今、日本の不動産業界でもっとも分かりやすい形で街の「開発」を
成功させているのは「森ビル」だと思います。
アークヒルズに六本木ヒルズ、表参道ヒルズ・・・・
もっとも、この企業はどういうわけかいつも社内がゴタゴタ。
創業一族の一部が「森トラストグループ」なんてのに分離して
お互いにいがみ合っていたりもします。
全体的には人材の配分がよろしくない印象がありますね。
まあ、そんなことは一般の方には何の関係も無いので置いておいて・・・
この森ビルは、もともと愛宕下で米屋を営んでいたそうな。
それが関東大震災や大東亜戦争の混乱期に
周辺の土地を底値で買い足して、買い足して・・・
その土地が、今の開発のベースになっているそうです。
その「周辺の土地」も、つい最近までは港区に限定されていたそうです。
最近でこそ、上海なんぞに出て行ってスッタモンダをやっておられますが、
この「港区限定」というのは、実に賢明なやり方だったと思います。
港区には、六本木、白金、麻布、芝、赤坂、表参道、青山・・・・
アドレスだけでブランドになる街がウジャウジャあります。
港区というくらいのもので、
昔は海に近かったせいで大使館もたくさんあります。
なぜ、海に近いから大使館が多いかって?
船と馬車が主な移動手段だった時代、
外国からやってくる方々にとっては、
港から上がったらできるだけ近いところに拠点が欲しいでしょ。
維新前後に国交を結んだ主要国の大使館はほとんど港区。
後からやってきた国も、お互いの行き来がしやすい
その周辺に大使館を置きたがったわけです。
歴史の浅い国だったら、大使館は空港と政府施設の中間エリアに
設けられることが多いのも、同じ理由です。
そんな事情から、港区は自然と「国際色」が豊か。
夜の六本木にゴッツイ黒人兄ちゃんの客引きが立っているのも
元をただせばそういうところにあるワケです。
日本人は、そういう「国際色」が大好きですからね。
港区というのは、大江戸線や南北線ができるまで
電車の便利が悪いところでしたが、
なぜか住宅地としては「高級」でした。
東京23区には「都心3区」なんていう分類がありまして
それは、千代田区、中央区、港区なんです。
この中で、もっとも住宅地として優れた条件を備えているのは
やっぱり、森ビルさんの本拠地である港区ですね。
ニョキニョキといろんなタワーが建っています。
分譲マンションも結構たくさんあります。
でも、一言で港区といっても、
その中では結構ステイタスに差があります。
「高級」ではなく「下町」イメージが濃厚なところもあります。
ただ、不動産屋の常として、港区である限りにおいては
そこに作ったマンションは、何としても「高く」売ろうとします。
だから、「おいおい、そこは港区といってもなあ」と思えるマンションや、
「いくら港区○○でも、それは無いだろ」という価格も見られます。
そういった、現在の港区のマンション市場を、
わが盟友の如月さんが今回もスパッと一閃してくれました。
港区でマンションを買おうとしている方は、
どうぞ、↓を読んでください。
間違った選択を避ける、最善の処方箋がここにあります。
まあ、眼からウロコがボロボロ落ちますよ。
そして、榊が「麻布十番」付近について、
綿密に調査して書き上げた
マンションレポート005
迷走する「麻布十番」
三井vs.住友のタワーマンション対決
も参考になさってください。
みなさんの賢明なご判断を、心よりお祈りいたします。
その他の参考レポート
買ってはいけないタワーマンション 東京都心編18物件
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