どうやら、アベノミクスの「幻想期」は終わりつつあるようです。
「3本の矢」というワードも、最近ではすっかり聞かなくなりました。
3本目の「成長戦略」が滑ってから、株価も冴えません。
私は参議院選挙後に16000円を突破し、年末は2万円を窺う・・・
なんて予想を建てましたが、外れそうです。
今後の焦点は、ずっと前から言い続けているように消費税です。
しかし、これもどうやら「予定通り」となりそうな気配。
安倍さんは選挙に勝ったので、少し気が緩んでいるように見えます。
何といっても、あと3年は国政選挙がありません。
普通にやっていれば、それまでは政権が安泰でしょうからね。
この15日の靖国参拝もなさそうです。
これは、我々のような愛国者にとってはガッカリです。
支那や韓国が何をほざこうが、15日にはしっかり参拝して欲しかった。
連中との関係なんて、これ以上悪くなりようがないのですから。
安倍さん、思った以上に勇気がありません。
同じ伝で、消費税増税先送りもなさそうです。
今のところ、増税反対派は浜田参与など側近の一部のみ。
財務大臣の麻生副総理や財務省出身の黒田日銀総裁は増税派。
それらとの調和を重んじれば、予定通りの増税でしょう。
安倍さんにしてみれば、念願の憲法改正を行うために
余計な波風を立てたくないでしょうから。
しかし、これらは安倍人気の「終わりの始まり」ではないかと思います。
足元の景気は、思ったほどしっかりと立ち直っていません。
やっと、一部大手企業のボーナスが少し回復したくらい。
それも、輸出系の企業だけですからね。
日本経済全体としては、このようにまだ不透明感が漂っています。
しかし、マンション市場はかなり好調といえます。
都心だけだった好調さが、郊外にも少し広がっている感じです。
ただ、都心の勢いの半分もない感じですね。
この9月は、消費税増税前の駆け込みの初動期。
すでに、例年ではあり得ないお盆前の「第1期販売開始」という
スケジュールがあっちこっちで見られます。
いつもの年なら、販売会社はもう夏休みに入っている時期です。
さて、今後はどうなるのでしょう?
前回書いたように、オリンピック決定で湾岸エリアは盛り上がります。
何といっても、この東京という街には山本太郎なんてインチキ野郎に
投票してしまった65万人ものオッチョコチョイがいます。
「これからは湾岸エリアだ」と買いに走る人が、
何百人か出てきてもなんも不思議はありません。
オリンピックは、東京という街の未来観も明るくしてくれるでしょう。
だから、マンション市場にとってもフォローになります。
そういった明るい雰囲気の中、安倍さんは増税実行を決めるはず。
でもまあ、最初のブームは年内に終わるでしょう。
やはり怖いのは来年の2,3月の「駆け込み」とその後の「反動」。
今から考えると、かなりぞっとします。
各モデルルームでは閑古鳥が鳴くのではないでしょうか。
そんなこと、今から心配しているのは私くらいかも(笑)。
最近、都心の現場を回っていてつくづく思うのは「売れている」ということ。
マンションレポートというものを書き始めて約4年。
こんなにマンションが売れているのを見たのは初めてです。
ただ、2006-2007年頃のミニバブル時代は、もっとすごかったですね。
あの頃は、ファンドが棟単位で買いまくっていましたから(笑)。
ただ、こういう動きには必ず反動があります。
前回のミニバブルの反動は、デベロッパーの大量倒産でした。
今回の動きはミニバブルほど大きくないので、
来春以降の反動でめだった倒産劇はないと思いますが・・・
少なくとも、みなさんが買わなくなるという需要減はあります。
何といっても、普通なら買わない人まで買っているのが今ですから。
「株価は何かを知っている」という格言があります。
ここのところの冴えない株価・・・・
長期金利がやや下落気味にもかかわらず、です。
また、アメリカの景気は緩やかながら回復しています。
ヨーロッパの金融危機は、いまのところ小康状態。
怖いのはやはり支那のバブル崩壊でしょうね。
「今度こそ」と、世界が固唾をのんで見守っています。
それにしても・・・黒田総裁の大金融緩和にもかかわらず、
お金が世間に流れているようには思えません。
いわゆる「資金需要」というやつです。
増やしたマネタリーベースはどこに行っているのでしょう?
ただ、銀行のコンピュータの中で資産勘定のデータ数字として
カウントされているだけなら、何の意味もありませんね。
夕刊フジの公式サイト zakzak
に榊淳司の連載コーナーが設置されています。
どうぞ、みなさん寄って行ってください。
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