慌てて家を買わず、私の話を聞いてください

今さらながら「本を1冊書く」という大変さを味わっています。
そもそも、私の第一稿は2月末に上がっておりました。
3月はアレヤコレヤと出版社の意向を聞きながら完成形に持ち込む作業。
4月はなぜかほぼお休み状態。
GWがあって、急速に動き出したのは先月末あたりから。

納品間近になってからバタバタする、というパターンは
広告と出版、2つの業界に共通しているような・・・
否、日本社会全体に蔓延するビジネススタイルかもしれませんねw。
ただ、納品(締切)直前に平気で「ひっくり返す」ということは、
多分広告業界(特に不動産)だけだと推測しているのですが。

そんな中で、今日は某経済誌の取材を受けました。
「今、マンション市場は好調に推移している」とする専門家に対し、
「そうじゃないよ、失速する可能性が高いよ」と反対意見を言う
役割を求められたような感じでした。
まあ、業界をナナメ横から眺めている私にはピッタリかもw。

実際、各地の注目物件も一応は「好調」を装っています。
でも、今ひとつ勢いを感じませんね。
「偽装好調」とまではいいませんが「カラ元気」程度ではないですか。
私が2012年の後半戦で、その帰趨を注目している物件は次の3つ。

千葉県船橋市「プラウド船橋」。総戸数1500戸。
東京都中央区「ザ・パークハウス晴海」。総戸数883戸(約1800戸)。
横浜市「ブリリアシティ横浜磯子」。総戸数1230戸。

いずれも1000戸以上のメガトン級物件。
まあ、この3物件共に年内を「好調」のまま終れば、
それこそ新たな「マンションブーム」の到来といってもいいでしょう。
でも、それは難しい話でしょうね。
年末にはそれなりの結果が出ると思いますが、
それぞれに無理筋な部分が多すぎるのです。

プラウド船橋は駅徒歩1分の複合開発です。
10年前なら「おお、これはいいね」となった物件ですが、
いささか時代遅れなのとエリアのマーケット環境が供給過剰。
総武線、京葉線、京成線の沿線は市場無視の巨大な開発だらけ。
その典型例は「ユトリシア」。
売れないのを広告代理店のせいにしているほど、業界有数の不振物件。
そこへ他でもない野村不動産が稲毛で市場破壊を行い、
津田沼や検見川浜でも巨大な物件がドンドコ出ています。
そうでなくても中古マンションが真っ先に値崩れしているのがこのエリア。
いくら価格を安くしたからといって、
このボリュームを掃くのは相当に難しいと思います。
加えて、今回はプラウドとはいえ、幹事は三菱地所RのJV。
さらに、戸数が多すぎるから1街区、2街区が終っても
全部出来上がるまでにはまだまだ後が続く長丁場。
野村が得意の竣工前後からの「値引き大バーゲン」が
今回は効果的に発動できない可能性もあります。
つまり「金町の悪夢」が再現する可能性が大。
あの時と同じく、広告もだいぶスベっているようですから。

ザ・パークハウス晴海は何度もここで取り上げている通り。
「第1期320戸に対して377件の登録」なんてのを
何ヶ月も流しているようじゃあ「客が足りません」と自白しているようなもの。
野村のプラウドタワー東雲みたいに、カタチだけでも景気よく
短期スパンで「登録申込連続即日完売」を続けないと、
世間にすっかり失速を印象付けます。

神奈川エリアの注目物件は、何といってもブリリアシティ横浜磯子。
もちろん、出足好調というアナウンスはされています。
多分、最初はそこそこ「モノめずらしさ」で走れるとは予想した通り。
でも、世間には常に一定の割合でオッチョコチョイがいるものです。
東京にはWill誌がいうところの「蓮舫に投票したアホ」が
170万人もいたわけですから、
神奈川にブリリアシティ横浜磯子を買いたいと考えた方が
300人くらいいたとしても大して不思議ではありません。

これらの物件については、レポートなどで順次詳細な分析と解説を
お届けしていくつもりです。
ここ1,2週間は新しい本の校正に追われて作業は進まないでしょうが。
みなさんに気をつけてほしいのは「マンションが売れている」と
メディアが報道しているときは、すでに頂点を過ぎている場合がほとんど。
それに、これからの時代は慌てて買わなくても価格が上がったりしません。
さらに、消費税の増税なんて、実は何にも怖くないのです。
インフレだって、それほど恐れることはありません。
これからの日本社会は、どんどん住環境がよくなるのです。
簡単に言えば、時が経てば経つほど家は買いやすく、借りやすくなります。
それも、しっかりとした根拠があります。
こんなお話の続きや詳しい背景に興味がおありなら、
ぜひ7月7日のセミナーにご参加ください。

7月7日(土)榊淳司新著出版記念セミナー
「日本の幸せ住宅未来図 今、どのマンションを買うべきか?」

セミナーの参加申込みはこちらより

セミナーの終了後は引き続いて同じ会場で
「余丁町コーポラティブ計画 説明会」を開催。
計画現地はすぐ傍ですから、私と建築家・大村氏がご案内します。
何といっても駅から徒歩3分で「伯爵通り」に面した瀟洒なマンションを
平均坪単価250万円で計画しております。
周辺の築5年程度の中古マンション相場が270-280万円です。
都心の中古マンション市場はあと2,3年は堅調に推移すると予想されますから、
竣工する頃でも「中古よりも安い新築」になっているはず。
こんな「奇跡」のようなマンション計画の内容を、
私から詳しく説明させていただきますので、ぜひご参加ください。
こちらの方は、参加費が無料です。

説明会の参加申込みはこちらより

 


2012/6/12 0:21 Comments (0)

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