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榊 淳司オフィシャルブログ

前にも書いたと思いますが、民主主義というシステムは万能ではありません。
「国民が賢明な選択をする」という前提で成り立っています。
「賢明」でない選択を行ったり、適切な「選択肢」がない場合は、
不幸な結果を招来することになります。

この前の参議院議員選挙で東京都民は
「2番じゃいけないの?」という迷言を吐いた
元水着モデルをトップ当選させました。
この直後、月刊誌Willは
「東京には170万人のアホがいる」という見出しで記事を出しました。
まったく同感。
わが隣人たちのうち171万人もが、
あの元水着モデルに投票しているのです。
同じ選挙で公明党の候補者は80万票を獲得。
共産党の候補者は55万票を取りましたが、落選。
あわせて300万人以上もの東京都民が、
私から見れば「理解不能な選択をする」人々なのです。
なんと恐ろしいことでしょう!

もっとも、私が投票したいと思える方は一人もいませんでした。
それでも無理に選んで投票はしました。
民主主義国に住む人間の義務だと思っていますから。

そして今回の柳田法相の失言に、仙谷官房長官の暴言・・・・
「自衛隊が暴力装置」とは何事ですか?
多分、これは彼の「本音」でしょうね。
国防の任につく兵士たちを侮蔑するような輩は、
直ちに閣外に去るのみならず、国民の代表たる議員も辞職すべきです。

困ったことに、この2人とも選挙民に選ばれています。
国民は必ずしも賢明な選択をしないし、選択肢にも限界があります。
アメリカの場合、司法長官や大統領補佐官の椅子に
あのような愚物どもが座っていることは、制度上あり得ません。
なぜなら、大統領が議員以外の専門家を任命するからです。
当然、専門知識があって実務に長け、
なおかつコミュニケーション能力に優れた人物が選ばれます。

日本の場合、各大臣が国会議員である必要はありませんが、
実際はほぼ全員がそうです。
だから、総理大臣が閣僚を選ぶ場合の選択肢は、
かなり制限されているのです。
現に「170万人のアホ」が選んだ元水着モデルも、閣僚の一人です。

私は憲法改正論者ですが、今のように国会議員から閣僚を選ぶ制度は
ぜひ改めるべきだと思います。
また、総理大臣も任期制にして、国民の直接選挙で選ぶべきです。
今の制度だと、レベルの低い国会議員たちの談合でたらいまわしにされ、
政策の継続性がまったく保てません。
特に外交政策に一貫性がなく、他国に愚弄され続けています。

でもね・・・こんなことを私風情が言っても仕方ないですね。

私は私のできることをやることにしましょう!
ということで、今日は朝から東京地方裁判所に行って来ました。

「お前、とうとう・・社に訴えられたのか?」
なんて期待された方・・・残念でした。

実は、このブログでも何回か取り上げた平塚の長谷工プロジェクト
「オーシャンステイツ湘南平塚グランフィールド」というマンションの
建築確認取消しを求めた行政訴訟の口頭弁論を傍聴してきたのです。

 

「湘南BIG SMILE PROJECT」ですか・・・
このマンションでは、誰も「大きな笑顔」にはなれないと思います。
いうなれば「湘南BIG UGLY PROJECT」。

何回か書いたのでここではカンタンに触れておくと、
「呆れてモノがいえなくなる」マンションです。
全体では「日」の字型。
狭い道路に囲まれた敷地に、ギュウギュウと住棟を詰め込み
その隙間に使い勝手の悪い機械式駐車場を並べた、
実にUGLY(醜悪)な建造物です。

前にも書きましたが、私は20数年マンションを見てきましたが、
こんなに酷いプロジェクトは初めてお目にかかりました。
私の中では、ワーストワンです。
「長谷工さん、あなた方にはひとかけらの良心も残ってないの?」
といいたいですね。
当然「買ってはいけない大規模マンション 神奈川編」に入っています。
販売はあまり順調ではないらしく、大幅値引きの噂も聞きました。

ただ、現地では猛烈に工事が進んでいます。
竣工となる来年2月までに判決が出るかどうかは微妙。
正直なところ、取消しを求める原告側主張を補強する
材料がやや不足している印象があります。
閉廷後、弁護士さんを交えてのミーティングに参加して、
そういう事情が少し理解できました。

そこで、このブログをお読みになっている方々にお願い。
建物の防災や建築確認手続きを専門に研究されていて、
この裁判の原告側をサポートする
意見書を書いていただける方を探しています。
「こんな非道は許せない」という専門家の方、ぜひご連絡をください。

ご連絡は「お問い合わせフォーム」をご利用ください。

さて、今日は原告団のみなさんと、
裁判所近くの農水省の食堂で昼食をいただきました。
なかなか美味しかったですよ。
建物内では地方の物産展みたいなのもやっていて、
「こりゃあ、また来てみよう」という気になりました。




私は、もともとあまり手先が器用な方ではありません。
器用な人と言うのは、まず字を書くのが上手。
絵を描かせても上手。楽器を奏でさせても上手。
小学生の頃、男の子はみんなプラモデルを作りましたが、
上手な子の「作品」を見るたびに、
「なぜ俺はあんなに上手に作れないのだろう」と不思議でした。
でも、今から思えば手先が器用かどうかの違いですね。

この手先が「器用」か「不器用」かの違いは、
大人になってからの職業にも関係したりします。
「職人」系の職業は、だいたい手先の器用さを求められます。
だから、私のような不器用な人間は一般的な「職人」には向いていません。
私の場合は、頭がちょっとだけ器用(自分で思っているだけ)なので、
文章を書く「職人」になることにしました。
人間、生きていくためには何がしかの取柄を探し出すものです。

さて、私は手先が不器用なわりにはご飯を作るのが好きで、
休日は家族の昼食と夕食を担当しています。
これは結構ストレスの解消になる楽しい作業です。
当然、家族でガヤガヤと話しながら食事を摂ります。

そこで様々な話題が出てくるのですが・・・・
どういうワケか我が家の豚児たちは
「器用」型と「不器用」型に二分されています。
中学生くらいになると「将来どんな職に就くか」というのも
わりあいリアリティを帯びた話題。
「器用」型は芸術系、「不器用」型は学術系が志望のようです。
まあ中学生の時の妄想など、大人になって世の現実を知ってから
変わることがほとんどでしょうが。

また、自分だけではなく学校の友達が「・・・になりたい」ので
「・・・の学校に行きたい」という類の話題もよく出ます。
そこで、「お父さん・・・になるのは難しいの?」
などと聞かれることもままあるのです。
この間、豚児どもにまあまあウケた私の答えは

「子どもが親の職業を継いでいるような場合、
  その商売はまずチョロいと考えていい」
というもの。そして
「子どもがあまり継いでいないような職業は、難易度が高い」。

例えば、分かりやすいところで政治家やタレント・俳優。
これは、かなり「チョロい」部類に入ります。
「親の七光り」が効く業界だからなのか、二世三世だらけです。
一度なってしまいさえすれば、
その世界で生きていくのはかなり「チョロい」職業なのでしょう。

反対に、プロ野球選手や囲碁・将棋の棋士には、
ほとんど二世三世がいません。
あの長島や野村の息子にしたところが、
一度はプロに入りましたが大成しませんでした。
囲碁・将棋の世界では、二世がいるにはいますがごく少数。

音楽家や画家などの芸術系も同じ。
「親子で」というのもあるようですが、
共に名を成している例は稀です。
学者の場合は、少し割合は高まりますが、
決して「チョロい」方には入らないはずです。
つまり、ウチの豚児たちは前途多難・・・・

では「不動産屋」という職業はどちらでしょうか?
これは、私がわざわざ書く必要もないと思うのですが・・・
「超」を3つつけたいくらいに「チョロい」職業。
なぜなら、真の意味での競争が少ないからです。

まず、誰でも「不動産屋」になれます。
一応「宅建」と呼ばれる資格はありますが、
これは国家資格の中でもかなり「チョロい」部類にランキングされています。
何といっても合格率が17%前後もあるのですから。
私は試験前の2ヵ月間、通勤電車でテキストを読み、
直前の3日間は2-3時間かけて問題集を解きました。
のべにして60時間くらかけたでしょうか。
それで、ギリギリですが合格しました(汗)。
まあ、主婦や学生が片手間で取るような資格です。

また、別に「宅建」の資格を持っていなくても不動産屋にはなれます。
不動産会社は、社員の5分の1が資格者であればいいのです。
だから、資格を持っていない不動産会社の社員はたくさんいます。

さらに、業界にはあまり優秀な人材が集まらないので、
ちょっと気の効いた人間であれば、出世は難しくないはずです。
現に、多くのマンションデベロッパーでは「なんでこの人が」と
思えるようなお方に、ご大層な肩書きが付いていたりします。

人材が集まらないのは、人気がないからだと思います。
小学生くらいの子どもに「将来何になりたいか」と聞いても、
「不動産屋」と答えることはまずないはず。
私が知る限り、不動産屋になりたがっている小学生はただ一人。
サザエさんに出てくる「花沢さん」です。
彼女が猛烈にアタックしているカツオ君は、
「花沢不動産」の婿になることをかなり嫌がっています。
その理由は、花沢さんよりもカオリちゃんの方が好き、
ということだけではないと思うのですが。

私の知人のお兄さんに不動産会社の社長さんがいます。
かなりのやり手で、このご時勢でも相当儲けていらっしゃいます。
その社長さんが、最初の職業に不動産屋を選んだ理由がふるっています。
彼は学生時代にキャバクラのようなところでバイトをしていたそうです。
そのお店の客で妙にエバっている方々は、
みんな揃いも揃って不動産屋だったとか。
「あんなにエラそうにできて、お金も儲かるのなら」
と、卒業後に就職したのが大手不動産会社。
「まあ、将来独立できるのなら何でも良かったんだけど」
彼はメキメキと頭角を現して最年少の部長に。
20代で黒塗りの専属社用車を使っていたそうです。
まあ、彼なら他の業種でも成功していたと思います。

ただ、かなり「チョロい」職業である不動産屋ですが、
「親の仕事を継いでいる」例は、
ある程度大きな会社は別として、あまり見かけませんね。
親が不動産会社の社員で子どもも同じ業界に、
というケースも私は聞いたことがありません。
子どもには就かせたくない職業なのでしょうか?

来春大卒予定者の就職内定率が氷河期を下回っているそうです。
こんな時こそ、不動産業界は優秀な人材を獲得するチャンス。
また、このブログの読者には少ないでしょうが、
学生諸君もぜひ不動産業に注目して欲しいものです。
私は偶然にこの業界に深く関わることになりましたが、
仕事自体はそれなりに面白いし、やりがいもあると思います。
スケールの大きさや社会への貢献と言う点でも、申し分ありません。

しかも、今なら先輩諸氏に優秀な方が少ないので
業界をうまく泳ぐのは、かなり「チョロい」はず。
ポジションがあがれば、キャバクラでエバれるくらいは稼げます。
別にあんなところでエバる必要は何もない・・
というか、どこであろうと不必要にエバるのは、
多くの不動産屋の悪い癖なのでやめた方がいいと思います。
ただ、高い収入が得られるのは大きな魅力ではないでしょうか?

それに、私が何よりも気に入っている
この業界の大きな特徴のひとつは、
手先の「器用」さを必要としないことです。




東京に住んでいる人でも、案外分からないのが山手線内側の位置関係。
知らない人が多いと思いますが、
山手線の内側はほぼ4つの区で占められています。

ここでクイズ。○×で答えてください。
1 中央区は主要な4区に入っている
2 山手線の内側の面積は渋谷区が新宿区よりも広い
3 千代田区の領域は山手線の内側だけである
4 品川駅は品川区内にある
5 目黒駅は目黒区内にある
6 荒川区は完全に山手線の外側にある

どうでしょう?
実は、ぜーんぶ×です。
中央区は日本橋エリアのほんのわずかが山手線の内側に入り込んでいるだけ。
新宿区は主要4区の一つですが、渋谷区は違います。
千代田区は神田と秋葉原のあたりで山手線をはみ出します。
品川駅は港区、目黒駅は品川区です。
荒川区は西日暮里周辺で山手線内に食い込んでいます。

そして、主要4区とは文京、新宿、千代田、そして港です。
縦に細長い山手線の内側で、北側はだいたい文京区。
南側はほぼ港区。真ん中の東西が新宿区と千代田区です。
みなさん、どうぞお手元の地図で確認してください。

さらに、東京の主な繁華街はほとんどが山手線沿線にあって、
内側にあるのは六本木、青山・表参道、赤坂くらいでしょうか?
それも新宿や渋谷、銀座などに比べれば、規模で見劣りします。
実は、山手線の内側は大半が「住宅地」なのです。
例えば港区の六本木なども、中心部からちょっと奥まると
すぐに住宅地になります。
そのことは

「六本木」
妖艶な魅力が漂う街
そのマンションの価値を問う

というレポートでまとめました。

また、文京区などは後楽園と学校とお寺の他は、ほぼ人が暮らしている街。
山手線内側に占める面積も港区とさほど変わりません。
しかし・・・港区に比べれば、華やかさが乏しいですね。
港区は前述のように、山手線内側の
数少ない繁華街をほとんど含んでいるのに、
文京区内にはちょっとした盛り場さえ見当たりません。

でも、住むにはいいところです。
交通利便性も港区に劣るものではありません。
文教の街といっても、あまり気取ったところもありません。
ただ「谷根千」あたりの妙にざーとらしい江戸情緒は、
京都生まれの私にとって少し違和感がありますが。

これがマンションの価格となると、
港区に負けないようにがんばっています。
別にそんなところで張り合うことはない、
と思うのは私だけでしょうか?

そして、がんばる文京区に寄り添って、
ひっそりと山手線の内側に「領地」を持っているのが豊島区。
エリアで言えば「巣鴨・大塚」あたりです。

ここでは、「文京っぽい」雰囲気でマンションを高く見せよう、
などとあざといことを考えたマンションデベロッパーが、
時代遅れのタレント起用で派手な広告を展開しています。
まあ、何でも高く売りつけようとするこの業界では
至極当たり前の行為なのですが・・・・

今回、この「巣鴨・大塚」エリアのマンション市場を
私なりのレポートにまとめてみました。

榊淳司のマンションレポート016
JR山手線
「巣鴨・大塚」
都心北辺の「穴場」を探す
価格 2,690

このエリアは本来「山手線の内側で最もリーズナブルな価格」で
マンションが購入できるはず、なのです。
でも、ちょっと ? な部分も漂っています。
タレント起用の物件は、位置としては山手線の外側なのに・・・・

詳しくはレポートをお読みいただければと思います。




半世紀近い私の人生で、サラリーマンだったのは全部あわせても4年半。
そのうち、最初の2年は神戸。次の2年半が東京。
その東京2年半のほとんどプラス数ヶ月の間住んでいたのが、
丸ノ内線の「南阿佐ヶ谷」駅から徒歩10分のボロアパート。
一応バス・トイレ付で家賃は43000円。
四半世紀前のことですが、物価は今とほとんど変わりません。

年収は勤めていた会社からもらう給料が300万円。
他にアルバイトで50万円くらいは稼いでいたでしょうか。
「言動」はともかく、「生活」は分相応をわきまえる方なので、
別に不足をきたすことはありませんでした。
何といっても、今と違って独身なので気楽なもの。

なぜ、南阿佐ヶ谷を選んだのかというと、
知人が高円寺に住んでいて馴染みがあったからでしょうか。
それに、高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪という街並み風情が
私のような余所者にとって違和感無く溶け込める気がしました。

休みの日にはチャリンコでそのへんの街をウロウロ。
パールセンターや高円寺の古本屋めぐりも楽しいしい、
安くて美味しいご飯を食べさせてくれるお店も多いのです。
また、新宿も近いので、映画を観にいったり、将棋道場に通ったり。

今、改めてパールセンターや中杉通りを歩いてみて感じるのは
当時とほとんどその風情が変わっていないこと。
もちろん、お店はずいぶんと変わりました。
でも、街が持っている空気はそのまま。
この四半世紀、同じような感じが続いてきたのでしょうか。

これは、ある意味で素晴らしいことです。
「発展が無い」「進化していない」と考える向きもあるでしょう。
でも、せっかく「いい感じ」の空気をもっているのですから、
それをわざわざ破壊するような発展なら、しないほうがいいと思います。
阿佐ヶ谷も荻窪も、街の「活気」はちっとも衰えていません。
ですから、中野のように街の様相まで変えてしまいそうな
巨大な建物を作る必要なんて、全然ないと思います。
今の、この庶民的でなおかつ文化を漂わせた風情を、
私は失って欲しくないですね。

このエリアでは、大きな土地が出にくいので
50戸前後の小規模なマンションがちょこちょこ出てきます。
価格も様々ですね。
大手がブランドぶって高く出しているケースもあれば、
無名企業が「価格勝負」に出て、お手ごろな水準になっている物件も。
そのあたり、よく見極めればそれなりに上手な選択ができるはずです。

久しぶりに、このエリアを歩き回ってまとめたのが

榊淳司のマンションレポート015
「荻窪・阿佐ヶ谷」
暮らしやすさ際立つ人気エリア
そのマンション市場を解明
価格 2,290

エリアの解説はあまり必要ないと思いましたので、
極力物件の分析に注力して価格を低めに抑えました。




NHK大河ドラマの「龍馬伝」がえらく評判のようです。
残念ながら、私は見ていません。
また、今は「歴女」なる歴史好きの女子がブームになっているそうな・・・
私も、ネが歴史好きなのでまことに結構なことだと思います。
ただ、どうも違和感を覚えるのが「史跡めぐり」というもの。

例えば、龍馬が活躍したのはおおよそ150年も昔のこと。
当時の面影なんぞというものは、今の日本にはほとんど残っていません。
だから、ここで「龍馬が・・・をした」などいう場所に行って、
もうしわけ程度に立っている石碑かなんかを眺めて、
いったい何の意味があるのか、私にはトンと理解できません。

それでも、我が家の子どもの一人が妙に歴史好きであり、
私も休みごとにあっちこっちに引き回されています。
まあ、中にはそれなりに感慨を抱かせる場所もありました。
1年ほど前に行った下総大多喜城もそのひとつ。

1回前のブログ更新でチラリと書いた家康の江戸入府のとき、
この領地をもらったのは徳川四天王の一人、本田忠勝。
初代大多喜城主にして、その知行10万石。
今に復元された城の天守に登り、
山間の小さな盆地を眺めてつくづく思いました。
「家康と言う男は、ホントに吝嗇(ケチ)だなあ」

本田忠勝というのは、あの武田信玄をして
「家康に過ぎたるものがふたつあり、唐の頭に本田平八」
とまで言わしめた勇猛果敢な侍。
生涯に五十七度戦に出て、一度も不覚を取っていないとか。
いってみれば、家康を天下人たらしめた功臣のひとり。
家康が関東七国を得た時、
その所領は優に200万石を超えていたと思います。
なのに、一番の功臣に与えたのは、たったの10万石。
それも、下総の山奥の僻地。

一方、家康が関が原で戦うことになる石田三成の逸話。
秀吉から初めて1万5千石という所領をもらったとき、
三成は新たな家来を召抱えようと、ある浪人を訪ねます。
「手前、未だ若輩ながら秀吉様から1万5千石をいただいております。ぜひ、みどもにお仕え下され」
その浪人、年若い三成を見るなり、鼻で笑ったかどうか・・・
「お手前に仕えよとな・・・して、禄はいかほどいただけるのか?」
「はい、1万石でいかがでございましょう?」
彼に1万石を与えると、自分の分は5千石しか残りません。
その浪人は目をギラリと光らせた・・・かどうかは知りませんが
「しからば、お仕えいたそう」
後に「三成に過ぎたもの二つあり。島の左近と佐和山の城」と言われた
島左近こそが、その浪人。知る人ぞ知る、戦国末期の有名人です。

家康に仕えた三河以来の股肱の臣である本田家や大久保家は
徳川時代を通じてだいたい10万石程度の小大名。
国持ち大名はほとんど見かけません。
まあ、「冷遇」といっていいでしょう。
さて、家康のケチ話は、またいつかゆっくりいたしましょう。
今日の話題は「歴史の深い楽しみ方」について。

いつか関が原に行ったときの話しもこのブログに書きましたが、
当時を偲ばれるようなモノは何もありませんでした。
確かに、400年の時を経ていますから、
何も感じられなくて当然でしょうね。

私は京都に生まれて、今は東京に住んでいます。
京都にいる頃は、そこら中が「史跡」だらけ。
なーんにも珍しくありません。だから、「ありがた味」もゼロ。
この原稿を書いているのは東京の「中央区新富」にある事務所ですが
そこは「築地」や「八丁堀」の近く、といった方が
歴史好きの方には分かりやすいかもしれません。
「築地」といえば今は「市場」ですが、
明治初年の頃は外国人居留地があったり、海軍の学校があったり・・・
慶応大学その他多くの大学もこの地から生まれています。
でも、今は当時の面影は何もありません。
道端に「○○大学発祥の地」などいう小さな石碑が残されている程度。

司馬遼太郎氏は、「街道を行く」というシリーズで
各地をめぐりながらいろいろな文章をお書きになりました。
ただ、その中で名所旧跡はおろか、史跡を訪ねているところさえ
ほとんどなかったと記憶しています。
そこに行って史跡を眺めたからと言って、
ムクムクと構想が湧き出てくるものでもないのでしょう。
その地の空気を吸い、風光に接し、人と話し、時の彼方に思いを馳せる・・・
そういった心象風景を文章にしたのが「街道を行く」なのです。

「龍馬伝」に触発されて、史跡めぐりをするのも悪くないでしょう。
でも、龍馬と言う男が、なぜに今も好かれているのかを考えると、
歴史に対する面白みが深まります。
テレビは、歴史の中の「ドラマ性」を強調しすぎるきらいがあります。
おりょうさんと新婚旅行をしたとか、暗殺者に襲われて間一髪で逃れたとか・・・
そういうことは、ただのエピソードでしかありません。

いつかもチラと書きましたが、龍馬という人物は、
あの時代に生きていた中では数少ない「世の中が見えていた」男なのです。
「見えていた」から、彼は同郷の武市半平太のように
京の町で派手な政治運動をしませんでした。
仲間を集めたのは「海軍」と「貿易」のためであって、
「政治」はそれをサポートするための「手段」として利用する程度。

そもそも、あの幕末騒乱の時代・・・なぜ京が騒がしかったのか?
それは、ひとえに「天皇」を動かすためなのです。
黒船来航により、日本はひとつの「国」として外国と対することになりました。
「さて、この国を代表するのは誰?」
という、基本的な問題に人々が気づいたのです。
確かに、江戸の将軍は日本国中の武士の頭領です。
でも、法的に彼をその地位(征夷大将軍)に付けているのは天皇。
「だったら朝廷(天皇)を動かして、幕府を困らせようぜ」
という連中が京に集まって騒いでいた、というのが、
言ってしまえば幕末と言う時代の基本的構図。

そして、朝廷側にもそういった「幕府を困らせよう」と考える
「尊皇攘夷の志士」というやや胡散臭い連中に付け入られるスキが、
ありすぎるほどありました。
そのスキとは、すなわち「金」。
朝廷は公家も合わせて2万石の貧乏所帯。
特に公家なんぞは赤貧洗うが如き暮らしを二百数十年続けてきました。
そこへ、潤沢な金をもった諸国の志士が入れ替わり立ち代り現れては
自説を滔々とまくし立てて、最後に金を置いていくわけです。
貧乏公家はその金に目がくらみ、彼らの「説」を天皇に取り次ぎます。
長州が三条家に食い込めば、薩摩はゆかりのある近衛家に。
さらに徳川慶喜が乗り込んできて・・・
もう、各藩&幕府こぞってグチャグチャの公卿籠絡工作を展開。
受ける公家も公家。金に目がくらんで、言うことがコロコロ変転。
ある時、そんな公家どもにキレた慶喜が、中川宮に
「薩摩は貴殿にいくら金を積まれた? お教えいただければ、明日にでもその倍の金子をここに積んでご覧に入れる」
なんて凄む場面さえあったのです。

一方、京の巷ではもう少し低レベルの議論に行き詰った連中が、
刀を抜いて斬り合う事件が日常茶飯事に起こります。
そこで、単純な「剣士集団」の新撰組が登場して・・・・

とまあ、幕末期というのは様々な事件とドラマの連続なのですが、
その構図は割りあい単純で、
冷静に眺めれば「アホみたい」な所も多いのです。
そういうところを、斜め横から冷ややかに眺めて
自らは決して渦中に飛びこまなかったのが、坂本龍馬。
つまり、この馬鹿馬鹿しい構図が「見えていた」のでしょう。
それよりも、彼の眼は「その次」に日本をどうするのか、
という「現実」の問題が大きく映っていたのだと思います。

その龍馬に、世界の中の日本がいかにあるべきか、
という大構想を吹き込んだのは、勝海舟。
この人物も、この時代には珍しく世の中が「見えて」いました。
彼は維新後、ちょっと喋り過ぎたせいで評判はイマイチですが、
その構想力、行動力には驚嘆すべきものがあります。
西郷隆盛なんて人気はありますが、意外と「見えて」いませんね。
幕末騒乱期の「指揮官振り」は見事なものです。
権謀術数にも長けていました。
ただ、彼の倒幕後の政治の構想は「堯舜の世ごたく・・・」などという、
非常に曖昧で無邪気な理想主義でしかありませんでした。
そういった「非現実性」が、のちの西南戦争につながっていくのでしょう。

歴史と言うのは、小説を読み、ドラマを見る以上に
楽しむ方法がたくさんあります。
読んで、考えて、調べて、また読んで、考えて・・・
その内に時代の全体的な構図が見えてきます。
別に「史跡めぐり」をする必要はありません。
「時代」というものが理解できれば、
単にヒーローの物語だけを表面的に追いかけるよりも
数十倍の深さで「歴史」が楽しめるはずです。

最後に
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
         オットー・フォン・ビスマルク

ご参考
「女難の一平」



2010/11/4 15:56 | ちょっと脱線 | Comments (2)