まったりとしたゴールデンウィークを過ごしています。
ツイッターで報告したのですが、夕刊フジ公式サイト
zakzakの経済・マネー部門で、私の連載コラムが現状ランキング1位。
www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20140504/ecn1405040830002-n1.htm
これって実は毎週日曜日はいつものことなのですが、
月曜日も続いていることはめったにありません。
きっとゴールデンウィークでほかの記事がないからですね。
www.news-postseven.com/archives/20140503_254212.html
さらに、今週はNEWSポストセブンという小学館系のサイトにも
私のコメントを中心にした記事が露出中。
こっちは3日に出たのですが、今のところランキング総合10位。
両方とも「住宅価格は必ず下がる」ということがテーマです。
こういう切り口って、世間のウケがいいみたいですね。
何といっても今はミニミニバブルの渦中ですから、
こういう時に世間の流れと真逆のことを発言するような
勇気(ただのバカでもある)を持った人間はそういないのでしょう。
アッハッハ。こんなことでよろしければ、いくらでも書くし喋りますぜ。
だいたい、私は天邪鬼です。
東から昇る太陽が気に入らないから
「お日様はそのうち西から出てくる」とまでは申しません。
根拠のないことを言うのは、それこそホントの馬鹿。
でも、住宅の価格が下がる、なんてことは普通に考えれば当たり前。
現に、地方都市や遠隔郊外での下がり方は凄まじいものがあります。
この流れが、そのうち東京に押し寄せることは自明。
ちょっと物事をまともに考えられる人間なら分かること。
「東京はオリンピックがあるから大丈夫」
なんて、頓馬に豚を乗せたことをおっしゃる方もいます。
その通りですよ。あと6年は。
あなたの人生が6年後に終わるのなら、それでいいでしょう。
でも、私は7年後も10年後も生きていいそうです。
平均寿命通りだと、あと30年弱は生きそうです。
別にそれを望んでいるわけではありませんが(笑)。
だから、オリンピックの先のことまで考えてしまいます。
人間というものは、自分の見たいものしか見ません。
聞きたいことしか聞きません。頭に入りません。
自分が大金をはたいて買った家が、あるいは無理目のローンを
払い続けているマンションが、そのうち二束三文になるなんて、
そんなことは「あり得ない」と思っているし、なってほしくもない。
でも、残念ながらそうなります。
地方の郊外出身の方は、すでに身近にその現象が起きています。
自分が子どもの頃に、父親が張り切って新築した実家の
今の不動産価値はおいくらか、調べてみた人は多いでしょう。
25年前のバブルの時はウン千万の評価があったでしょうが、
多分今は数百万円。下手をすれば100万円とか200万円。
それでも、買ってくれる人が現れれば幸運でしょうね。
バブル期あたりに、所沢や八王子、稲毛や保土ヶ谷あたりから
バスで20分も揺られたような場所で行われた戸建て住宅の中規模開発。
今はどうなっていると思いますか?
場所によっては半分くらいが空家です。
もちろん、不動産としての価値も激減。
数百万円でも買い手がつけばいい方です。
そんなに遠くへ行かなくても、ちょっと郊外では人口減を
肌身で感じさせる現象がすでに現れています。
商店街のシャッター化です。
専門量販店やネット通販の普及によって、
「お買い物」の習慣や文化が変質したことも大きいですね。
でも、それだけでは説明できないほどシャッター化は進んでいます。
この国は好むと好まざるに関わらず、縮小均衡に向かっています。
「コンパクトシティ化」「里山資本主義」「マイルドヤンキー」
最近目にするこういった用語は、ほぼすべて縮小均衡に収斂されます。
そのことは、もっと声高に語られてもいいと思います。
なぜ、あまり話題にならないのでしょうね?
多分、先行きの明るい話ではないからでしょう。
しかし・・・日本の大半のエリアで不動産価格が下落しているのに、
ほんの数か所で「ミニミニバブル現象」が燃え盛っています。
東京の都心とその周辺。そして京都の御所周辺と仙台の都心周辺。
このうち、本当の需要があって価格が上がっているのは仙台だけ。
京都の御所周辺は説明不能。東京の人間が高値でも買うから上がっている、
としか思えません。あきらか、ヘン。
都心のミニミニバブルはまだ少し説明できます。
最初に株で儲けた人が買いに走り、建築費の高騰が始まり、
そのうちに地主が強気に転じ、リートと支那人が買いに来て、
オリンピックが決まり、相続税対策の買いも入った。
このうち、株高の影響はほぼなくなりました。
建築費はまだ上がっています。リートと支那人も買っています。
相続税対策の買いは今年いっぱいがピーク。
オリンピックの影響は今のところいたって気分的なモノ。
さて、お気づきでしょうか?
このミニミニバブルの原因にはひとつも「実需」がないことを。
実際に住みたいから、使いたいから、というニーズによって
ミニミニバブルが発生しているのではないのです。
だから、このバブルは弾ける時には一瞬だと思います。
ただ、それがいつかは分かりません。
早ければ7月、というのが私の考えです。
さて、レポートの更新情報です。
欠陥工事で話題になったパークタワー新川崎を含む
「武蔵小杉~新川崎」の資産価値レポートを最新情報化。
シティタワー武蔵小杉は坪単価300万円超で表向き「好調」。
もし本当なら、これも完全にバブル。
このエリアは、都心以外でもっとも危険な臭いがするところ。
今は慎重に、というのが私の見方です。
■パークタワー新川崎,■シティタワー武蔵小杉,■プラウドシティ新川崎,■シティハウス平間ステーションコート&レジデンス,■ルフォン武蔵小杉 今井仲町,■ローレルコート武蔵小杉 今井仲町,■Musako ソラパワ Project,■レーベン新川崎デュアリズム,■ナイスサンソレイユ日吉,■ディアスタ平間,■シャリエ新川崎,■クレストフォルム武蔵小杉ブライトコート,■クレストレジデンス新川崎,以上の13物件を収録
ブログよりも過激な発言をお求めの場合は
私のツイッターをご覧ください。
twitter.com/SAKAKIATS
夕刊フジの公式サイト zakzak
に榊淳司の連載コーナーが設置されています。
リクさん、こんばんは。
マンションの室内は、ちょっといじるくらいなら数十万円で済みます。つまり、原状回復も数十万円。
自由にはそれくらいの対価は必要です。
ただ、奥様族はたいがい前者を喜びます。
これからの時代は後者の方がしがらみがないと思いますが。
古いマンションを安く買って、好き勝手にいじるのも面白いですよ。
日本人はこれまでギリギリ買える住まいを買おうとしてきたから、
多くの悲喜劇が生まれたのです。
まあ、ご家族と相談されて、ベストの選択を行ってください。
ごきげんよう。 榊淳司。
2014/05/06 23:15 | by Sakaki Atsushi榊さん、ありがとうございます。
ちょっと便利で、そこそこの物件はすぐ4、5000万。
室内を思うように使えることを『自由』とみるか、
ローンの縛りから逃れることを『自由』とみるか、
悩ましいところです。
多くの嫁さんは前者でしょうし、私なんかどちらかといえば後者。
ただ、不動産会社の広告を見たりすると、
グラついてしまいますが(苦笑)。
リクさん、こんばんは。
不動産は立地が9割です。そして、時代は変わりました。
自由を大切にするなら賃貸でしょうね。
トータルでのコストを考えれば持ち家がよい場合が多いのですが、
その分「自由」という得難いものを奪われます。
所詮、家は墓まで持っていけません。
あと何代もその家に暮らすわけでもありません。
これからの都会人は賃貸で十分だと思います。
まあ、これは私の勝手な考えであって、都心に住む場合を想定していますが。
榊淳司
2014/05/05 23:30 | by Sakaki Atsushi榊さん、こんばんわ。
うちの親もバブル時代、佐倉に一戸建てを買いまして、
当時6500万ほど。
いまや5分の1、いや6分の1でも売れるかどうか。
自分も子供ができ、持家を考える年になりましたが、
どうも踏ん切りがつきません。
立地にもよるのでしょうが、新築4000万前後の物件が、
20年後は2000万以下の可能性が高いような気がします。
となると、金銭的には持家が不利になりますし、
よほどの目的がない限り、賃貸の方が無難なのでしょうか?
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