お台場にカジノができる・・・・
昔からよく聞く話なのですが、まだ決まったわけではありません。
カジノについては、横須賀や長崎ハウステンボスなども
候補として名乗り出ているとかいう話も聞こえてきます。
カジノというのは、それ自体が何かを生み出すわけではありません。
ただ、やたらとたくさんのお金が集まってくるだけ。
ギャンブルですからね。あまり褒められたことではないです。
でも、その集まってくるお金に魅力があるから、
これだけ話題が盛り上がるわけです。
お台場にカジノができるとどうなるのか?
まず、交通機関が整備される可能性がありますね。
現状、ゆりかもめだけですから、かなり不便。
東京駅から直通のモノレールでも出しますかね。
また、羽田からのモノレールを伸ばしますか。
さらに、周辺にたくさん商業施設ができるでしょう。
カジノにやって来た客は、全員が負けるとは限りません。
大勝ちした人間が大金を散在する場所が必要になってきます。
それこそ、お水系のお店もたくさんできるでしょう。
日本人の「おもてなし」はかなりハイレベルで、外国人にもうけます。
宝石店やブランドショップも必要になってきます。
宿泊施設もたくさん出来るでしょうね。
お台場だけでなく、隣接の有明エリアも様変わりします。
もちろん、不動産価格も上昇するはず。
ただでさえ、オリンピックで上がっているところです。
お台場カジノ構想が具体化すれば、さらにハネ上がりますね。
フジテレビの株価も上昇するかもしれません。
今から買っておきますか?
しかし、そんなことは本当に実現するでしょうか?
乗り越えるべき壁は多いと思います。
まず、東京都民の世論。賛成派が多数になるとは思えません。
オリンピックの誘致でさえ、さほど盛り上がったとは言えません。
それがカジノとなると・・・声高な反対派が現れそうです。
次に、警察。彼らは治安面から反対するわけではありません。
パチンコ利権の甘みを減らしたくないから。
カジノができると、パチンコ業界の売上が減るかもしれません。
ただでさえ、パチンコの売上総額が減っています。
警察が持つ数少ない利権ですから、これ以上細らせたくないはず。
警察庁は財務省に次ぐ力を持っていると言われていますから。
そして、最後はマスコミ。
カジノという不健全な施設は、大都市から離れた場所に作る、
というのがいわゆる正論。ラスベガス方式です。
それを、埋立島とはいえ、東京都心からさほど遠くない場所に作る、
ということには多くの識者が疑問を呈するはず。
朝日や毎日など左翼系のメディアもこぞって異を唱えるでしょう。
そういう諸々の壁を乗り越えるには、相当の根回しが必要でしょう。
そもそも、この国は政治家よりも官僚の方が強いというのが定説。
大臣や知事は長くても数年で変わりますが、官僚組織は不変。
官僚組織は、カジノについてどういうスタンスなのか?
前述の通り、警察庁は反対でしょうが財務省は・・・
彼らにとっては税収が増えることなら歓迎でしょうね。
しかし、官僚組織というのは根本的体質として変化を嫌います。
税収が1兆円くらい増えるのなら、財務省も乗り出すでしょうが・・
国土交通省は日本への観光客が増えるので、基本賛成だと思います。
雇用が増えるので、厚生労働省も反対しないでしょう。
カジノ構想について、もっとも熱心なのは政治家です。
いわゆる「カジノ議連」なるものまであります。
何か、私にはわからない利権が背後にあるのでしょうね。
仄聞するところでは安倍さんも前向きだそうな。
しかし、今のところ他にやることがいっぱいあって、
カジノまでには手が回っていない様子。
さらに、6年後にはオリンピックがあります。
オリンピックで健全な競技が行われている隣接地で、
巨大なギャンブル場が運営されているのは違和感ありすぎ。
だから、オリンピックまでに実現することはないでしょう。
「オリンピック後に開業」というシナリオならあります。
ただ、もし実現するにしてもそれが最短。
私はきっとムニャムニャした議論がずっと続くだけだと思います。
日本への観光客を増やすための方策としては、
カジノは禁じ手に近いやり方。麻薬みたいなものです。
少なくとも、東京の中にそんなものを作って欲しくありません。
ニューヨークやパリやロンドンに、カジノはあるのでしょうか?
観光立国になるには、もっと健全な方法がいくらでもあるはずです。
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