トランプ大統領と日本の不動産市場

いやはや、ビックリしました。トランプ大統領の誕生。
アメリカ人はよほどヒラリーを嫌っているのですね。
まあ、得票数ではヒラリーが上回っているようですが、
負けは負けです。彼女はもう引退でしょう。

トランプ君は、基本現実主義者です。
まさか本当にメキシコとの国境に万里の長城を作らないだろうし、
日本との間の安全保障条約を反故にはしないと思います。
ああいうのはリップサービスだ・・・とみなが思いたがっています。
私もそう思いたい(笑)。

しかし、当選して一番びっくりしているのは本人じゃないですか?
共和党の大統領候補を決める予備選挙に出馬したのも
「2位狙い」の売名行為だった、というお話も伝わって来ています。
あのお方、忙しい大統領になるとご自身のビジネスは
誰かに任せるかお休みにしなければなりません。
どうなさるおつもりか・・・

まあ、それはそれでいいとして、ちょっとだけ「タワマンの階数差別」。
実は9日の夜はわが事務所でいつものように宴を催しました。
集まったのは湾岸エリアのタワマンに住む2組のご夫妻と
編集者、その他1名と1歳半のおこちゃまひとり。

四方山話で盛り上がったのですが、「砂の塔」の話題が出ましたよ。
彼らの一組は、もうタワマン生活が10年以上。
その間に様々な人間模様を眺めてこられたそうです。
小さなお子様のいる多くの家庭と
継続的にかかわる活動をされているのです。

「あの『砂の塔』みたいな話、いっぱいありますよ」
人間関係がややこしくなってノイローゼになったり、
マンションを売って引越していった家族を何組もご存知だそうです。
それでもって、実際にああいった「ボスママ」みたいなのも
存在しているそうです。やっぱり・・・

TBSドラマの「砂の塔」では「タワマンdis」みたいなシーンや
セリフは第3話目から完全に消えましたね(笑)。
ものすごーく意図的なものを感じるのは、私だけ?
まあ、最初の2話がひどすぎたので、バランスは取れています。

ここのところ、豊洲の「毒問題」で湾岸のタワマンには
無茶苦茶にアゲンストな風が吹いています。
ついでに、五輪の競技会場が次々に変更。
マッカーサー道路の開通も怪しくなってしましたね。
ということはBRTの開業も遅れるわけです。

前から言っていたように、豊洲も有明も人工島です。
豊洲には地下鉄が通っているので、まだマシですが有明は
あのチンタラしたゆりかもめとスカスカのりんかい線だけ。
いって見れば分りますが、土地は空きまくっています。
実に荒涼とした風景が広がっていますね。

住友のトリプルタワーができるので、3年後にはほんの少しだけ
「街らしく」なりますが、その後はどうでしょうね。
結局、新豊洲の新市場は1年か2年遅れで開業するとは思いますが、
築地の賑わいとはほど遠い風景になりそうな気がします。
というか、場所的にそうならざるを得ないでしょう。

さらに言えば、流通システムが進化して「市場」と言う機能自体、
どんどん不要化するのではないですか?
仲卸さんたちの大半が赤字経営なのがその証左。
新市場が開業したところで、衰退の軌跡からは逃れられません。

東京の街は2020年以降に、本格的な縮小が始まります。
千葉や埼玉ではすでに郊外の荒廃が始まっています。
東京はまだ、街の発展が続いていますが勢いはありません。
聖蹟桜ヶ丘の住宅街が無人化するように、
郊外の新興住宅地が徐々に寂れていくのは必定です。
この流れに逆らうような動きは何もありません。

ひとつ誤解のないように言っておきますが、2020年と言うのは
五輪が終わるからではありません。
その年から東京都の人口が減り始めるのです。
住宅需要に限りなくイコールである世帯数は2030年から減ります。
それまでは増えるのですが、それは主に単身世帯。
新築マンションの需要にはさほどシンクロしないでしょう。

東京都の住宅自体は今でも余っています。
空家率は約11%なので、特に新築住宅を作る必要はなし。
でも、作っています。だから空家も増えます。
この需給関係はいつか価格に反映されます。

今も、基本的に供給が需要を上回っていますが、ここ4年ほど
都心では価格が下がるどころかバブル的に値上がりしました。
その原因は、一にも二にも黒田日銀総裁の異次元金融緩和です。
住宅、特にマンションに対する需要が増大したわけでも、
景気が良くなってみんなが買い始めたからでもありません。

さて、トランプ君に話を戻しましょう。
彼がアメリカ合衆国の大統領になると、
日本の不動産市場にどのような影響があるのか?
すでに、そういうテーマでの原稿依頼が来ています。
まあ、直接は何の関係もありませんね。

しかし、間接的にはいろいろあります。
いちばんはやはり金融政策です。
FRB議長のイエレン君は金利を上げようとしています。
トランプ君は、それを容認するのか?
あるいは、金利正常化派のイエレン君とトランプ君は、
果たしてこの先仲良くやっていけるのか?

東京都心の不動産は、今やリアルな存在であっても
ある一面はバーチャルな金融商品です。
つまり金利次第でその資産価値が変わってくるのです。
黒田君の異次元金融緩和がバブルをもたらしたのがその証拠。

そして、今やマネーに国境はありません。
アメリカと日本の金利差が3%以上開くことはありえないはず。
アメリカが金利を上げれば、日本も追随せざるを得ません。
日本の金利も「異次元」な今の状態から正常化すれば、
その分不動産価格は下がらざるを得ません。

まあ、そのあたりがトランプ君の大統領就任と
日本の不動産市場の関係性で、いちばん濃い部分です。
ただこれは私の読みであって、正解かどうかは分りません。
何度も書きますが、私は経済の専門家ではありません。
でも、ここ10年ほどじっとマンション市場を眺めてきて
読めてきた価格の動きです。
まあ、いつもの当てずっぽうですが(笑)。

そんな中でも買いたいマンションは

島津山の眺望住宅

さて、資産価値レポートの更新情報です。

葛西・西葛西
価格 3,980

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船堀―篠崎
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11月19日 (土)榊淳司の不動産売却ご相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。

開催日時:11月19日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

11月19日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。

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