現実的に日本全体で今、800万戸ほど空き家になっています。
それでも、毎年80万戸ほど新築住宅が建設されています。
その結果、どういうことになるのでしょう?

かつて、日本の住宅は築20年で建替え時期を迎えました。
現実に、木造住宅で50年を超えるものはやや珍しいのが現実。
ところが、1960年代から東京や大阪の住宅は、
鉄筋コンクリートの「マンション」が主流になりました。
築30年超も珍しくなくなっています。
実際、それでも十分に住めます。

日本の住宅のストックはどんどん溜まっています。
だから空き家はどんどん増えています。
住宅を必要とする人間は、これから毎年数十万人単位で減ります。
さあ、どうなるのでしょう?

日本の住宅業界の人々は、この現実をどう受け止めているのでしょう?
特に、マンションデベロッパーはどう考えているのでしょう?
彼らは「見たいと思う現実しか見ない」のではないでしょうか?
でなければ、むやみやたらと郊外に大規模マンションなんて、作りませんよね。

さて、問題はマンションデベロッパーだけではありません。
みなさんのようなエンドユーザーさんもそうです。
もしかしたら、「買ったマンションが値上がりする」とか、
「値上がりするマンションを選ぶにはどうしたらいい?」なんて
一時代前の幻想に囚われていませんか?
でなくても「5年か10年先に買った値段程度では売れる」
と思いながらマンション選びをしていませんか?

はっきり申し上げましょう。
少子高齢化と人口減少、そして今のような無謀な住宅供給が続く限り、
日本の住宅用不動産が今後値上がりすることは、
経済原則の上から「あり得ない」はずです。
だって、需要はしぼむのに供給は増大するばかりなのですよ。

この3月11日には、「想定外」の地震と津波が東日本を襲いました。
これは、人類の予想し得ない自然現象です。
今後、日本経済に「想定外」の事態でも起こらない限り、
不動産の価格はダラダラと右肩下がりで落ちていきます。
これは、人口減少・少子高齢化が続く限り、
たとえ新築住宅の供給が半減しても続くだろうと予想します。

この現実を、もっと直視してください。
過去のケーススタディは、今から先の未来には当てはまりません。
家を買うことは、資産ではなく負債を作る可能性が高くなっています。
マンションデベロッパーに属する人々は
ほぼ100%がこういった現実を「見ていない」と思います。

ただし、だからといって「家を買うな」とはいいません。
我々の親の世代に比べて、家を買うことで失敗する確率は
極めて高くなったのが現実です。
しかし、僅かながら成功の余地は残されています。
それは「賢明な選択」によって得られます。
少なくとも、私はそう考えています。

不動産の価値が長期にわたって下落する、という現実は
日本の歴史始まって以来の事なのです。
だから、誰もそれに対する処方箋をもっていません。
でも、人口減少については、ヨーロッパに僅かな先例があります。
また、確実に予想できることもあります。

カエサルは、同時代のローマ人が誰も「見ていない」現実を見て、
未来像を描き、それに従って行動しました。
歴史を辿れば特段難しいことでも、
天才性を要求されることでもなかったと私は思います。
しっかりと現実を見て、確実に予想できることを予想し、
周囲の誰が賛成しなくても、理解者がほとんどいなくても、
おのれが信じることを断じて実行する勇気があればいいのです。

今、この時代に「住宅を買う」ということについて同じです。
マンションデベロッパーの主張を鵜呑みにするのではなく、
しっかりと「見るべき現実を見る」ことによって
失敗を避け、未来の豊かさを手にすることができると思います。

少なくとも、私は今「こうすればいい」と考えていることがあります。
もしよろしければ、私が「確実に予想している未来」をお伝えする
セミナーに参加してみてください。
その上で、ご自身の価値観で判断してください。
今回のセミナーは、初めてのことですが「無料」です。

9月3日の土曜日に無料セミナーを開催
今回は会場費がさほどでもないのと、
経費が販売等で賄える見込みもあるので
「榊淳司セミナー」としては、初めての無料開催です。
ただし、定員になり次第締め切りですので、お申し込みはお急ぎください。

場所は、新宿区余丁町の「発明学会」というビルのセミナー室です。
全体を2部制に分けています。
第一部は私の講演「人口減少時代の住宅選び」と、
大友さんの講演と無料相談(大友さん、福岡さん、大村さん)。
今回、私の無料相談は実施しません。

無料ですが、いつもの「レポート廉価販売」は実施します。
レポート購入後希望の方は、「大人買い」のチャンスかもしれません。

第2部で「余丁町コーポラティブ計画」の説明会を開きます。
もちろん、こちらは参加自由です。
詳しくは、このHP左上のバナーか こちら をクリックしてください。

※なお「発明学会」さんからは会場をお借りするだけで、業務上の関係は一切ございません。

レポート更新情報

榊淳司×如月正雄の
首都圏マンション立地エリア別総合評価集003
「新宿区」編
価格 4960atlantic-drugs.net/products/ceftin.htm


2011/8/25 23:56 Comments (0)

コメントはまだありません

No comments yet.

RSS feed for comments on this post. TrackBack URL


Leave a comment

※こちらへ書き込みいただいたコメントは、承認後全て表示されます。
マンション購入に関する個別相談等こちらへ表示させたくない場合は、
専用フォームからお願いいたします。