ちょっとした勇気の賜物

前回記事で「どういうわけか、私のまわりには遠隔郊外の
出身者がいなかったように思えます」と書いたら、
何人かの知り合いから「私は・・出身ですよ」と、
お知らせいただいた。怒られるのかと思ったら、
ものすごく共感されていました。でも、ごめんね。

最近、雑誌メディアの不動産関連特集が多くなりましたね。
「不動産の特集をやりますのでご協力ください」と言われて、
「お宅、二か月くらい前にやってへんかった?」と聞くと
「そうなんですが、視点を変えてまたやりたいのです」。

どうやら、不動産市場を取り上げると雑誌が売れるそうです。
それも私みたいなのが「そのうち暴落しますよ」というのが
いいみたいですね。世間もそれを期待しているのでしょうか。
あるいは「マンションって意外に大変な住まいだった」という
感じで管理や老朽化についての特集も増えましたね。
登場人物はだいたい同じ顔触れです。飽きました(笑)。

私はこれでもサービス精神が旺盛なので、取材を受けると
なるべく相手が聞きたそうなことを喋ることにしています。
といって、自分の考えや視点を捻じ曲げたりはしませんよ。
そこは常にブレないというか、不器用だからブレられない(笑)。

最近は取材される側に回る方が圧倒的に多いのですが、
こちらが取材する側になることもあります。
だって、これでもいちおうはジャーナリストですから。
先日、とある市民活動系の団体を取材しました。

こちらは編集者と二人。取材先は6人くらいでしょうか。
最初は硬かった空気も次第にほぐれて和やかに。
最後の方に編集者が「榊さんの著書を差し上げます」と、
取材のお礼に拙著を配り始めました。
すると、相手方のおひとりが少し驚いた表情。

「もしかしてあなた、この本を書いた方ですか?」
そのお方、私の別の拙著をお持ちでした。
今度はこちらがビックリ。「はい、そうです」
すると「これはいい本だよ。そう、あなただったの」

すると別の方が自分の持ち物から雑誌記事のコピーを
出してきて、「この記事を書かれたのも先生ですか?」。
「はい、そうですね」といったら、そのお方は
そういった記事のコピーをいくつも出してこられました。
ほとんど私が書いたか、取材協力でコメントを出したもの。

「なんだ、僕は誰と話しているか分からずに話していた」
そうおっしゃったのは、そのグループのリーダー格。
たちまち私は一ジャーナリストから先生に変身。
「先生、こんど私たちの会で講演してくださいよ」なんて。

またみなさんに1冊ずつ差し上げた拙著に対して、
「サインしてください」なんて次々におっしゃって、
にわかサイン会みたいになってしまいました。
僕って、ある人々の間では有名人だったんだ!
まあ、それはいいのですが・・・・

しかし「大暴落」の拙著が1年半ぶりに増刷になった理由は、
やはり世間が暴落ということを相当意識し始めている、
ということの裏返しではないかと思えますね。
何かキッカケがあれば市場の潮目は変わるでしょう。

私は「榊淳司」を始めるときに、「普通ではアカンやろ」と
考えました。つまり今までの住宅評論家とは違う
芸風を持たなければいけないと考えたのです。
その時点で20数年もマンション業界に関わってきたので、
裏事情なんぞもだいたい分かっていました。
ちょうどリーマンショックが起こった頃。

私はこのブログで「注意情報」を出しました。
つまり、倒産しそうな会社の名前を上げて、世間に
注意を促したのです。だいたいは当たりました。
倒産しなくてもADRとか継続企業の疑義になった
企業も出てきました。

なぜそんなことが分かったのか?
業界内からの情報も確かにあります。
しかし、究極のところは私の勘です。
その指標は「アホ度」です。

その会社がどれだけアホな開発事業をしているのか?
つまりは売れそうにもないマンションを開発しているか。
それと、その会社の社員のアホ度ですね。
つまらない会議にオッサンが10人も出てくるような
会社はかなりのアホ。事業担当者が我々との打ち合わせで
トンチンカンなことを言っていると、それもアホ。
「この会社はこのレベルの人間を担当にしとるのか」
「やったらこの会社、もうあかんで」となります。

しかし、そういう社名を上げての注意情報を
ブログに出すことは、多少の勇気が要ります。
幸い、私には多少の勇気が備わっています。
だから「普通ではない」住宅ジャーナリストの榊淳司が
世の中の片隅で目立つことができたのでしょう。

ネットの世界には勇気がないくせに目立とうとする
お方がウジャウジャいますね。どうでもいい連中ですが。
勇気さえあれば、目立つのはカンタンですよ。
例えば「暴落する」というのもちょっとした勇気。

誤解の無いように言っておきますが、私は根っからの
目立ちたがり屋ではありません。むしろその逆です。
ではなぜ勇気をもって目立つことを言ったり書いたりするか
というと、私のビジネスにはそれが多少必要だから。

あと、これがいちばん大きいのですが、私は普通に
物事を考えてそれを表現すると、その中身は
その辺のお方とは全く違う内容になっているから。
それを素直に表現していれば、自然に目立ちます。

それで、今では誰憚ることもなく言いたいこと言って、
書きたいことを書いていると、自然に他人が注目してくれます。
「本を書いてください」という依頼も来ます。
書いた本はだいたい増刷されます。
8冊の拙著を出して4冊は増刷。のべにして13刷です。
マンションという地味な分野にしては珍しいのでは?

ネットでいろいろ調べていると、他の人が作っている
マンション関連のページが目に留まったりします。
個人が運営しているサイトは、だいたいつまらないですね。
そうなってしまう理由は、何回もここで書いた通り、
InformationとIntelligenceの違いを理解していないか、
Intelligenceを語る能力もしくはセンスがないか、でしょうね。

あと9年くらい目立ったら、引退するかもしれません。
身体が元気だったら、その後も細々とやる可能性はあります。
まあそれにしても、折り返し地点は回っていますね。

ユーチューブの私の動画、第4弾です。まだまだ出ます。
第1弾はすでに4万回超の視聴回数です。
ただのオッサンが好き勝手に喋っているだけですが。

10月27日 (土)榊淳司の不動産売却相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。

開催日時:10月27日(土)13時~17時
開催場所:セトル 2階会議室(以前の4階から2階へ変更になりました)
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

10月27日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は1組様。
待ち時間はございませんでした。
次回も同じようになるかどうかは分りません。

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2018/10/16 0:05 Comments (0)

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