●注意情報
コスモスイニシア
日本綜合地所
フージャース
プロパスト
(アイウエオ順)
最近、業界内で年内・年明けの動向に「注意」が集まってる4社です。
●JV案件の志を疑う2
みなさまからのご相談で、最近めっきり増えたのが
「売主の会社が倒産したらどうなるのでしょう?」
あるいは
「契約して手付金を納めたけれど、再生法が申請された。どうなるのでしょう?」
といった種類のものです。
個々のケースによって微妙に異なるので一概にどうとはいえませんが、
一番の問題は
・瑕疵担保責任などのアフターケア
です。
あまり表には出てこないものですが、
新築マンションの引渡し後のトラブルは案外多いものです。
水漏れ、雨漏り、床の反り、タイルの剥落、コンクリートのヒビ・・・・
「業界大手だから」「老舗企業だから」「テレビでCM流しているから」
安心できるとは限りません。
私が知る限り、大手でもかなり問題は発生しています。
業界ではこういう問題が発生した場合の対処を
「クレーム処理」と呼んでいます。
自分たちが「欠陥」の元を作っておいて
「クレーム」と呼ぶのは、なんとも傲慢な感じがするのは私だけでしょうか?
こういった問題が発生した場合、
もし売主が民事再生だったらどうなるのか?
補修を求める先の会社がなくなっているか、
半身不随常態か、あるいは名前も中味もまるっきり変わってしまっているか・・・・
というのが最大の問題だと思います。
中には、保険に入っている場合もあります。
その時は保険でカヴァーできるはずですが、
それにしても元々責任のある会社が対処するのと
おのずとやり方が変わってくるのではないでしょうか。
さて、こういう問題が発生した場合、
売主がJVで何社もある場合はどうなるのでしょう?
いわゆる、民法でいうところの共同債務になるはずです。
それぞれの持分に応じて補修の費用を負担しなければならないのです。
「だったら別に問題ないじゃない」
という声が聞こえてきそうですね。
その通り。
JV全社がすんなりと負担を承諾すればなんの問題もありません。
ところが・・・どこの社会にもいるでしょ、変なのが。
JVの中にもいるかもしれません。
例えば中の1社で決定権を持つ人物が、
補修計画書とその見積書をチェックして
「ここがおかしい」「これはもっと安くできるはずだ」
「なぜこの業者なんだ」
なーんてゴネ出して判子を押さなかったらどうなるか・・・
もちろん、その間は補修工事を行なえません。
補修工事が遅れて不利益をこうむるのは、
そのJVのマンションを買って住んでいる人。
JVに参加している企業が多ければ多いほど
こういった「変な人」による履行遅延が起こりやすくなります。
また、分譲・引渡しが完全に終わってから、
JVの1社が再生法を申請したとします。
そして、分譲したマンションに欠陥が見つかり、
補修をしなければならなくなった場合は・・・・
その再生法申請企業に負担能力がないと、
他のJV参加企業が肩代わりするのでしょうが、
やはり手続きが煩雑になる分、
補修工事が遅れるのではないでしょうか。
広告で「日本を代表する企業○社が事業主だから安心」
的な謳い文句をよく見かけます。
それは「日本を代表する企業○社全部が合意しないと、
アフターケアひとつできない事業だからご注意」
と読み替えてもいいのではないでしょうか。
売主が1社なら、決定権者はひとり、あるいは社内の数人。
でも、例えば「JV9社」となると、決定権者は「×9」なのです。
何かの欠陥・不具合が発見された時、
事業主が1社だったら、
「これは速やかに処理しなければ会社の信用に関わる」
という意識が働きます。
自然、対処もスピーディなはずです。
これが9社もあったとしたら・・・・
例の「赤信号みんなで渡れば・・・」の気持ちが生まれ、
9社それぞれの心理的な責任意識は希薄になると思います。
さて、JVプロジェクトの批判ばかり書きました。
少しは褒めておきましょう。
●JV案件のメリット
それは、中の1社が途中で倒産しても
その持分を他の企業が肩代わりして責任を引き継ぐ、
という契約があらかじめ為されていることです。
その点、購入者側にも安心できます。
もうひとつあるとすれば、
それぞれの参加企業がもつ得意分野が
マンションづくりにに反映されること。
電力系や電機メーカー系が参加していれば「オール電化」、
ハウスメーカー系が参加していれば
戸建て用の建材やプラン作りのノウハウを活かせる、とかです。
以上、JVプロジェクトの項を一応終えます。
ご意見・ご感想、そしていつもの通りご批判もあれば
コメントでどしどしお寄せください。
●さて、榊からいつものお願いです。
今まで2回「榊淳司の注目のマンション情報」を配信しましたが、
もしこの2物件のモデルルームに行かれた方は
ぜひ感想をコメントでお聞かせください。
皆さんの目に、あのふたつのマンションがどう映ったか、
榊はとても興味があります。
●お知らせします。
もうすぐ発売される「日経マネー」に掲載される
榊淳司の「失敗しない不動産投資」コラム。
今回の内容はずばり「不動産投資も今が買い時!」
実際に買って住む方にはあまり関係ないかもしれませんが、
ひとりでも多くの方に買って読んでいただければ幸いです。
●原稿のご依頼は、このブログのコメントからご連絡ください。
当方よりメールで返信差し上げます。
●メール配信のお知らせ
「榊淳司の注目のマンション情報」の
第3弾を現在計画中です。
今度は、ちょっと変りダネのマンションを紹介しようと思っています。
これまで榊がご相談にたいする回答を返信させていただいた方には
メールにより自動配信させていただいています。
不用の方は、コメントをお寄せいただく際に、
その旨書いて置いてください。
「注目のマンション情報」の中味だけ読みたい、という方は
榊淳司の注目のマンション情報
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●ご相談をいただいているみなさまへ
回答が遅れ気味で申し訳ございません。
今日もこれからひと仕事片付けた後、
各ご相談へのアドバイスを書いてお送りしたいと思います。
すべての方まではできないと思いますが、
だいたい4,5日以内にはお送りするように心がけています。
もし、それ以上経っているのにこない、
と言う方は申し訳ございません。
手作業で行なっているので、見逃した可能性があります。
恐れ入りますが、もう一度こちらのからコメントからお送りください。
★コメントをいただく際に、
○検討の物件名
○住戸の広さ、間取り、条件
○価格、先方の提示価格
○交渉過程
○家族構成など、マンションを買う理由
○その他必要と思われる条件
など、こちらが判断する上で必要と思われるアウトラインを
ある程度お知らせください。
ただ、個人情報は不要です。
首都圏、近畿圏の方については土地勘を交えた
アドバイスを差し上げられる場合があります。
その他のエリア及び首都圏・近畿圏でも
榊の土地勘のない地域につきましては、
申し訳ございませんが、市場データやHP情報による
一般的な見解をお伝えしています。
榊淳司
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