「歴史的」な世界同時「通貨危機」の時代

サブプライム問題の時も、リーマンショックの時もそうでした。
最初は「影響は限定的」「日本には大きく影響しない」なーんて
いっているうちにどんどん景気が悪くなっていきました。
気がつけば「日本が最後まで取り残されているじゃん!」
というのが、今のこのフケーキではないでしょうか。

その伝でいけば、こんどのギリシャ危機はどうなるのでしょう?
ユーロ各国も、IMFも必死で火消しに回っていますが、
本当に「終息」するのでしょうか?
そもそも、責任は放漫財政のギリシャにあるのに、
各国ともジャカジャカお金を貸していますね。
まあ、ギリシャのような規模の国なら、
そういう「緊急融資」も可能でしょう。
でも、日本だったらどうなるのでしょうね?

「対GDP比の財政赤字総額」という尺度で見れば、
日本はギリシャの3倍も悪いのですから。
我らが日本政府は、その税収の20倍以上もの借金があるわけです。
これは、普通の人なら返せません。
年収400万の人が、担保なしで9000万円の借金があるのと同じですから。
なのに、まだ「政府にお金を貸す」人々がいるのが不思議です。
「政府にお金を貸す」、というのはすなわち「国債を買う」ということ。
個人ではさほど多くありませんが、
金融機関は半ば強制的に買わされていますね。

楽観論者はいろいろな説を唱えています。
●政府にはそもそも「資産」があるから、総勘定は債務超過でない
●国債はほとんど国内で「蓄積」されているから大丈夫
●最後は政府紙幣を発行して、市中の国債を買い上げればいい

うーん・・・3つめなんか、ほとんど無茶苦茶な理屈です。
でも、私は賛成します(笑)。

というのは、今、世界中の「通貨」が、どこもここもインチキです。
その証拠に、金の価格が「歴史的」に高騰しています。
つまり、みんなどの通貨も信用できないことを徐々に分かりつつあるのです。
そんな中で、何も日本だけマジメにやる必要はないのです。
いずれ破綻するのなら、日本も宴に参加して楽しめばいいじゃないですか?
どーせ、ドルかユーロが「暴落」すれば、
その影響で世界的に大不況に突入するのは間違いないことですから。

各通貨の脆弱性をおさらいしてみましょう。

●ドル・・・イラクやアフガニスタンの戦費に加え、リーマンショックによる「100年に1度」の不況を脱するため、財政が破綻寸前。その対応策として「歴史的」にドルを大量発行。
●ユーロ・・・まだしも堅調だったけれど、財政破綻したギリシャに加え、ポルトガル、アイルランド、イタリア、スペインと、破綻予備軍がいっぱい。イギリス国民は、そんなユーロ圏への加入を今回の総選挙でも「拒否」。
●人民元・・・ご存知の通りバブルの真っ盛り。バブル崩壊に再バブルで対応した「歴史的」に特異な財政政策は、どのような崩壊過程をたどるのに注目。

●そして「円」。
世界で唯一といっていいくらい、マジメに管理通貨制度の「道徳」を守っています。
つまり、足りないからといって、お札を印刷していないのです(笑)。

ただし、だからといって「円」が安全かというと、そうともいえません。
大幅な財政赤字を解消する方法は、「歴史的」に見て
「戦争」か「ハイパーインフレ」、あるいは「革命」の
どれかしかないのです。
今のところ、最も確率が高そうなのは「ハイパーインフレ」。

ある日突然、日本国債の引き受け手がいなくなったら・・・・
それは十分に考えられることです。
でも、それくらいなら大丈夫。
日本にはまだ、「日銀の直接引き受け」という手が残っています。
さっき出てた「政府紙幣」の発行という禁じてもあります。
でも、その時点で「円」の国際的信用はガタ落ち。
外国為替市場で「円」は一気に暴落するでしょうね。

その後は、金利の急上昇。そして、物価の高騰。
そう・・・待ちに待った大インフレ時代への突入です。
その間、内閣はいくつぶっ飛ぶことやら(笑)。

困ったことに、今の日本には、与党にも野党にも、
そういう「有事」に指導力を発揮できそうな政治家が皆無であることです。
乱世になればなったで、それなりの人物が出てくるのでしょうが、
今はまったく見当たりませんね。

先日、柔道の谷亮子が参院選出馬の記者会見をしていました。
小沢の隣にすわって「小沢先生の・・・」を連発。
「オザワ」という言葉を発するごとに
千票ずつ消えていっていたのではないかと思います(笑)。
彼女も畳の上ではそろそろ引退したほうが良さそうですが、
かといって赤絨毯の上では「乱闘」の時くらいしか
役に立たないでしょうね、あれでは。
ホント・・・日本は平和な国です。

日本の「財政破綻の顕在化→円の暴落」というのは、
支那のバブル崩壊と同じくらいほぼ「避けられない」事態だと思います。
あとは、時期の問題。
どっちが先にやってきて、どっちが巻き込まれるのか?
あるいは、この「ユーロ危機」が連鎖の走りになるのか?
はたまた、ドルのさらなる暴落は起こるのか?

地球上の主要な通貨がこれほど同時に危機に見舞われたことなど、
「歴史的」にはかつてなかったことではないでしょうか?
そういった意味では、本当に予想しがたいですね。
でも、榊は何が起ころうと、ほとんど損はしません。
なぜなら、貨幣価値で計れる資産は、
ほぼ持ち合わせていないからです(笑)。


2010/5/16 18:18 Comments (4)

4 Comments

全力で通貨、債券、株券を空売りして大富豪になりたいですね。
口ほど勇気ないですが

2010/05/19 22:54 | by 匿名さん

日本国破綻で貧乏人だから大丈夫はおそらく通用しない。
まず国債の買い手がなければ当然金利が大きく上がります。
そうですハイパーインフレです。
次に超円安です。
当然輸入物価が上がります。
パン一斤1万円です。
そうです、貧乏な人ほど食べる事ができません。

結論、円を今のうちにゴールドとドルに変えることをお勧めしたい。

2010/05/19 00:37 | by ちょっとまって~

日本は世界最大の債権国です。返済金利だけで毎年ものすごい収入なのです。ドル建てなので円に換金できないのですが、対外国では全く問題ありません。
一方国債の98%は国内の借金であり、こちらは永久に繰り延べていけば良いだけです。安心して下さい。

2010/05/18 19:57 | by とおりがかり

紙幣や国債なんてコンピュータ上の数字で無限発行できますね。唯一出来ないのはゴールドです。錬金術がないかぎり。

2010/05/18 00:30 | by ふーじゃー酢

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