健全な「市場価格」をコーポラティブで作るぞ!

それにしても、都議選はウルサイですね。
事務所のある中央区は、主な候補が3人しかいないので
まだしも、自宅の近所はいつも誰かががなっています。
先日の続きで「脱線」したいのですが、
このブログのテーマから外れるので今日はこれくらいに。
ただ、すごい数の「拍手」が入っていますね(笑)。
やっぱり同じように思う方が多いのだろう、と実感しました。
今日のテーマはマンションの「市場価格」について。
いただく相談の中で「このマンションの適正価格は?」
という類のものが非常に多いのです。
この前のセミナーで少しお話したのですが、
不動産の価格を求める算定方法が大きく3つあります。
1 収益還元法
そこから得られる年間収益が、
価格の5-10%程度になるように想定して逆算。
2 取引事例比較法
周辺の類似物件の取引事例から推定。
3 原価法
同じものを今作ったらいくらかかるのか、で計算。
榊はどれを使っているか?
実はどれも使っていません(笑)。
強いて言うのなら「2 取引事例比較法」に近いでしょうか。
まず、首都圏でも近畿圏でも、
マンションの価格にはある「基準」というものがあります。
それは、一次取得層(初めてマンションを買う人々)が
いくらまでだったら買えるのか、という基準。
この層のボリュームゾーンは、首都圏で年収700-800万円。
近畿圏で600-700万円あたりと見られます。
彼らの買えるマンション価格はこの5倍が基準。
つまり首都圏で3500-4000万円。
近畿圏なら3000-3500万円。
その他のエリアなら、3000万円近辺でしょうか。
多くのマンションの広さが75m2くらいなのは、
上記の価格にあわせると、自動的にこのあたりになるから、
という単純な理由もあるのです。
それで・・・・
マンションを探している方というのは、
「場所」もこだわるのですが、自分の「予算」の制約を受けます。
「3500万円まで」とか「上限4000万円」と。
だから、それにあったマンションを選び、
モデルルームに出かけていきます。
アンケートの「ご予算」のところに、正直に○を付けます。
そうすると、営業マンが予算いっぱいの住戸を勧めてくる・・・・
まあ、それはいいとして
そういう風に「予算」に合わせてマンションを買われる方が非常に多い。
というか、ほとんどの方はその方式。
実は、その「予算」方式の購入によって
日本のマンションの「市場価格」なるものが形成されたのです。
だから、世の中がどう変わろうが、
個人所得が変わらない限り、
この国で分譲されるマンションのボリュームゾーンは
どこへいっても75m2で3000ー4000万円の間なのです。
何が違うって?
場所が違うだけなのです。
景気が悪い時は、供給されるエリアが都心に寄ってきます。
景気がいい時には、これが郊外に伸びます。
なぜなら、土地の価格が変動するからです。
「市場価格」といっても、イビツな感じがしますね。
なぜイビツかというと、供給側が健全な競争関係にないからです。
マンションデベロッパーというのは、
「他社が4000万円で売っているのなら、
ウチはもっといいものを作って3800万円で売るぞ」
的なマインドはぜーんぜんないものです。
むしろ・・・
「他社が4000万円で売っているのなら、
ウチの営業力で4200万円で売れるのではないか」
という発想をします。
これって、逆ですよね。
でも、残念ながらこれが現実。
だから、マンションの値段というのは
上がる時にはスルスルと昇っていきますが
落ちる時にはズ・・・・ズ・・・・・ズズ・・・という感じ。
もうそれは未練たっぷり(笑)。
それで、少し安くなったら売れるものだから、
いつまでたっても健全な「市場価格」が形成されません。
つまり、マンションの価格は一次需要層の
購入予算の上限に張り付いたままになるのです。
そろそろ、
「え、この前4000万円で売られていた同じエリアに2900万円!」
とか
「2年前、隣は2900万円だったのに、今度は1900万円!」
みたいなマンションが出てきてもいいじゃないか、
と私は思っています。
「そんなもの、土地と建築費があるからできるわけないよ」
マンションンデベはそういいますよね、きっと。
でも、やろうと思えばできるはずです。
なぜなら、マンションデベが分譲するマンションには
おおよそ30%もの粗利が乗っているからです。
いつかも書きましたが、4000万円のマンションの原価は
2800万円なのです。
「100万円だけ利益を乗っけて2900万円で」
売ろうと思えば、売れないことはないのです。
努力して原価を削る事だってできます。
トヨタは「カンバン方式」なんかで一生懸命コスト削減に励みました。
カローラは、ここ20年くらいほとんど価格が変わっていないのに
性能はどんどんよくなりましたね。
マンションデベは、コスト削減の努力をしましたか?
していません。私が知る限り。
彼らはゼネコンの接待にズブズブになり、
販売会社、広告会社にエバりまくり、
儲かったら、銀座や新地に繰り出して・・・・
さて、榊は健全な市場価格の形成のためにも
「コーポラティブ」をやろうと考えています。
今まで4000万円だったマンションを
それこそ2900万円くらいで供給するのです。
できるかどうかは、いい土地が見つかるか否かです。
最初は小規模に200~300坪くらいの土地。
世田谷、杉並、中央線、田園都市線、東横線・・・・
駅から5分くらいが理想です。
そういう土地情報をお持ちの方は、ぜひご一報ください。
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現在、オフィシャルページ申し込みフォームから
お申し込みください。
セミナーについての内容は「セミナーのごあんない」をご覧ください。
無料相談実施中
一般の方々を対象とした
マンション購入に関する無料相談を引き続き行っています。
私に土地勘があるのは首都圏および近畿圏が中心ですが、
一般的な内容なら全国どこのマンションについてでも
ご相談にお答えしています。
ただし、2回目からは有料となります。
榊からのアドバイスがなぜか「迷惑メール」に入るケースがあります。
だいたい2,3日から4,5日で返信していますので、
その間は迷惑メールボックスにもご注意いただけると幸いです。


2009/7/7 19:33 Comments (3)

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