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榊 淳司オフィシャルブログ

今日も株価が上昇。15000円が見えてきました。
ますますバブルっぽくなってきました。
15000円を超えれば、次は2万円をめざすのでしょうか?
もう、そうなれば完全なバブルです。
バブルというのは、必ず弾けます。反動が怖いですね。

さて、今日は9月にやってくる「オリンピックバブル」が
マンション市場に与える影響について考えてみます。
実はこの話題、先週金曜発売の夕刊フジ連載コラムに書きました。
お読みになりたい方は

Zakzak榊淳司連載コラム「本当は教えたくないマンション業界の秘密」

↑こちらからどうぞ。もちろん、無料です。
さて、このブログではもう少し具体的に突っ込みます。
オリンピック開催で、もっとも不動産価格が上昇しそうなのは「勝どき」
ということは夕刊フジでも、かつてこのブログでも語りました。
ですので、「晴海・勝どき」については割愛。

今日は江東区の湾岸エリアについて語ります。
まず、勝どきに次いで不動産価格が影響されそうなのは「有明」。
なんといっても競技会場が集中しています。
ざっとみると全競技の半分くらいが有明で行われる感じ。
今あるモノに加えて、バレーボールや自転車は新設されます。
それに、お隣のお台場でも多くの競技が開催されます。
だから、テレビ中継される回数がもっとも多くなりそうです。

新しい画像 (8)
もちろん、開催前から露出が激しくなるでしょう。
そうなると、当然マンション市場にも影響が出てきます。
テレビを観ていて「あそこに住みたい」なんて人が出てきます。
すると、購入や賃貸のニーズが生まれますね。
市場価格というものは需要と供給の関係で決まりますから、
ニーズが含まると価格が上昇・・・・するかもしれません。

ただ、有明エリアにはちょっとした特殊事情があります。
それは、まだミニバブルの精算が終わっていない、ということ。
現状、有明エリアには戸建てらしき住宅はみられません。
ほぼすべてがタワーマンション。
現在販売中の新築(未入居)マンションは、以下の3物件。
●シティタワー有明(CTA)
●ブリリア有明スカイタワー(BAS)
●ブリリア有明シティタワー(BAC)

現状を簡単に解説するとCATは住友不動産が
「シティタワー豊洲に予算が届かない客」を回しています。
販売は遅々としながら、少しは進んでいる様子。
BACは販売を始めたばかりですが、集客はイマイチ。
価格は駅に近くて立地条件に優れたBASがBACよりちょい高。
ところが東京建物は築2年のBASの完売を優先。
表面上はBASより安いBACに来た客の内、
予算の届かない客をそちらに回し、値引きで完売を目指している・・・矛盾。
さらにBASはまだ100戸程度の残住戸がありそう。
つまり、ここ数年有明ではかなりイビツな市場が形成されていました。

そして、1年から2年後には有明エリアでは最も立地条件に優れた
「有明ガーデンシティ」という巨大な板状タワーの分譲が始まりそう。
こちらは、なんと1500戸規模だとか。
売主は住友不動産なので、「安値で勝負」なんてあり得ません。
このままでは、坪単価300万円超への挑戦になりそうな予感。

私から見れば、オリンピックで注目されたとしても
これだけの供給があれば十分に新規需要を吸収できると思います。
また、もし本当に坪300万円なら完売まで5年以上はかかるでしょう。
ただ目先を見れば、9月頃にはBASもめどがついているでしょうし、
表面的には少し価格を下げたBACも多少は動くはず。
さらにオリンピックが決まればダブつき気味の中古も動き出します。
もしアベノミクスが奏功してBACが値引きなしで売れ始めれば、
それは実質的な「値上がり」と見做せます。
その流れになった場合、中古価格もハッキリと上向くはずです。

そして、開催決定後の「湾岸ブーム」によって、
しばらくは「上向き」状態が続くと思います。
しかし7年後の開催までには、中だるみの状態も来るでしょう。
開催直前から開催直後は再びちょっとしたブームに。
8年後は・・・今よりかは幾分マシでしょうが、普通の
「湾岸エリアの新興都市・江東区有明」になると思います。
その後は他の近郊エリアと同じく、ダラダラと下がっていくはず。
ただし、その間一度も大きな地震がこなかったら、という前提です。
もちろん、インフレになれば表面的な価格は上がります。
私が申し上げているのは、実質的な価格です。

さて、長くなりそうなので本日はこれくらいに。
「豊洲」と「東雲・辰巳その他」については、また後日。

関連するレポートの更新情報です。

これまで「豊洲」、「有明」、「東雲・辰巳」に分けていた
レポートを1題に統合。まとめてご検討いただけます。

SKYZ TOWER&GARDENが高値挑戦!
江東湾岸総集編
「豊洲・有明・東雲・辰巳」の全17物件
価格 5,490

■豊洲エリア
1 SKYZ TOWER & GARDEN
2 オークプレイス豊洲
3 シティタワーズ豊洲 ザ・ツイン
4 シティタワーズ豊洲 THE SYMBOL
5 シティハウス豊洲キャナルテラス
6 パークタワー豊洲
7 イニシア豊洲コンフォートプレイス
8 プレミスト ベイフォートスクエア 豊洲
■有明エリア
1 シティタワー有明
2 ブリリア有明スカイタワー
3 ブリリア有明シティタワー
■東雲エリア
1 ザ 湾岸タワー レックスガーデン
2 プラウドタワー東雲キャナルコート
3 パークタワー東雲
■辰巳・潮見エリア
1 クレストスカイウイン
2 クレヴィア辰巳
3 ザ・サウスキャナルレジデンス

中央区も含めて、湾岸のタワーだけに興味がある方は
こちらのレポートがお勧めです。

湾岸タワー総集編
「晴海・勝どき・月島/豊洲・有明・東雲」
価格 5,490

CONTENTS
晴海」エリアはオリンピックで大変貌(記事)
■中央区/勝どき・晴海・月島エリア
1 勝どきビュータワー
2 ザ・パークハウス晴海タワーズクロノレジデンス
3 CAPITAL GATE PLACE
オリンピックが湾岸エリアを変える(記事)
■江東区/豊洲エリア
1 SKYZ TOWER&GARDEN
2 シティタワーズ豊洲 ザ・ツイン
3 シティタワーズ豊洲 THE SYMBOL
4 パークタワー豊洲
■有明エリア
1 シティタワー有明
2 ブリリア有明スカイタワー
3 ブリリア有明シティタワー
■東雲エリア
1 ザ 湾岸タワー レックスガーデン
2 プラウドタワー東雲キャナルコート
おわりに




いやはや・・・派手に株価が上がっていますね。
この分だと、本当に来週は15000円までいきそうです。
一方、円はとうとう100円を突破して101円台ですか。
FXで外貨を買い建てしている方はウハウハでしょうね。
それ以上に輸出系の企業はかなりのタナボタのはず。

少し前に「株価が15000円を超えれば、高額マンションが飛ぶように売れる」とこのブログで書かせていただきました。
どこかの雑誌にも、そんなコメントを出した覚えがあります。
来ています。見えてきました15000円。
高額マンション・・・それも1億以上の物件・・・
「飛ぶように」というほど数はありませんが、売れるでしょうね。
都心の立地のいい物件は「奪い合い」に近くなりそうな気配。
しかし・・・なんだか危険な臭いがプンプン。
とうとう、バブルが本物になってきた気がします。

マンション市場は、バブルとかなり相性がいいのです(笑)。
日本人の悪いクセかもしれませんが、ちょっとまとまったお金ができると
すぐに不動産を買いたがります。
すでに、我々のDNAは「不動産崇拝病」を宿しているかもしれません。
それで何回も痛い目にあっているのに懲りません。
だから「儲かったからマンションでも買うか」となるのです。

さて、マンションだけでなく、不動産価格は
一般経済の影響をかなり受けやすいセクターです。
特にオフィスの空室率や賃料相場の動きは、景気を測る指標のひとつ。
この指標は実体経済の動向をかなりリアルタイムに表します。
現状、東京都心のオフィス市場はやや好転の兆しが見られますね。
これに対し、一般ユーザー向けの賃貸住宅の相場は、かなり遅行します。
ただし、我々庶民の感覚としてはこちらの方が近いかもしれません。

実は、マンションの資産価値を云々する場合も、
経済の動きに大きく影響されるので、他人事では済まされません。
これが去年の総選挙で民主党が負ける前までなら、
「このままデフレの継続」を前提にできました。
谷垣自民が勝っていても、それほど変わらなかったかもしれません。
アベノミクスが、一時的にすべての前提をひっくり返してくれました。
しかし、これがいつ「安倍のリスク」に変わるかもしれません。

今日、長期金利は0.1%上昇しました。
株が上がれば債権は下がる、というセオリー通り。
今後気になるのは、国債価格の下落(金利上昇)。
それにヘッジファンドが狙っているという日本国債の暴落。
暴落といっても、半分や3分の1になるわけではなく、
せいぜい数%から1割くらいの下落を言うのでしょうが。

そうなると、我々にとって困るのは住宅ローンの金利上昇。
特に変動で組まれている方は、返済額が膨らんできます。
また、これから組もうとされる方にとっても負担増に。
そして、何よりもマンションが売れにくくなります。
金利上昇は住宅ローン利用者にとって実質的な「値上げ」ですから。

黒田バズーカ君は、MB増加と低金利という相反することを
同時に実現できる、と断言していたようです。
だから「異次元の金融緩和」なのかもしれませんが、長期金利上昇は
市場はそのあたりを冷ややかに見始めた兆候でしょうか。
東証リート指数が落ち始めたのも、市場が冷めてきた証拠?

「2%のインフレ」というのは、それによって経済が活性化し、
個人所得も増えて景気全体が良くなることをめざしています。
ところが、企業も儲からず、個人も豊かにならず、
物価だけが上がった場合は最悪ということになります。
でもまあ、私はデフレが何十年も続くよりマシかな、と思います。

仮に、アベノミクスが失敗して国債が暴落。
金利は上がるのに所得は増えないという「悪いインフレ」が・・・
毎年、不動産も含めた物価が6%ずつ上がるとします。
ところが個人所得は5%しか増えなかった場合、どうなるのか。
それは、毎年1%ずつ貧しくなっていくのと同じですね。
10年後、物価は1.79倍になっているのに対して所得は1.62倍。
ちょうど10%ほど貧しくなったことになります。

ところが、住宅ローンを抱えていた場合はどうなるでしょう。
10年後、住宅ローンの実質価値は56%に減っています。
例えば、5千万円のローンを35年で組んでいた場合、
10年後の残高が4千万円とすると、実質2240万円に減っているのです。
もちろん、額面は4千万円ですが所得が1.62倍になっているので
返済はいってみれば「ラクラク」状態に。
特に固定金利ならかなりお得なことになりそうです。

そして、そのマンションが毎年6%ずつ値上がりしていれば・・・
残念ながらそういうことはないはずです。
既存住宅の価格は今後緩やかに相対的な価値を落としていきます。
文京区あたりのマンションで今の3割減くらいでしょう。
だから、5000万円の物件なら額面で多少値上がりして6265万円。
10年後に売却すると表面的には値上がり益が得られます。

もし、アベノミクスが「安倍のリスク」に変わって
「悪いインフレ」がやってくると考えても、
今のうちに住宅ローンを組んでマンションを買うのはお得?
でも、インフレ側に失敗するのではなく、デフレ側に転べば・・・
これはもう、恐ろしいことになります。

私は経済が専門ではありませんが、いろいろ情報を集めると
アベノミクスにはたくさんの異論がありますね。
しかし、どうやら円安と金利上昇は続きそうな気配。
さらに、日本の周辺では近々物騒なことも起こりそう。
そう考えると「余分のお金は海外に」となりそうな感じがします。
もちろん、貧乏人の私にはそんな余裕はありません。

夕刊フジの公式サイト zakzak
に榊淳司の連載コーナーが設置されました。
どうぞ、みなさん寄って行ってください。

マンションレポートとは




今日も株価は調子よく上がっていますね。一時14400円ですか。
ドルは99円でもみ合っています。100円抵抗線がすごい。
ただ、15000円も100円も時間の問題になってきたようです。
両方とも、早ければ来週あたりかもしれません。

こうなれば、ますます注目されるのが6月だといわれている
アベノミクス3本目の矢「成長戦略」の発表。
私が密かに気にしているのは、住宅政策が織り込まれているかどうか。
安倍政権はなにげに自民党の本流です。
彼らがずっと仲良くしてきた建設業、不動産業、住宅関連業界に
「いい顔」ができる政策を取るかもしれない、ということ。
つまりは、この半世紀以上続けてきた「持家政策」の推進。
現に、政権発足早々に来年からの住宅ローン控除を拡大しました。

確かに、住宅は景気への効果が高い分野ではあります。
現にアメリカにおいても、住宅価格の変動が景気の目安のひとつ。
日本でも「今後はマンションの価格が上昇」といわれています。
前から言っているように、都心と近郊で上昇するのは確実。
ただ、それで売れるかどうかは別問題です。

さて、今日は同じ住宅の中でも「高齢者向け」をテーマにします。
何度か書いているように、今後の住宅産業の主役はこの分野。
昨日、書店で見かけて思わず買ってしまったのが週刊ダイヤモンド。
私は最新号を買ったつもりが、1週前のモノでした(笑)。

ダイヤモンド

この手の特集は何度かあったのですが、今回はすごい。
かなり踏み込んだ取材をしていることに驚きました。
また、「マンション特集」みたいにデベよりの記事ばかりでなく、
しっかりと客観的な視点で書かれています。

1218件のサービス付き高齢者住宅(サ高住)を
都道府県別にランキングしているところがいいですね。
こういうデータって、前から出していたのでしょうか?
新築マンションをヘンな観点と点数でランキングするいつもの
マンション特集のよりもずっと有用な気がしました。
願うらくは、有料老人ホームのランキングも欲しかった。
次回以降に期待しましょう。ダイヤモンドならきっとやってくれる!

私は何度か富裕層向けの老人ホームを取材したことがあります。
「自立」者にとっての最大の悩みは「人間関係」と「食事」。
老人ホームというのは狭い社会ですから、
人間関係がややこしくなるとかなり居づらいものだそうです。
また、食事も自分の好みにあわないと楽しくないでしょうね。

それに対して、サ高住の場合は基本的に賃貸住宅です。
無理に人付き合いする必要はないし、食事は自前でもOK。
外部からのサービスも、どの業者にするか選べます。
つまり、基本的に自由度が広いスタイルなのです。

私は、今後こういった高齢者住宅の主役はサ高住であると思います。
しかし、富裕層はきっと高級老人ホームなのでしょうね。
もっとお金持ちは、自宅に医療チーム置くでしょう。
つまり、庶民一般はサ高住が基本。
現に今、猛烈な勢いでサ高住が増えています。
2011年の10月にこの制度ができて以来、1年半で約10万戸超。
新築分譲マンションの供給量と同程度の規模になりつつあります。
近々、新築マンションを抜き去るのではないでしょうか。

ところが、今のところ住宅業界の本流企業は参加していません。
なぜかというと、うま味が少ないからです。
めんどくさそうなのに、儲けが少なそうだから。
住宅産業というのは、基本がドカンとつくってドカンと売るスタンス。
儲ける時もドカンと儲かるし、損をするときもドカン、ドカン(笑)。
ひどく大雑把に大きなお金が動く業界です。
月14万円程度の家賃収入を数十戸規模で運営するなど
連中から見れば「チマチマしている」と見えるのでしょう。
それに、介護サービスの業者とも提携しなければなりません。

ただ、参入障壁はかなり低いのがサ高住の経営。
ダイヤモンド誌でも取り上げられていましたが、
東京都内には銭湯が経営しているサ高住もあるとか。
入居者は営業時間前に入れてもらえるのだそうです。
毎日銭湯の一番風呂に入れるなんて、いいじゃないですか!

一方、入居希望者はサ高住を探して選ぶのはちょっと大変。
だいたいヤフーの不動産やスーモみたいなサイトがありません。
一応、物件を網羅したサイトはあるのですが、
まだよく整備されていないので、ネット上での選別は困難。
「行ってみて」「体験してみて」ということになります。
ところが、サ高住に入ろうなどという方は、
たとえ自立していても何らかの健康の悩みがあるモノ。
だからこそ、自宅ではなくサ高住に入ろうとするのです。
ボタンを押せば誰かがすぐに来てくれるわけですから。

そういう方にとって、いくつも物件を見て回るのは大変。
若い方がモデルルームをハシゴするのとはワケが違います。
そういった点、公正な評価機関や便利なサイトがあっていいもの。
今回のダイヤモンド誌の企画は、その点かなりいいと思います。
ただ3400物件を超す全国のサ高住総数の
約3分の1しかカヴァーできませんでした。
リクルートあたりが、サ高住の「スーモ」を早く作るべきですね。
なぜ、まだやっていないのか不思議なくらい。
ついでにいうなら、有料老人ホームの「スーモ」も作って欲しい。
こちらはずっと採算性があると思いますよ。

今週号の「週刊スパ 5/14号」
「首都圏300万円で家を買う!」に私のコメントが掲載されています。
よろしければ読んでください。
n130514

マンションレポートとは




前回は「マンション購入の出口戦略」をテーマにしましたが、
今回は「マンションという共同住宅そのもの」の出口戦略を考えます。
得意の「そもそも論」です。
まず、そもそもマンションという建造物は何年使用に耐えるのか?
当然、答はありません。

4,5年前までは「築30年で老朽化」みたいなのが常識化していました。
というのは、鉄筋コンクリートの分譲マンションが本格的に現れたのは
1960年代の後半からだと言われています。
だから今、中古マンション市場で流通している
最も古い物件が築40年くらいでしょうか。

何回か前の更新で取り上げた「300万円台で買うマイホーム」には
郊外の分譲型公団住宅も有力な候補なのですが、
それらの場合は「築40年弱」のケースが多いですね。
そういった住宅が「住めない」ほど老朽化しているかというと
そうでもないケースがほとんどだと思います。
同じものがイギリスにあったとしたら、若い人々が喜んで住むでしょう。
まあ、お国柄というか、民族の嗜好の違いというか・・・

日本人は古いものを「けがれている」と考えがちです。
車でも家でも、新品を最上位に置きたがります。
新品を必要以上に「清らかなもの」と考える民族なのです。
その根底には神道がある、という話は再々いたしました。

しかし、古いからといって壊すほどでもないのが、
築30年超のマンションです。まだまだ住める場合が大半。
話を戻しますが、マンションがいったい何年使用に耐えるのか、
とよく聞かれるのですが、私の答えは
「メンテナンスさえキチンとしていれば100年でも持つでしょう」
こういうと、いつも相手の視線がフワっとします(笑)。

現実に、関東大震災の復興事業で建てられた同潤会アパートは
60年以上を現役で続けてきたものもあるのです。
今の建築基準法で建てられたマンションは、
同潤会アパートより耐久性がある、と考えるべきではないでしょうか。

ここで問題なのは「キチンとしたメンテナンス」ができるかどうかです。
例えば、昔の公団住宅や同潤会アパートには
エレベーターといったものがほとんどないはずです。
鉄筋コンクリートの躯体さえしっかりしていれば、
その他のモノを順次取り換えていくのは可能。
エレベーターも部品を順次更新していけば50年以上は持つでしょう。
あるいは50年経てば、エレベーターのシステムごと取り換えればいいのです。
しかし、それを企画立案して実行するのは、
そのマンションの区分所有者で作る管理組合です。

つまり「キチンとしたメンテナンス」というものは
ハードではなくてソフトの問題になってきます。
今、新しいマンションが竣工し、区分所有者が入居します。
50年後、エレベーターの設備更新を迎えました。
1 まず、その費用負担に管理組合が耐えられるか
2 それを企画し、過半数の同意を得、実行できるか
そんなこと、誰にも分かりませんね。

日本にもそろそろ築50年のマンションが現れるでしょう。
都心にある立地条件のいいマンションは、
「建替えに同意してくだされば、新築のもっと広い住居を無償で提供しますよ」
という条件で建替えも可能です。
しかし、郊外型のマンションは、そんなことほとんど不可能。
そこで初めて、日本人はマンション自体の出口を
真剣に考えなければならなくなります。

この場合、さらに50年人が住み続けていけるように
「キチンとしたメンテナンス」を施せるかどうかは
前述のように、その時の管理組合の能力次第です。
でも、50年後なんて当初の入居者はほぼ全員がいないでしょう。
また、区分所有者が自分たちの住まいについての責任を
しっかりと果たす覚悟を持っているでしょうか。

私は築8年のマンションの理事長を過去に4期務めました。
まあ、メンドクサイの一言です。
管理会社は好き勝手言ってくるし、他の理事は協力してくれません。
「できることなら他の人に」とずっと思っていました。
でも、私以外の方がなさると、きっと管理会社のいいなり。
いいように提案されて、いいようにお金を持って行かれます。

結局、日本人の国民性として、マンションの管理組合のように
「緩やか」に所属する共同体に対する責任は
「できることなら果たしたくない」「関わりたくない」
というスタンスが主流を占めているのが現状ですね。
その癖、あとで文句ばっかり言ってきたりして(笑)。

私は、日本の建築技術をある程度は盲目的に信頼しています。
とういうか、私立文系のアホですから、信頼するしかない(笑)。
だから、1981年の新耐震基準で作られたマンションは
「50年や100年はもつだろう」と考えています。
また、前回の東日本大震災程度の地震が来ても、
新耐震基準のマンションは大きな被害に遭うことはないと考えています。
それは地盤の軟弱な湾岸の埋立地でも、内陸でも同じ。
だって、支持基盤まで杭を打ち込んであるのですから、
その間が液状化しようと建物そのものには関係ないはず。

それよりも、日本のマンションの場合は
ソフト面の弱さが際立っているのではないかと思います。
ソフト=管理、です。
言ってしまえば、マンションを買って住む人には
区分所有者としての義務と責任について自覚をしている人が少なすぎ。
「自分で炊事掃除洗濯をするホテル」くらいに考えている人が
半分以上いらっしゃるのではと想像します。

ほとんどの区分所有者にとって、管理組合の議事などは
できることなら「他人事」で済ませたい問題。
自分が当事者である、という意識から逃れようとします。
この傾向は当面変わりそうにありません。
その内、老朽マンションの処理が社会問題化します。
全国で何百万戸ものマンションが、ほぼ同時期に
廃墟やスラムになる危機に晒されるのです。
でも、今のところそれを行政で何とかしようとする動きは
無いでもないのですが、非常に弱いですね。

この問題を解決する名案はありません。
というか、各々の管理組合がしっかり機能していれば、
ほとんどが防げる問題だと思います。
そうでないマンションは・・・老朽化すると
住む人も管理費をマトモに払う人も少なくなり
やがて共用部の機能が失われて・・・廃墟です。




連休の谷間ですから、株式市場も外為も静かですね。
なんかこう「嵐の前の静けさ」のようで、ちょっと不気味。
実は、マンションの販売現場も例年4月はちょっとダレます。
GWで盛り返す、というのが理想形なのですが、今年はどうでしょうか?

最近、不動産屋みたいなことをしているので(笑)、
デベさんと話す機会が多くなりました。
どこへいっても共通することは「土地が買えない」という悩み。
こういう時に売り物件をたくさん抱えている業者は、まさに「稼ぎ時」。
ある程度高くてもデベさんは喜んで買ってくれます。

こんな私のところにも土地情報はいくつか入ってくるので、
何年か前に東京都知事免許を取ろうかと真剣に考えたことがあります。
日頃から「おバカさん」呼ばわりしているアチラ側の人間に
なってしまおうかなんて、よこしまなことを考えたワケです。
一応、宅建の資格は持っているので一度くらい使いたかったし(笑)。
まあ、私には似合わんな、と思ってやめました。

でも、ご自分の土地の処理に悩んでいる地主さんは、どうぞご相談ください。
私が「一番高く買ってくれそうなデベ」を見つけて差し上げます。
デベというのはよくできたもので、販売側と仕入れ側は
ガラっと「顔」が違うのです。
私は販売側には蛇蝎の如く嫌われているはずですが、
仕入れ側とは案外仲良くお付き合いしていたりします。
それと、20数年もあの世界の周縁にいたので、様々な人間関係があります。
まあ、もうみんな部長クラスで現場には出ていませんが。

さて、今日の話題は「マンション購入の出口戦略」。
マンションを購入するのは、いわば「入口」。
未来永劫そこに住むわけにはいかないので、出口戦略も必要です。
最大限に考えても、人間には寿命というものがあります。
「死んだあとのことは知らん」というスタンスでもいいのですが、
できればあとに残された人々のことも考えてあげたいですね。

私は去年出した「磯野家のマイホーム戦略」という本の中で、
サザエさんちの20年後を想定してみました。
この中で、サザエさんとマスオさんが「南町田」に
新築マンションを購入する、というシミュレーションをしています。

南町田の今は、確かに華やかで上品で、いい街です。でも、20年後は?
今後は、あの街で今までほど新築マンションは分譲されないと思います。
その理由は、もっと都心に近い場所で、
今のサザエさんが買えるくらいの価格で供給できるからです。
まあ、この2年くらいは無理でしょうが、
今の不動産ミニブームが収まった後はそうなるでしょう。
したがって、南町田と言わずいわゆる郊外型住宅地は今後、
人口流入が減少してどんどん老いていきます。

20年後、タラちゃんは大学を卒業して就職するでしょう。
普通に考えれば、南町田から大手町あたりへ通うのは大変。
もう少し近い所にワンルームでも借りるのではないでしょうか。
その頃は、今よりも家賃がうんと安くなっているはずですから。
サザエさんとマスオさんも、まだ40代。元気にがんばっています。
でも、その15年後はどうなるでしょう?
マスオさんは63歳で住宅ローンを完済します。
今から35年後、南町田の風景はいかに?

多分、60歳代の方が中心の「初老者の街」になっているでしょう。
タラちゃん世代が流入してきて、あの街で子育てを始めるとは
ちょっと考えにくいですね。
もちろん、中古マンションの価格もかなり安くなっているでしょう。
マスオさんたちが35年前(今)に3500万円くらいで買ったマンションは
きっと500万円から600万円あたりで取引されていると思います。

これって、ただの私の空想だけで言っているのではありません。
今から20年以上前に、都心から1時間程度電車に乗らないと
行けないくらいの千葉や埼玉エリアにおいて当時3000万円前後で
分譲されたマンションが、今は800万円前後になっている現象を
そのまま15年延ばして当てはめているのです。
南町田は渋谷から約38分。でも、アドレスは東京都。
今はそこまでは下がっていません。
でも高齢化と人口減少が加速する20年後、そして35年後・・・
人気の田園都市線といえども、そういった波は避けられないでしょう。

サザエさんとマスオさんが、そのまま暮らす、というのもいいでしょう。
自立しているのなら、きっと年金で生活は賄えるはず? です。
そして、20年。お二人とも寿命が尽きたとします。
南町田に残された築55年のマンション。
きっと、人が住んでいる住戸は半分くらいに減っているはず。
もう、なんの資産価値もないと思います
相続したタラちゃんは、どうするのでしょうね?
もちろん、もう私は生きていないので
そういった光景を見ることはないでしょうが。

マンションの購入、というのは「入口」だと申し上げました。
上の場合、サザエさん夫婦は寿命をまっとうすることが「出口」になっています。
でも、ほとんどの場合は人生の途中で「出口」がやってきます。
ローンが返せなくなる、というのは悲劇です。
海外への長期赴任。あるいは転職。家族構成の変化・・・
始めから「10年後には売る」と考えて買う人もいます。
また、そういった買い方を推奨している方もいますね。
ひとつの正解だと思います。でも、もっとも大事なことは
「いつ出口になっても大きな損失を蒙らない」物件を買っておくこと。
マンション購入に一番たいせつなのは、物件選びなのです。

ですので、「出口戦略」なんて言い方を変えても
結局のところは「物件選び」だと思います。
そして、「物件選び」の基本は、どんな時代でも同じ。

不動産の資産価値は9割が立地で決まる!

これこそ「不動産選びの不変鉄則」と名付けてもよいくらい。
実にカンタン。誰でも理解できる。間違いようがありません。
でも、現実には様々な珍現象が起こります。
すごく頭のいい人が「ここは将来値上がりする」「お買い得だ」
などと考えて駅から十数分も歩くような物件や、都心から離れた
新興住宅地にマンションを買ったりなさるのですから。

めったにやらないのですが、たまには動画を作ってみました。
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