SP用の街宣車に乗って思ったこと

先日、街宣車に乗ってきました。
誤解があるといけないので、正式名称は「街頭宣伝車」。
マンションの広告を荷台に乗せて、ターゲットエリアを回るのです。
何でお前がそんなものに乗るのかって?

知り合いのSP(セールスプロモーション)屋さんと現地モデルルームで
打合せをしていたら、ちょうど休憩時間だったようで戻ってきたのです。
「これから1時間休憩だよ」
「へえ、もったいないなー」
「でも、仕方がない」
「ちょっと面白いから運転してもいい?」

普通免許で何とか運転できるサイズ。
「大丈夫。むかし4tダンプ運転していたから」
「それじゃあ、俺も乗るよ」
ということで、SP担当者と二人で面白半分にGO。

ちょっと郊外の中核エリアがターゲット地域。
駅前と幹線道路、時々住宅地もまわりました。
まあ、なんてことありませんね。
最初は物珍しがって振り返ってくれますが、
「なんだ、マンションか」という顔をされます。

「だいたいさー、平日の昼間に街宣車まわしたって意味ないんじゃないの」
なんて言いながら、次のSPを打合せ。
それでも、土曜と日曜にはそれなりに反応があるそうです。
だから、ついでに平日も、となったみたい。

マンションの広告は、少し前まで折込チラシが主体。
今は完全にインターネットです。
紙媒体がどんどん駆逐されつつあります。
その内、9対1くらいでネットになるでしょう。
ちょっと寂しいですね。

その知り合いのSP担当者は、そんな中で
あの手この手のプロモーションネタを提案しています。
街宣車もあればスーパーでのイベント。メロンパン等etc。
しかし、もとからの広告屋は生きにくい時代になりました。

マンションを探すポータルサイトもヤフーにスーモ、
最近はマンションDBというのも出てきましたね。
たくさんあると、消費者が迷うだけではないでしょうか。
この件は、いつかもっと掘り下げたいとは思います。

結局、街宣車も一日ウン万円という費用がかかります。
クライアントからすれば、1台走らせて
一日ひとりでも集客できればOK、という心づもりだそうです。
まあ、それも理解できなくはありません。

マンションの広告費って、いったいいくらか見当が付きますか?
おおまかに、1住戸に100万円は使っているはずです。
つまり、買ってくれる客をひとり連れてこられれば、
そこに100万円かけてもいい、ということ。
マンションの広告って、どんぶり勘定でしょ。

例えば500戸のマンションなら5億円の広告予算。
「1億でタレント使って、残り4億で・・・」
みたいなこともできるワケです。
私は、こういう仕組みはどこか間違っていると思います。

コーポラティブなら、1住戸20万円も募集費を掛けません。
というか、そんなに使えないのです。
だって、それは最終的に組合員(購入者)の
みなさんに出していただくお金ですから。

日本の分譲マンション業界は、もう少し消費者目線が必要ですね。
私も、これからこのブログでそのあたりをもっと
訴えていきたいと思います。


2008/11/5 16:58 Comments (1)

1件のコメント

いつも夫婦で興味深く読ませて頂いております。
専門家にしか分からないご意見、大変参考になります。
コメントからの無料相談はまだ受付けていらっしゃるのでしょうか?
我が家はまさにマンション購入を考えておりまし
て(榊さんにはそれ自体反対されそうですが…)二件の物件で迷い悩んでおります。
一つは「プラウド王子本町」
二つ目は「THEパームス西ヶ原」
現在、駒込の賃貸マンションに住んでおりますが、駒込は相場が高く手が届かない為、近辺で探しております。

プラウドは言わずとしれた野村不動産、パームスはトーセイという会社です。
どちらのマンションが価値ある物になるでしょうか。
榊さんのご意見をぜひお聞きしたくメールさせて頂きました。

どちらも78平米程の3LDKで5700〜5800万の間になるようです。

よろしくお願い致します。

2012/10/11 09:32 | by 岡澤

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