50というのは「天命を知る」歳だそうです。
噛み砕くと「天(宇宙や神みたいなもの)が自分に与えた役割が分かる」
とでも言えばよいのでしょうか。
孔子の生きた頃は、年齢は「数え」であったでしょうから、
今風の「満」にすると48歳か49歳になります。
私は2年ほど前に通り越しました。
別にどうと言うことでもなかったですね。
自転車で転んで、私にしては大きな怪我をしたくらいでしょうか。
それで「これはもう若くない」ということを、激痛とともに知りました(笑)。
ちなみに論語の中で40歳は「不惑」だそうです。
これもカンタンに言えば「自分の為すべきことに迷いがなくなった」という意味。
事に臨んで正しい判断が出来る、といえばカッコ良すぎますか。
「不惑の歳になったけど、迷ってばかりだ」なんて、よく言います。
振り返って、私はと言うと30代の半ばに世の中に対する
おおよその価値観が固まり、そこから大きく変わることがありません。
別の言い方をすれば「進歩がない」のかもしれませんね。
あるいは「分かった気なっているだけ」なのでしょうか。
それにしても、40代の10年間などと言うのは
まさに「光陰矢のごとし」と過ぎていきました。
「自分は何をしていたのだろう」などと思ってしまいます。
ただあたふたと目先の事に追われていただけ。
ある意味、生き残るために必死で何かをしていた、と言う感じ。
子どもは成長してベラボーな金がかかり始めるのに
自分の収入は減る一方で「どうしよう、どうなるんだ」という
不安に苛まれた10年・・・とでも言いましょうか。
周りの同年代を見ていても、ほぼ同じ状況。
特に約5年前のリーマンショック以降は、まるでジェットコースター。
私が棲んでいた不動産広告の業界は、どこもかしこも
ブクブクと音を立てて沈んでいきました。
最もワリを食ったのは私より年上10年から年下5年くらいの層。
次々と職を奪われて寒風吹きすさむ巷へ放り出されました。
40も半ば過ぎ、あるいは50を超えて、自分の意思に反して
会社を辞めさせられる、というのは大変なことです。
しかし、こういう時こそそれぞれ人間の地金が出ますね。
生き残った人もいれば、視界から消えた人もいます。
最近、その両者を分けている資質の違いとは何だろう、
ということをしきりに考えています。
まず、基本的には「能力」というものが大きいでしょうね。
まあ、当たり前と言えば当たり前のことですが。
でも、それだけではないと思います。
現に私が見る限り、さして能力がない人でも成功している例はあります。
成功せずとも、生き残っている人もいます。
誤解を避けるために申し上げれば、私の言う「能力」は
サラリーマンとして出世する才覚とは正比例しません。
純粋に「仕事が出来る」という意味においての力量です。
会社内でのポジションは、往々人間関係に拠りますので。
会社から放り出されても何とかフリーで生き残れる、
あるいは別の会社に待遇を落とさず潜り込むために
必要な資質は「柔軟性」と「人間的魅力」ではないかと思います。
人間的魅力については特に説明の必要はないでしょう。
「コイツと仕事をしたい」と相手に思わせる何かです。
柔軟性、というのはちょっと難しいですね。
強いて言うなら、「発想の転換が素早い」というか
「変化に対応できる」みたいな資質です。
社会も、業界も、自分の置かれた環境も変っているわけですから
いち早くそれにあわせて自身のスタイルや心構えも
思い切って変える、と言うことが大切なのでしょう。
それが出来ていない人が、いつまでも古くて錆付いた
自分の「やり方」に固執していると、どんどん苦境に追い込まれます。
まあ、景気のいいときなら起きることもなかったであろう、
様々な方の人生の苦境をたくさん垣間見たのが、この5年間。
そして、この5年は私自身も人生の中で
もっとも危機に追い込まれた年月でした。
まあこれから先、これ以上の危機が来ないとは限りませんが。
ただ、私は27歳で勤めていた会社を辞めて独立した時から
「こういう時がいつかは来るであろう」と
うすうす覚悟はしていたので、ある程度腹を据えて波をかぶれました。
ぬくぬくとしたサラリーマンからいきなり放り出された方との
一番の違いは、そういった心構えだったと思います。
そして、「天命を知る」年齢を過ぎました。
私の周辺で苦境に陥っている人は、まだ増えています。
危機は決して去ったわけではないのです。
最近では経済的苦境だけではなく、健康を害した方もいます。
やはり、年齢とともに体力も精神力も衰えているのです。
なんとも悲しいけれど、それが現実。
私も、この1年ちょっと怪我の後遺症で苦しみました。
日本と言う国が衰退期に入った今を生きている限り、
ただ流れに身を任せていると自分の運勢も細って行きます。
20代以前の若い方はまだいいでしょう。
これから人生の興隆期を迎えるわけですから、
国家が衰退していようと強い力で流れに逆らえます。
私が若い頃と比べれば、「流れに乗れない」という厳しさがありますが。
しかし、我ら不惑を過ぎて天命を知る世代は、
ちょっと油断すると国家の衰退という巨大な濁流に呑み込まれます。
よほどにしっかりと心も構えて、自分と家族を守らねばなりますまい。
私もますます心を強くして生きねばならないなー、と思う今日この頃です。
さて、レポートの更新情報です。
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7 THE パームス日本橋小伝馬町ヴィサージュ
8 アイディ日本橋水天宮
9 グレーシア日本橋馬喰町
10 ライオンズ日本橋浜町リバーノート
11 リビオレゾン日本橋浜町
12 エコヴィレッジ日本橋水天宮前
13 プレシス日本橋三越前セントル
14 ブランズ日本橋茅場町
15 オープンレジデンシア日本橋人形町
16 パークリュクス日本橋
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18 アーリアシティ日本橋
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1 パークリュクス銀座8丁目mono
2 ベルドゥムール東京八丁堀
3 オーベル明石町レジデンス
4 プレサンスロジェ八丁堀
5 プラウド東京八丁堀
6 ステージグランデ茅場町
7 リビオレゾン東銀座
8 アデニウム東京八丁堀
月島・勝どき・晴海エリア
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2 シティハウス月島駅前キャピタルコート
シティハウス月島駅前ベイブリーズコート
シティハウス月島駅前エアーズコート
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10 その他「晴海」「勝どき」「月島」タワーマンション計画
プラウド東京八丁堀、リビオレゾン人形町も登場
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※これは上記の「中央区総集編」の「日本橋、銀座・築地・八丁堀」部分を独立させたものです。
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