さて、2020年のオリンピック開催地決定まで、あと1ヵ月。
英国のブックメーカーでは東京のオッズが1倍台。
2番手はイスタンブールで3番手がマドリードだそうな。
もはや、当日の波乱でもない限り東京は堅いところでしょう。
オリンピック東京開催決定が東京のマンション市場に及ぼす影響については、
このブログでも以前に書きました。また夕刊フジにも書いています。
でも、あえてもう一度取り上げることにしましょう。
まず、マンション市場がさらに活気づくのは間違いないところ。
特に競技会場が集中する湾岸エリアには一種のブームがやってくるでしょう。
カンタンに言えば、「売れる」ようになるのです。
例えば、ザ・パークハウス晴海タワーズティアロレジデンスは全861戸。
第1期1次の販売住戸は、全体の1割にも満たない61戸。
現在「第1期2次」の「3戸」を今週末から登録受付。
これは、普通に考えると「惨敗状態」。
スカイズ タワー&ガーデンは第1期470戸ですから。
もちろん、先に始めていたお隣のクロノレジデンスもまだ販売中です。
販売戸数は「25戸」なんて表示されていますが、
実際はいくら残っているのか分かったものではありません。
晴海には他にDEUX TOURS CANAL&SPA (ドゥ・トゥール)という
どう考えてもネーミングに失敗しているマンションがあります。
まるでコーヒー屋さんみたいでしょ。何度書いても覚えられません(笑)。
勝どき駅から徒歩8分で全1450戸というスケール。
売主は住友不動産。きっと高く売ろうとするはずです。
ここへも、問い合わせが一気に増えるでしょうね。
以前にも書いた通り、東京でオリンピックが開催されて
もっとも恩恵を受ける街は「勝どき・晴海・月島」です。
なぜなら、晴海に選手村が設置されるから。
多くの競技会場が設けられる有明エリアも脚光を浴びます。
きっと、マンションも売れることでしょう。
中古の価格も少し上がるかもしれません。
豊洲は、競技会場からは少し離れます。
しかし、街の発展には寄与するはずです。
もしオリンピック開催まで築地市場の移転が行われていれば、
多くの外国人が新豊洲の新市場を訪れるでしょう。
まあ、築地に残っていてもそれは同じことですが。
オリンピック開催のために東京都が支出するお金は3000億を超えます。
しかし、周辺産業への波及も含めれば約3兆円の経済規模になるそうです。
単純に考えると、日本の経済成長を約0.6%押し上げることになります。
ただ、これは1年で支出されるわけではありません。
開催される2020年に約7割、その前年に2割くらいではないでしょうか。
それでも2020年の経済成長を約0.4%伸ばしてくれる可能性があるのです。
マンション市場は、その恩恵を数%くらい受けるかもしれません。
ただし、マンションの場合は2020年までの数年間がピーク。
開催後は、再び元の「湾岸」に戻る可能性もあります。
特に、体育館がひとつしか残らない有明は寂しいことになるかもしれません。
では、エンドユーザーのみなさんは、どういう購買行動を取ればいいのか?
もっとも賢いのは「気にしない」ことでしょうね。
「資産価値」というのは、中長期の視点で考えるべきです。
オリンピックは全世界クラスのイベントですが、あくまでもイベント。
一時的なことにしか過ぎません。
終わってしまえば「祭りの後」です。
ただ、もし「湾岸エリアに住みたい」という嗜好があるのなら
今のうちに買っておくのは悪くない選択です。
不動産業界は「安くていいものを多くの方に」という発想が皆無。
「少しでも高いモノを騙しやすい人に」というのが基本スタンス。
オリンピック開催が決まれば、一気に強気になります。
販売価格を上げてくるかもしれません。
私の予想では、開催が決定するとまずメディアが大騒ぎをします。
有明や晴海へは毎日のようにテレビの撮影クルーが押し寄せるでしょう。
これが第一次の湾岸ブーム。1,2か月は続くのではないでしょうか。
この間、当然湾岸エリアのマンションの売行きはよくなります。
第2次ブームは、次の冬季オリンピック。
そして第3次ブームは3年後のリオデジャネイロオリンピック。
最後のブームは開催年の2020年だと思います。
そういったブームが続くことで湾岸エリアは注目を集めます。
マンションがそこそこ売れると、販売側はますます強気に。
ただ、心配なのは今後の人口減少によってマンションを買う側の
層がますます薄くなっていくことと、ストックのダブつき。
今年は国土交通省が全国の空家率を発表するはずです。
おそらく20%手前まで伸びているはず。
今、多くの都市住民はまだ「住宅が余っている」ことに対して鈍感です。
郊外でファミリーマンションを購入することは
今や人生設計の自殺行為に等しいことに気づいていません。
でも、これから徐々にそういう空気は広がっていくはず。
「今から家なんか買うモノじゃない」
こういった風潮が広がると、いかなオリンピック開催エリアといえども
ブームだけではマンションが売れなくなるのではないでしょうか。
特に、もっとも期待される最後のブームは7年後です。
国土交通省の空家率発表は5年毎のはず。
今から5年後の発表では、確実に20%を超えているでしょう。
もしかしたら、最後の「湾岸ブーム」には
「マンション」という項目は入れてもらえないかもしれませんね。
レポートの更新情報
港区総集編
価格 9980円
プラチナ通りの「グランドメゾン白金の杜」は立地に注目。赤坂に登場した「プラウド赤坂」。「パークナード南麻布」と「パークナード元麻布」は静かで落ち着いた環境が魅力。
他にも湾岸エリアでは運河沿いの「パークホームズ品川ザレジデンス」や「品川タワーレジデンス」も注目。取り上げたのは以下の物件です。
赤坂エリア
1 サンウッド赤坂氷川
2 プラウド赤坂
3 プレミスト赤坂檜町公園
4 センチュリー赤坂
5 パークマンション赤坂氷川坂
6 クラッシィスイート赤坂
7 ザ・パークハウス赤坂レジデンス
六本木エリア
1 THE ROPPONGI TOKYO
2 ブランズ六本木
3 ウェリス六本木
青山エリア
1 センチュリー表参道
2 ザ・パークハウス グラン 南青山高樹町
虎ノ門・愛宕エリア
1 アークヒルズ仙石山レジデンス
2 ウェリスタワー愛宕虎ノ門
三田エリア
1 ザ・レジデンス三田
2 サンウッド三田綱町
白金・高輪エリア
1 グランドメゾン白金の杜 ザ・タワー
2 ザ・パークハウス 白金
3 シティハウス高輪ヒルトップ
4 ローレルアイ白金
5 白金 HOUSE
6 ルフォン白金台 ザ・タワーレジデンス
7 クラッシィハウス白金
麻布エリア
1 シティタワー麻布十番
2 グランスイート広尾
3 ウェリス有栖川
4 ザ・パークハウス西麻布
5 パークリュクス東麻布 mono
6 パークナード南麻布
7 パークナード元麻布
8 ブランズ麻布狸穴町
9 グランスイート麻布台ヒルトップタワー
新橋~芝エリア
1 東京ベイシティタワー
2 クレストプライムタワー芝
3 リストレジデンス芝浦
4 プレシス汐留
5 インプレスト芝浦レジデンス
6 パークホームズ品川ザ レジデンス
7 ハーバーテラス品川
8 品川タワーレジデンス
「赤坂」
パークマンション赤坂氷川坂は別格、
プラウド赤坂が新登場!
価格 2,890円
赤坂エリア
1 サンウッド赤坂氷川
2 プラウド赤坂
3 プレミスト赤坂檜町公園
4 センチュリー赤坂
5 パークマンション赤坂氷川坂
6 クラッシィスイート赤坂
7 ザ・パークハウス赤坂レジデンス
夕刊フジの公式サイト zakzak
に榊淳司の連載コーナーが設置されています。
どうぞ、みなさん寄って行ってください。
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