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※順不同・敬称略で掲載しています。

寅さんのセリフに「それをいちゃあおしめえよ」というのがあります。
大阪風だと「よーいうわ」でしょうか。
翻訳すると(よくそこまでいえるね≒わざわざいわなくていいでしょ)です。
たとえ本当のことで、それを口に出すと雰囲気が壊れてしまう、
というような時に使うセリフだと私は理解しています。
まあ、世間話の範囲ならそういうマナーも必要ですが、
マンションの評価などという深刻な問題の場合は、
「それをいちゃあおしめえ」的なことも、ズバズバと言わねばなりません。
私は、ネが正直なものなので何でも言うし、書きます。
高いものは高い、買ってはいけないものは買ってはいけない。
売れていないものは、売れていない。
ただ、どういうわけか世の中には本当のことを聞きたがらない人がいます。
女性のセリフに「上手に騙してね」というのがありますね。まさにアレ。
自分が買おうとしているマンション、買ってしまったマンションについて、
マイナスの情報を避けてしまわれるのです。
あるいは、マイナス情報を聞いても「そんなことはない」と拒絶なさいます(笑)。
まあ、人それぞれで別段構わないのですが、困るのは
「お前が間違っている」「物件名を出すとは何事か」という類いのお叱り。
別に、これも聞き流しておけば終わりなのですが、少しやるせなくなりますね。
どうして、事実から眼を背けるのか・・・・
人間というのは、基本的に「騙されたい」という本能があるようです。
この「騙されたい」というのを、別の言葉で言い換えると「感動したい」です。
「感動」というのは、大抵の場合は対象を実態以上に捉えて、
それに心を揺さぶられている状態です。
例えば、一流アーティストのコンサートは、観客をほぼ確実に「感動」させます。
ミュージカルや映画、はてはエンターテイメント小説まで、
よく「できた」ドラマには人を「感動」させる力があります。
こういったものは、ほぼすべてが作り物であり、
様々な手法で「感動」を導くべく仕上げてあります。
まあ、この種の「感動」は、いたって無害・・・というか、心地いいもの。
どんどん感動していただいてよろしいかと思います。
しかし、大規模マンションのモデルルーム(というかショールーム)で、
仕掛けられている「感動」は、実にタチが悪いものです。
つまり、そのマンションを実態以上に良く見せつけ、誤解を生み出すからです。
もちろん、見せる側にとってはそこが狙い目です。
うまく誤解して、契約書にハンコを突いてくれれば販売側の勝ち。
実態を見破られ、逃げられてしまっては負け・・・ということになります。
だから、それこそ「マンションギャラリー」には何千万円
あるいは何億円もかけて、あの手この手で「感動」を演出します。
数百戸規模のマンションだと、専用のシアターを作って、
大きなスクリーンで動画を見せるなんてのは序の口。
アルバムのような分厚いパンフレットも用意されています。
精密な模型も作ってあるでしょう。
ただ、営業担当者には明確にアタリとハズレがあります。
ハズレに付かれると、感動はほぼ消滅してしまいます。
もっとも、その方がいい場合が大半なのですが。
まず、冷静になることです。
そのマンションを5年後に中古で売らなければならなくなった時、
分厚いパンフレットはまだ手元に残っているかもしれませんが、
古びてしまっていますし、たったの一冊だけ。
シアターや模型などどこにもありません。
カラー刷りのチラシを累計何百万部も撒くこともできません。
仲介業者のHPと、せいぜいヤフー不動産にひっそりと物件情報が載せられるだけです。
つまり、新築で買う時はコレでもか、アレでもかと広告宣伝されるのに
中古で売る時は、ほぼ「裸で勝負」という状態です。
そういう時、何が重要かというと、不動産としての実際の資産価値です。
そのマンションの資産価値が高く評価されるものであれば、
そこそこの価格で売れるでしょう。
そうでなければ・・・・・悲しいことになります。
だから、新築マンションを買う時に「感動」してはいけません。
それは、「騙されている」のと同じであることが多いからです。
ただ「住宅を買う」というのは人生の一大イベントです。
ですので、みなさん、多少「舞い上がる」ことがあるようです。
販売側としても、そういった心理につけこんできて、
あの手この手で判断を誤らせようとします。
その中でも、もっとも古典的なトークが
「他にもこの住戸の購入を検討している方がいます。だから、すぐに決めてください」
というもの。
こんなのに惑わされないのは基本中の基本。
そのマンションの価値を冷静に分析し、価格が高ければ値引き交渉をする。
相手が値引きに応じなければ、一旦は引いた方がいいでしょうね。
私のところにマンション購入に関する相談は様々に寄せられますが、
今販売されている物件で「あわてて買うべき」ようなモノはほぼありません。
世の中、「逆新価格」で、ミニバブルのときよりもだいぶ安くなっていますが、
まだ高騰前の水準に戻ったとはいえないレベルです。
まず、「感動」しないで、冷静に判断してください。
参考ノウハウ集
榊淳司のマンション値引交渉術
どこにもない、誰も教えてくれない新築マンションの値引き交渉ノウハウを、誰にでも分かりやすく解説。このノウハウ集で1000万円以上の値引きに成功した方が何人も出ています。そして、付録は・・・衝撃の「大手デベロッパー別、値引きの傾向と対策」。三井、三菱、住友、大京など、業界大手企業12社の値引きの「社風」を解説しています。さらに、ご購入者には、榊淳司への3ヶ月間のメール相談が「無料」という特典付。
参考レポート(「感動」しやすい物件を紹介しているものを中心に)
買ってはいけない大規模マンション
近畿総集編 全27物件 2,980円
マンション市場全体がずっと不振だったといっていい近畿圏。
でも、大規模マンションは首都圏に負けないくらい
開発・供給されてきました。
結果的には、結構悲惨な状況に。
それだけ「買ってはいけない」マンションも
数多く残されています。みなさん、ご注意を!
買ってはいけない大規模マンション
首都圏編 第2弾 25物件 2,490円
当然ながら、首都圏にもたくさんあります。
「感動」させて、誤解させて、焦らせて・・・・・・
家族のためにも、判断を誤ってはいけません。
豊洲のタワー3物件を斬る 4,960円
「シンボル」の参入で、豊洲はますます混迷してきました。
私は、豊洲自体のポテンシャルはまずまずだと思います。
ただ、価格が不自然な状態なのです。
そのあたり、変に「感動」せずに判断すべきです。
迷走する「麻布十番」三井vs.住友の
タワーマンション対決 2,980円
「麻布」というと高級住宅地のイメージが強いのですが
2つのマンションが立地するアドレスは「三田」。
そのうちひとつは、私から見てもかなり
「場違い」「勘違い」なマンション。
こんなのに「感動」してはいけません。
マンション立地総合評価集
「品川区」編 3,960円
品川区は場所によって資産価値の高低差が激しいところ。
通りひとつ隔てるだけで、ガラリと変わったりします。
その辺りを、敏腕マーケッターの如月氏が鋭く分析。
間違った「感動」を避ける、冷静な判断を導きます。
マンション立地総合評価集
「豊島区」編 3,960円
このエリアでは、「池袋」と名乗る板橋の大型案件が販売中。
駅に近くて、価格もそこそこなので、かなり人気。
でも、ここにも「感動」のワナが潜んでいると、
如月さんも私も考えています。
最近、多少は売れてきたのかどうか(笑)、
雑誌の企画のご協力することが多くなりました。
私が、毎月コラムを掲載しているのは、「日経マネー」。
今月号では
「マンションは中古が買い! 値下がりしない物件選びマニュアル」
という特集を、少しだけお手伝いしました。
つっても、自著である「年収200万円からのマイホーム戦略」の
ネタを提供し、簡単なインタビューを受けただけですが。
でも、この特集・・たった8Pの割には内容が濃い!
この前のダイヤモンド誌の40Pよりも、
みなさんにとってははるかに「役に立つ」と思います。
マンション購入をお考えの方は、どうぞお読みになってください。
私にとっては「掲載誌」なので、毎月欠かさず読んでいる唯一の雑誌。
今月もツラツラ読んでいて感銘を受けたのは
鎌田實さんというお医者さんのコラム。
長野県の下伊那郡下條村について書かれていました。
この村の話、雑誌等で何度か読んだことがありましたが、
今回の鎌田さんのコラムは取り分け印象的でした。
この村では、出生率が2.04なのだそうです。
「へっへー」と思いましたね。
長野県飯田市から車で30分という「田舎」ですよ。
そこで、なんと人口が増えているのです!
なぜ、そんなことが起きたのか?
「なるほどー」と膝を打ちたくなる「手」でした。
人口減で悩む市町村は、ぜひ参考にすべきですね。
ただ、詳しい内容は「日経マネー」を買って読んでください。
私のコラムも掲載されていますので、ついででいいから読んでください。
それで、巻末のハガキを書いて出してください。
「鎌田さんのコラムも面白かったけれど、
榊のもいいから、今度は2ページで読みたい」
なーんて、書いていただいた方が10人もいると、
そのうち実現するかもしれませんから(笑)。
新聞、雑誌やテレビ等、マスコミの方とお話していて、
何が面白いかというと、彼らの持っている豊富な情報。
我々一般人が知りえないネタをたくさんご存知です。
政治や経済の「奥深い」ところはさておき、
「エエッ」と驚くのはゴシップ。
芸能関係のネタもいろいろ教えてもらいましたが、
そもそも私は年に10時間くらいしか能動的にテレビを見ません。
それも、年末年始に集中していて、この2ヶ月くらいはゼロ。
だから、「誰が芸能人なのか」という基本的なところが分からない(笑)。
ただ、政治家や評論家なら、並み程度には知っています。
最近、意外だったのは活躍中のとある経済系女性評論家。
「中々聡明で、美人」と思っていたら、実態はゼンゼン。
お付き合いのある某編集者がおっしゃるには、
「最近は売れてきたので、スタイリストなんか付けていますが・・・」
その先は「ヒエー」といいたくなる内容。
イメージがガタガタと崩れてしまいました。
人は見かけによりません。
マンションは、もっと見かけによりません。
私が自著である「年収200万円からのマイホーム戦略」の中で
紹介している「ある比較」をここでご披露しましょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
例えば、東京近郊で販売されている3500万円の新築マンション。そのごく近隣で、ほぼ同じ広さ・条件の築10年の中古マンションを探すと、2300万円くらいで見つけられたりします。しかし、これに1000万円をかけて「自分流」にリノベーションしたとします。費用は総額3300万円。それでも、新築よりも200万円も低コストです。
新築3500万円 Vs. リノベーション3300万円
どちらがよいでしょう?
もちろん、これは価値観の問題。
新築信仰のマインドコントロールから抜け切れない方は「3300万円でも中古は中古」と考えるでしょう。
私はそうは思いません。
だいたい、リノベーションに1000万円もかけると、どんなことが出来るかご存知ですか?
まず、表面的な価値だけのことを申し上げましょう。
新築で3500万円のマンションで採用されているすべての内装材、水周り、建具よりも、軽く2ランクくらいグレードの高いものを使えます。フローリングなら無垢材。壁・天井はすべて自然素材。建具や、水まわりのキッチン・バスルーム・洗面・トイレも、ご自身で好きなメーカーから好きな製品を選べます。
次に、何よりも「自分が住みたいイメージ」を、かなりのレベルまで実現できます。間取りレイアウトは言うにおよばず、インテリアや装飾なども、自由自在。
新築3500万円なら、マンションデベお仕着せの一見ピカピカだけれども安物の素材と設備。リノベーション3300万円は、鉄筋コンクリートの躯体こそ10年選手ですが、他はすべて新品で、しかもデザインも設備も上質な「自分仕様」。
どちらがチープで、どちらがリッチでしょう?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
みなさんは、どう思われますか?
人間というものは、知らず知らずの内に既成概念に縛られます。
気が付かない内に、様々なマインドコントロールにはまるのです。
小さい時には「大人の言っていること」は無条件に受け入れていましたね。
でも、自分が大人になると、彼らの言っていることが
かなり「いい加減」だったことに気付きます。
私は幸いというか・・・・幼い頃から「日教組」という
かなりいかがわしい「大人」たちが回りにウジャウジャいたおかげで、
既成の「権威」を常に疑う習性を身に付けてしまいました。
こういう性格は、よくいう言葉で「天邪鬼(あまのじゃく)」。
日教組君たちからは「ひねくれ者」といわれていました。
これって、今から思えばスゲー「勲章」だな、と。

この「年収200万円からのマイホーム戦略」では、
こういう住まいに関するみなさんの既成概念やマインドコントロールを
ひっくり返すネタを豊富に仕込んであります。
前にも書きましたが、年収が500万円でも1000万円を超えていても
ご自身の「マイホーム戦略」をガラリと変えてしまうかもしれません。
まあ、騙されたと思って読んでください。
決して騙しはしませんから。
先日、新百合ヶ丘に家を買った知人から、
「今度本を書く時には、新百合ヶ丘だけは別格です。
土地は値下がりしません、と言ってくれ」
とお願いされたので、ここに、義理を果たしておきます。
新百合ヶ丘は別格です!
というのも、さほどの嘘ではありません(笑)。
ああいう人気のある街の不動産価格は、
上がる時は最初に上がって、下がる時は最後に下がります。
さらにいうなれば、この前のミニバブルにおいて、
異様なカタチで価格が高騰しすぎたワケでもありません。
まあ、それなりには上がり、高い物件が売れ残ってはいますが、
そのうちに逆新価格が出てきて落ち着くでしょう。
つまりは「買ってはいけない」というほど
強く警告する必要がないのが、新百合ヶ丘という街。
不動産を購入するに当たっては、もっとヤバイ場所がいくらでもあります。
特に大規模マンションの場合は
「それだけはやめときなさい」と声を大にして
言わなければいけない物件がたくさんあります。
とりわけ、H社型開発案件には「買ってはいけない」タイプが多いですね。
H社型とは、某マンション専業ゼネコンが得意のマンション開発パターン。
このやり方は何も、H社だけとは限りません。
約2年前に倒産したゼファーもサクラディアで同じ手法を用いました。
どういうものかというと、でかい土地があったまず押さえる。
そして、マーケティングなどお構いなしにマンション開発を計画する、
という至極単純なもの。
「そんな場所に・・・マンションですか?」というような土地でもお構いなしです。
とにかく、図面を引いて、事業収支を出して、参加企業を募ります。
???の土地ですから、話を持ち込まれた企業も、最初は渋るでしょうね。
そこは、あの手この手の説得材料を用意します。
一番は「ホラ、全部売れればこーんなに儲かりますよ」。
二番は「週1回の会議に出ていただくだけです。あとは全部我々がやります」。
三番は「他にも、大手企業系列のデベさんが多数参加なさっていますよ」
こういう甘言に乗せられる企業を、業界内では
「H社と愉快な仲間たち」と呼んでいます・・・否、いました。
というのは、2008年の倒産ラッシュで大半が消えてしまうか、
生きていても半身不随状態になっているからです。
そういった「無謀」ともいえる事業計画で開発された
大規模マンションがどうなったか・・・・
これはみなさんのご想像通りです。
「叩き売り」状態になったものは、何とか完売しました。
そこまで踏み込めないものは、竣工後2年たっても売れません。
あるいは、叩き売りをしても買い手が付かない物件もあります。
そういったマンションには、間違っても手を出さない方がいいでしょう。
資産価値に大きな問題があります。
10年後は、買値の半額になっていそうな物件がほとんどです。
営業マンのささやきに載せられて、
自己資金ゼロ、35年ローンなんか組んでしまうと、眼も当てられません。
でも・・・時にはいらっしゃるのです。
間違ってそういうマンションを買ってしまわれる方が。
「最初の売り出し価格から30%も下がっていますよ」
なーんて言われると、何だかお買い得だと勘違いしてしまうわけです。
私にいわせれば、最初の売り出し価格が健全な市場価格の倍くらいで、
そこから30%下がっても、まだ割高。
そもそも、マンションなんか作ってはいけない場所だから、
中古で売り出した時に買い手が付くかどうか疑問。
しかも、バカでかいから中古売却物件がいっぱい出てきて値崩れしそう。
さらには、めったやたらとおかしな共用施設が付いているので
10年後、20年後に管理上の大問題になるのは目に見えています。
でも、新百合ヶ丘には、今のところそういった
「買ってはいけない」系の大規模マンションはありません。
でも、神奈川県の他のエリアには結構たくさんあります。
見ていくと、全部で19物件もありました。
そこで、このたび
「買ってはいけない大規模マンション 神奈川編 全19物件」
というレポートにまとめました。
お値段は2,290円です。
まあ、雑誌数冊分と思ってください。
内容はそれ以上に濃いものですが。
他にも「買ってはいけない」シリーズは、
首都圏や千葉・茨城、近畿もあるので、ご紹介しておきます。
参考レポート
買ってはいけない大規模マンション 近畿総集編 全27物件
買ってはいけない大規模マンション 千葉・茨城編 15物件
買ってはいけないタワーマンション 東京都心編18物件
買ってはいけない大規模マンション 首都圏編 第2弾 25物件
マンションに関係ないことを書いた方が、なぜか「拍手」が多いので、
もう1回だけ調子こがせていただきます。
前回に関連して、今日はイギリスの話です。
大英帝国には、「対日戦争記念日」というのがありあす。
英語では「VJ DAY」というそうです。
1995年は、その50周年。日本ではあまり報じられませんでしたが、
イギリス国内では、その1年間は大騒ぎだったそうです。
VJデーについては「イギリス発・私的日本人事情 (朝日文庫)」
という本に詳しく書いてありますので、興味のある方はお読みください。
イギリス人というと、日本では「ジェントルマン」というイメージですね。
あとは・・・年配者にはビートルズでしょうか。
今の人はベッカム? ダイアナ妃はもう古いですね。
ただ、イギリス人の90%以上はジェントルマンとは程遠いただの庶民。
ビートルズはウェールズの出身で、一般的なイギリス人のイメージに近い
アングロサクソンではありません。ケルト系です。
つまり、アイルランド人やスコットランド人のお仲間。
日本人には、ほぼ区別はつきませんが、
支配―被支配の歴史的な背景があります。
本題とは関係ありませんが。
一般日本人に意外なことを申し上げると、イギリス人はオランダ人と共に、
ヨーロッパの中ではかなり反日的色の濃い連中です。
その理由は、第二次大戦中に日本軍と戦った方が多いから。
英軍将兵は約6万人が日本軍の捕虜になって、
そのうち4分の1以上が死にました。
戦争中のありがちなことに思えますが、彼らにとっては大変な屈辱。
1941年当時の大英帝国は、今のアメリカみたいな大国。
そこの栄光ある軍人が、易々と極東のチビ助国に負けて、
捕虜になって、こき使われた上で、仲間が大勢死んだのです。
それはもう・・・恨み骨髄です。
もっとも、最終的にはアメリカの助けがあって、日本に勝ちました。
だからヴィクトリー・ジャパン・デーを盛大に祝うのです。
そして、その当時の日本の所業を、昨日のことのように罵るのです。
気持ちは十分に分かります。
さて、戦争の経緯と推移を見てみましょう。
そもそも、日本と大英帝国は、日露戦争の時には同盟国でした。
それがワシントン条約でアメリカに同盟を解除させられ、
最終的には矛を交える関係へと進んだのです。
日本が大英帝国に宣戦布告したのは、1941年の12月8日。
真珠湾攻撃と同じ日です。
「帝國陸海軍は、西太平洋上において米英と戦争状態に入れり」
という大本営発表を高らかに読み上げるニュースフィルムを
資料映像としてご覧になった方は多いと思います。
ところが・・・・
この時、日本とイギリスの間には、深刻な外交問題は無かったのです。
というか、日本とアメリカの二国間でさえ、
解決しがたい問題は無かったと思います。
日本は、「南方資源地帯」と呼ばれる、
インドシナとインドネシアに進出したかった。
そのために、イギリスに邪魔して欲しくなかった・・・ということはあります。
あと、日独伊三国同盟という、厄介な縛りもありました。
でも、なぜこの「南方資源地帯」を手に入れたかったかというと、
それは石油などの資源を、お金を払ってさえ買えなかったからです。
いわゆる「経済制裁」。今、北朝鮮やイランがされていることです。
なぜ、経済制裁を受けたのか?
表向きは、日本が支那大陸で戦争をしていたからです。
支那で戦争をすると、どうしてアメリカやイギリスが怒るの?
実は、客観的に見て怒る理由はほとんどありません。
当時の日本は、米英が支那大陸に持っていた権益を犯さないように
細心の注意を払い、配慮をしていました。
間違いをしたときにはキチンと謝罪をしていました。
それでも、彼らは支那との戦争を理由に、日本に経済制裁を課したのです。
その目的はひとつです。
日本を自分達との戦争に追い込みたかったから。
なぜ・・・日本と戦争をしたかったのか?
誰もがそう思うでしょ。
その理由もはっきりしています。
1939年からヨーロッパで始まった第二次世界大戦。
ナチスドイツは破竹の勢いでヨーロッパを席巻しました。
フランスは降伏し、イギリスは土俵際まで追い詰められていました。
大英帝国の首相はチャーチル。彼は考えました。
「この戦争に勝つには、アメリカを引き込むしかない」
ところが、時のアメリカ大統領フランクリン・D・ローズベルトは
4回目の大統領選挙のときに国民に公約していました。
「あなた達の息子を戦場に送るようなことはしません」
だから、ローズベルトとしては戦争に参加する
大義名分が無い限り、参戦できなかったのです。
ここで、スケープゴードとして浮かび上がったのが日本。
日独伊三国同盟というのがあって、日本とアメリカが戦争を始めると、
ドイツとイタリアもアメリカと戦争しなければいけないのです。
つまり、日本からアメリカに戦争を仕掛けさせれば、
イギリスは自動的にアメリカという強力な同盟国を得られる。
チャーチルは様々にアメリカに働きかけ、
日本をアメリカに噛み付かせるように工作しました。
彼は戦後「第二次世界大戦」という回想録を書いて
何とノーベル平和賞ではなく、ノーベル文学賞を受賞しています。
ノーベル賞はアメリカのオバマ大統領や
金大中韓国元大統領に平和賞を授与して
かなりその「いい加減さ」を世間にさらしていますが、
それは今に始まったことではないのです。
彼はこの本の中で「日本犬をアメリカに噛み付かせる」と表現しています。
工作は成功します。
元々、ローズベルトも本心ではイギリスを助けたがっていました。
日本は米英が直接利害関係の薄い「支那問題」で窮地に追い込まれます。
最終的には、ソ連のスパイだと後に発覚したアメリカ国務省の役人が作った
「ハルノート」によって開戦を決定。
12月8日(日本時間)にハワイの真珠湾に海軍機を殺到させました。
その報を聞いたとき、チャーチルは小躍りして叫びました。
「これで、戦争に勝った」
まさしく、その通り。
第二次世界大戦は、アメリカの参戦によって
勝敗が決まったといっていいでしょう。
チャーチルは、日本など易々と打ち破れると考えていました。
ただ、彼はその数日後、ひどく落ち込みます。
イギリスの「戦艦大和」ともいうべき「プリンス・オブ・ウエールズ」と
最新鋭の巡洋戦艦「レパルス」が、マレー沖で
日本海軍機の攻撃によって撃沈されてしまったからです。
チャーチルの落胆は、さらに続きます。
「東洋の真珠」と呼ばれ「難攻不落の要塞」とされたシンガポールが
帝国陸軍の攻撃であっけなく陥落しました。
そして、マレー半島、タイ、ビルマが次々に日本軍の手に落ちます。
ただ、最終的にはチャーチルの目論見通りになりました。
3年半かかりましたが、日本軍は敗北し、
大英帝国が勝利したからです。しかし・・・・
第二次世界大戦の終了後、
アジアにおける大英帝国の植民地は次々に独立。
イギリスにとっての最大の「宝石」であったインドも、終戦の翌々年に独立。
その発端は、戦争中に日本に組して独立を図ったインドの英雄、
チャンドラ・ボーズの扱いについてのインド大衆の感情を、
統治国イギリスが読み違えたことが大きかったといわれています。
結果として、大英帝国は第二次世界大戦で領土を拡張していません。
それどころか、アジアにおける植民地をほぼすべて失い、
その流れの中でアフリカの植民地も失い、
「帝国」ではなく、ただの「イギリス王国」になってしまいます。
チャーチルがローズベルトをたきつけて日本を追い込み、
戦争を起こさせなければ、世界史は違った展開になっていたかもしれません。
イギリス人は大戦中、かなり苦しみました。
ドイツ軍の空襲、枢軸国に捕らえられた大量の捕虜、
物資の不足による窮乏生活・・・・・・・
それは、敗戦国である日独の比ではありませんが、
書物で読む限り、これが戦勝国かと思えるほどです。
でも、なんとか勝ちました。
しかしその結果、大英帝国が「帝国」である素のほとんどを失ったのです。
私は、その一因は日本の「大東亜共栄圏」構想だったと思います。
日本の思い通りに実現しなかったにせよ、
大戦中にこの構想を掲げてアジア人を鼓舞し続けたことによって
インド、インドネシア、ビルマなどの国が
独立への道を開くキッカケになりました。
チャーチルの回顧録を読むと、人種差別主義者の臭いが漂っています。
彼は日本を見くびっていた、と私は思います。
今は日独に勝った英雄として祭り上げられていますが、
いずれ歴史は冷静な判断を下すでしょう。
彼は、イギリス衰亡の道を開いた宰相であったと。
参考図書
第二次世界大戦(河出文庫) ウィンストン・S. チャーチル
ローズベルトは戦争中に死んでしまったために、回顧録を残していません。でも、チャーチルは戦後も長く生きました。戦争指導者としては卓越していましたが、政治家としてあまり見るものはなさそうです。ただ、ノーベル文学賞を受賞しただけあって、この本はまずまず読ませます。
イギリス発・私的日本人事情 (朝日文庫)
イギリス人は、本当は日本人が嫌い? そういう疑念をたっぷり味あわせてくれる一冊。イギリスに留学するお人よしの日本人は、ぜひ読んで欲しいですね。こういう本を。
両大戦間の日米関係―海軍と政策決定過程 麻田貞雄
これは、私の学生時代の恩師が書いた学術書。私が言うのもおこがましいことですが、麻田先生は学者の割には文章が無茶うまい。この本もかなり難しいことも書かれていますが、読みやすいので普通の人でも十分に入っていけます。何といっても、ノーベル賞にも匹敵する「吉野作造賞」を受ける元になった書物です。
真珠湾―日米開戦の真相とルーズベルトの責任 ジョージ モーゲンスターン 錦正社
ローズベルトは戦争中の日本で「ユルフン」と呼ばれていました。つまり「ゆるんだふんどし」。ベルトがルーズになっていることの略称。しかし、こいつはちっともルーズではなく、かなりの策士。あの戦争は日本が仕掛けたのではなく、アメリカが仕掛けさせたことが良く分かります。
アーロン収容所 (中公文庫) 会田 雄次
実は、私の父は戦争中に軍属としてシンガポールにいました。敗戦でイギリス軍の捕虜に。餓死寸前のエライ目にあわされた話を良く聞きました。イギリスは、復讐のために日本人捕虜を虐待しています。そういう事実を日本人はよく知ってから、彼らと付き合うべきです。
それでもぼくは生きぬいた―日本軍の捕虜になったイギリス兵の物語 シャーウィン 裕子
こちらは、日本軍の捕虜になったイギリス人の話。これもかなり悲惨。日本は別にイギリスと戦う必然性がなかったことを考えると、チャーチルやローズベルトの罪に深さに改めて思いをいたす次第。日英の戦いは悲劇であり、その残滓は今もしこりとなっています。
大英帝国衰亡史 中西輝政 PHP
イギリスの近代史入門書としてはコレ。ギボンの「ローマ帝国衰亡史」向こうを張っている題名が、著者の心意気を示しています。興隆から衰亡まで、日本人に分かりやすいのがいいでしょう。