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2017/7/24 14:00 | メルマガ発信 | Comments (0)

たまには、ものすごーく政治的かつ歴史的なお話しを書きましょう。
何かと言うと、「天皇」。デター、と言う感じでしょ。
ただ、私の話はそんなにシリアスではないのでご安心を。
いつものそもそも論です。

そもそも、天皇って何なの?
これって深い話なんですよ。
というか、私も最後の5%ほどはスッキリと納得していません。
しかし、我らは日本人です。
「君の国の天皇ってさあ、どういう存在なの?」
と外国人に聞かれれば、何か答えなければいけませんね。

いちばん簡単なのは「国民の象徴でさあ、昔はエンペラーだった人」。
まあ、こういう風に言っておけば無難ですね。間違いなし。
しかし、「国民の象徴」になったのは1945年に戦争に負けて、
アメリカ人の素人集団が作った憲法案が押し付けられて、
日本国憲法が効力を持って以来のこと。高々70年ちょいのお話し。

それ以前は「エンペラー」だった時期もありますわな。
正確には1889年の大日本帝国憲法の発布以来、
戦争に負けるまでの60年弱は「エンペラー」。
でも、それ以前はどうだったのか?

明治維新以来、1945年の敗戦まで天皇陛下がポジティブに
政治にかかわった事例は皆無と言っていいでしょう。
昭和の初期に宰相だった田中義一を叱責したことと、
この平成の御世に今上天皇が「引退させてね」と発言した
ことくらいではないかな、と私は理解しています。
いずれも「たいしたことねーじゃん」の世界です。

ああ、ひとつ忘れていました。「終戦の決断」というやつ。
1945年にポツダム宣言を受け容れる時の「ご聖断」。
まあ、あれは鈴木貫太郎首相の根回しがあったので、
天皇のポジティブな政治介入とは言い難いかもしれません。

さて、私たちはあのありがたくも畏き平成天皇の御世に生きています。
実のところ、私なんぞは昭和天皇も今上天皇も心から尊敬しています。
日本国民は天皇をいただいているという、幸せがあります。
十年ほど前に三宅島の村長がテレビのインタビューに答えていました。
火山の噴火で島民の避難を余儀なくされて以降、
町長は粉骨砕身駆けずり回ってきた。
しかし、そんな彼の努力よりも天皇皇后両陛下が
慰問にお見えになることの方が、
島民をはるかに元気づける効果がある、と。

まあ、それはそうでしょう。
私が被災していても同じように感じることでしょう。
普通の日本国民にとって、天皇陛下とその家族は神々しい存在です。
彼らが日本の「象徴」であってよかったと思います。

話は飛びますが、私の実家は京都市の古本屋でした。
偏屈な親父が始めた店でしたが、
客筋は京大系のインテリさんたちが多数。
中におひとかた「アスカイ」先生という、
理系の学者さんがおられました。
親父は「あの人はお公家さんの出や」と教えてくれました。

京都には少数、公家が残っています。
我ら京都人にとって、御所も公家もさほど遠くない存在。
江戸期の京町屋の人々は、天皇や公家のことを「ごっさん」
と呼んだりしたそうです。

私は十代の後半を京都府立鴨沂高校と言うところに通いました。
その昔は公家の女子を教えた学校を引き継いだとかで、
戦前までは女子校。場所は御所と通り一つ隔てた東隣。
どういうわけか戦後のどさくさで校地を売り払ったので
グランドというものがありません。

わが校のラグビー部はちょっと離れたところに借りている
府立のグランドまで練習しにいきますが、どうにもめんどくさい。
すると監督が、「今日は御所や」となります。
でも、あらかじめ届を出しておかないと御所のグランドは
使えません。勝手に練習していると皇宮警察に注意されます。
「すんまへん、やめます」とかいって、「お前ら、走れ」と
御所一周のランニング。そのあと「・・に再集合」と、
御所内の違うグランドに集まって練習再開、なーんんて。
のどかな時代でありました。
まあ、京都人にとって御所の権威なんてそんなもんです。

大日本帝国憲法の第1条はこうなっています。
「大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス」
この「万世一系」とは何でしょうか?
かみ砕いいうと「何万世代もの間、同じ血統が受け継がれた」
ということになります。
さらに言えば、今の今上陛下のお身体の中には、
天照大神の血が脈々と流れている、ということです。

「それがどうした」と思うでしょ。
でもね、世界でこんな現存の王室はひとつとしてありません。
今、世界の名だたる王家でも千年以上遡れる家系は皆無。
あのエリザベス女王のウインザー家だって、せいぜい数百年。
だから、天皇家の人々は敬意を持たれるのです。

でも、不思議ですよね。
日本では、分っているだけでも約1600年は続いています。
記紀に従えば今年は皇紀2677年なんですよ。
この間、中国はいったい何度王朝が変わったことでしょうか。
ヨーロッパなんて・・・てんでバラバラ。

しかし、ここにはひとつの誤解があります。
日本の天皇家は、10世紀でほぼ「王家」ではなくなります。
その後はほとんど政治に関与しません。
後白河上皇とか後醍醐天皇とか、がんばった人々はいます。
しかし、わずかな摂関時代を経た後は武家の時代。
天皇家には政治的権力が無くなってしまったのです。

西洋史で言うと中世のローマ法王と少しだけ似ていますね。
比喩を使えば「権威の卸元(司馬遼太郎)」。
ヨーロッパの俗世界の主は神聖ローマ帝国の皇帝です。
でも、その皇帝に王冠を授けるのはローマ法王の権限でした。
鎌倉、室町、江戸期には征夷大将軍というのがいましたね。
頼朝とか尊氏とか家康と言ったひとたち。
彼らを征夷大将軍に任ずるのは天皇の権能だったのです。

ローマ法王は今ではただの宗教的な権威者です。
江戸時代の天皇家も同じ。将軍が変われば、
新たな将軍を任ずるのが天皇の仕事。
人を選べるわけではありません。ただの形式。
今の大臣認証と似ています。

ところが、幕末に困ったことが起きます。
アメリカから黒船がやって来て交易を迫ります。
困った幕府は、将軍の名で条約を結びます。
外国人に日本の国土を犯されることに怒る輩が現れます。
尊王攘夷の志士、という連中です。今でいう右翼みたいな。

条約に難くせを付けるために色々と考えた結果、
ものすごーく強い材料を見つけたのです。
「そもそも、江戸の徳川将軍は京の天皇に夷(外国の野蛮人)を打つための「征夷大将軍」に任じられて仮に政治を預かっているのだろ。それが勝手に外国と条約を結ぶとは何事か。征夷大将軍の役割を果たしていなどころか、朝廷(天皇)に対する裏切り行為だ」
こういうロジックです。

そういう考えに共鳴する武士(主に下級の脱藩、あるいは浪人)が
京都に集まってやんやの大騒ぎを繰り返したのが幕末。
めんどくさいから、そういう連中を斬ってしまえと
行動したのが新選組。行きつく先が戊辰戦争。
そして、幕府が倒れて明治維新。新政府の誕生、となります。

明治の新政府を作った連中は困りました。
「どういう国家を作ったらいいのか」
彼らが手っ取り早い手本にしたのがプロシア帝国。
そこには神聖ローマ帝国の系譜を継ぐ皇帝がいました。
そこで明治新政府の元老たちは、
それまで約千年も、ほとんど神官のお仕事しか
していなかった天皇家の当主(明治帝)に軍服を着せて
「大日本帝国の天皇陛下かつ大元帥閣下」にしてしまったのです。

まあ、茶番と言えば茶番。
でも、日清日露の戦争に勝ったことで茶番がレジェンドになりました。
その後の結果はみなさんご存知の通り。
天皇家にとって、世俗の王に戻る道が幸福だったかどうか、
そういうだいそれたことを語ることは致しません。
しかし、私は今の天皇家が好きです。

さて、下界に戻って資産価値レポートの更新情報です。
川崎市関連、板橋、練馬などを最新情報化。
一概に言ってしまえば、あまり元気がありませんね。
まあ、ちょこちょこと面白い物件は出ていますが。

川崎市・宮前区
価格 3,890

■プラウドシティ宮崎台、■プラウド宮崎台フロント、■オーベル鷺沼マスターレジデンス、■サンクレイドル宮前平、■ザ・パークハウス 宮前平、■クリオ鷺沼マスターテラス、■プレシス宮崎台、■マストレジデンス宮前平、■ディアスタ梶ヶ谷ヒルズ、■アビダスたまプラーザ、■Brillia (ブリリア)鷺沼一丁目、■クオス鷺沼 ザ ブライトコート

川崎市・川崎区
価格 1,790

■グレーシアシティ川崎大師河原、■シティテラス川崎鈴木町グランドシーズンズ、■レーベン川崎小田1丁目、■レーベン川崎京町

武蔵小杉‐日吉・新川崎
価格 2,980

■シティタワー武蔵小杉、■ブリシア武蔵小杉 御殿町、■パークシティ武蔵小杉ザ ガーデン、■シティハウス武蔵小杉ガーデン、■クレストレジデンス新川崎、■サンクレイドル元住吉、■グランドメゾン元住吉

練馬区総集編
価格 4,190

■Brillia City(ブリリアシティ) 石神井台、■パークホームズ吉祥寺北グランヴィラ、■パレステージ光が丘ナチュラコート、■ヴィークコート吉祥寺通り、■セイガステージ大泉学園、■ディアナコート石神井公園、■シティハウス練馬武蔵関、■ライオンズ関町北グランヒルズ、■ウエリス武蔵野関町、■ザ・パークハウス 練馬美術の森、■グローリオ武蔵関、■ヴィークステージ練馬豊玉、■クイーンズプライム練馬北町

板橋区総集編
価格 3,890

■シティインデックスときわ台、■スカイティアラ、■アデニウム板橋浮間公園、■クラッシィ アルテときわ台、■ブランシエラ板橋西台、■オーベル板橋本町、■Brillia(ブリリア)大山 Park Front、■ミオカステーロ成増II、■グランスイート下赤塚、■ソライエ成増、■パレステージ成増

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2017/7/22 11:18 | ちょっと脱線 | Comments (4)

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2017/7/21 17:38 | メルマガ発信 | Comments (0)

ここ9年くらい、私の人生は「物書き」です。
それ以前も、基本的には日本語の文章を作ったり、
アホな不動産屋を騙して広告を作る人生を歩んでいました。
まあ、大きな意味では物書きですね。

いちばん最近に刊行された拙著「2025年東京不動産大暴落」の
三刷りが決まったと、昨日イーストプレスの編集担当者から
連絡が入りました。刊行から48日目ですか。早くはありません。
でもね、この「2025年東京不動産大暴落」はその前作の
「マンションは日本人を幸せにするか」とか、
去年の9月に出した「マンション格差」と比べると、広告ゼロ。
まったくの徒手空拳で三刷りですよ。すごいでしょー。
しかも、直近3作がすべて増刷ですよ!
直近4作目の「新築マンションは買ってはいけない」は品切れ。
出版社には増刷の意欲がないようですね。残念。
本当だったらそれも増刷だったのに・・・

こういうことを書くと、また嫉妬ブタ軍団を懊悩に狂わせるのでしょうね。
私は自分の自慢を天然にやってしまうおめでたい性格を備えています。
何度も書きますが、自分のことを真剣にエライと思っています。
その代り、私に無害なおバカさんにはいたって寛容です。
知的な面でのノブレスオブリージュがあると思っていますから。
まあ、それってものすごーく傲慢ですが(笑)。

ただし、広い世の中私よりもエライ人なんて何百万人もいると思います。
そういうお方に会うと、ひたすら借りてきた猫に徹します。
というか、少しでも得になることを引き出して持って帰ろうとします。
そういう面では、ものすごーく知的に貪欲な人間です。

突然ですが、来週の25日に55歳となります。
55歳ってねえ・・・自分でも不思議。
鏡を見ていても不思議です。「こいつはどういう男や?」と。
自分で見ていても、眼光だけは鋭いですね。
油断できないタイプですよ(笑)。

私が小さい頃、世間の定年は55歳でした。
私が就職するころに、定年は概ね60歳になったと記憶しています。
だから、社会人になってずっと定年は60歳だと思ってきました。
今もそれは変わりませんね。60過ぎたら2年ほど嘱託。
私がサラリーマンだったらあと5年で本番は終了ですか。
まあ、私もあと10年くらいは現役をやるつもりですが。

しかし55歳になるといろいろと衰えます。
先日、60歳になられたお金持ちの投資家さんが
「歳を取るとミスが多くなるのよ」とおっしゃっていました。
その通りですね。私は彼女より5歳若いのですがそう思います。

「老い」というものを実感してくるのが55歳ではないでしょうか。
それでも、心のどこかで「まだまだいける」と思っている
ところがあるのも事実。でも、慎重な私は無理をしません。
特に体力についてはすっかり自信を無くしました。

それにしても、暑いですね。
私は従来、暑いのにも寒いのにも耐力がありました。
冷房にも暖房にも、極力お世話になりたくないタイプ。
特に冷房は体質的に好きではありません。
でも、最近は使っていますね(笑)。嫌いは嫌いですが。

最近、しみじみ実感したのは人間と言うのは歳を取っても
余り賢くはならない、という冷厳な事実です。
たくさんの経験を積むので、ズルくはなります。
危険を避けるための方策には長けてくるわけです。
それは色々と痛い目に遭ってきたわけですから。

しかし、根本的に賢くなる、というのはなさそうに思えます。
劣情を持った人間が、歳と共にそれを枯らす、と言うことはなさそう。
つまり、妬みやっかみといった劣情は何歳になっても付きまといます。
さらに言えば「年寄りは僻みっぽい」という冷厳な事実。
大半の高齢者が自分の人生を少なからず恨んでいますね。
まあ、不幸なのは誰の責任か知りません。

私はかつて卒論で平家物語をテーマにしたことがあります。
カンタンに言ってしまえば「諸行無常」な世の中で
何が大事かと言えば「名こそ惜し」ということ。
かみ砕けば「栄誉や富なんてのは一時にモノだから、最後までかっこよく」
生きようぜ、というのが平家物語に通暁する精神なのです。
それが分れば、あの古典はめちゃくちゃに面白いですよ。
齊藤別当実盛や平知盛、木曽義仲にしびれます。

西洋の古典で言えば、ギリシアのアナバシスも最高ですね。
アリストテレスの修辞学が西洋の知識人の基礎教養になっている、
という実態が良く理解できます。
あと、お勧めはカエサルの「ガリア戦記」
「来た、見た、勝った」というセリフの原本。
カエサルの偉大な才能を感じさせる一冊。
まあ、ちょっと話が脱線しましたね。

私はもうすぐ55歳。浮世にさほどの未練はありません。
しかし、困ったことに未達成の義務はいっぱいあるのですよ。
だから、浮世の端っこにしがみついて俗世の小成功を祈ります。
「四刷り、五刷りまで行ってくれ!」
まあ、ただの小市民のほざきでございました。


7月22日 (土)榊淳司の不動産売却&投資相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。

開催日時:7月22日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

7月22日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は4組様。
ただ、10分ほどお待ちいただいた方もおられました。

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2017/7/18 14:25 | メルマガ発信 | Comments (0)