誤謬と幻想の晴海フラッグ

先日、久しぶりに大手デベロッパーの仕入れ担当と
電話で少しだけ情報交換をいたしました。
「いや、全然売れてますよ」と、いつもの調子。
それは、君のところは売れているだろ・・・
私が知る限り、一番売れている会社だから。

しかし、他はどうだろうかと思いますよ。
今年になってちょっと勢いは止まった感じがします。
中古市場には停滞感が出始めていますしね。
新築もそろそろ売れなくなるのではないですか。

今、東京の新築マンション市場には好不調を
占う明解な指標物件があります。晴海フラッグです。
先日の実質的な第4期も、変わらぬ好調を維持。
次期販売はGW明けに始めて6月下旬に刈り取り予定。

あの物件が調子よく売れているうちは、
東京の市場はまだまだバブルに浮かれている、
ということだと私は考えることにしました。
あの物件が止まったら、いよいよ市場の冬到来です。

マンション市場はこの9年間、値上がりが続きました。
その原因は言わずと知れた「異次元金融緩和」です。
しかし最近の日本銀行、ちょっと追い詰められています。
インフレがヒタヒタと迫り、円安が進んでいるのに、
金融緩和をやめるおつもりは毛頭ない感じです。
少なくとも黒田総裁は「意地でも止めない」おつもり。

「インフレには金融緩和が有効だ」と常識外れの
金融政策を行っているのは黒田総裁ばかりではありません。
トルコのエルドアン大統領も足元の大インフレにも
関わらず金融緩和を継続中。だからトルコリラは
すごい勢いで価値を下げています。ますますインフレ。

世界中から「アホかいな」と思われていますね。
もうすぐ、黒田君が世界中からそういう目で見られます。
もしかしたら黒田君、来年4月の任期満了を待たずに
「敵前逃亡」を図るかもしれませんね。
何といっても、今は「針の筵」状態ですから。
ただ、本人はあくまでも強気を装っておられますが。

異次元金融緩和が終了すると、マンションの価格は
ほぼ確実に下落し始めるでしょうね。この下落は
非常に息の長いものになりそうです。その理由は、
需給関係による調整が重なるからです。

ここ7年ほど、都心のマンションは3割から5割が
投機的な思惑で買われてきました。だから、
新築といえども空室だらけです。つまり、
本来の需要を超えて購入され、値上がりしました。

実のところ、この街の住居へのニーズは
さほど高くありません。実際、空室だらけですね。
それでもまあ、市況が悪くならないのは景気がいいから。
この流れが逆回転すると、かなり深刻な逆スパイラル。
それこそ「底なし」の値下がりが始まりそうです。

私は何年か前に「2025年東京不動産大暴落」という
タイトルで本を書きました。まあまあ売れましたね。
しかし、それを書いた時にはコロナもウクライナも、
中国の恒大やゼロコロナ政策もありませんでした。
それでも、金融と需給の流れで2025年頃に
東京の不動産が下がり始めても不思議はないし、
十分にその可能性は高いと考えています。

コロナは東京の不動産バブル崩壊を回避し、助長。
しかし、ウクライナ情勢は世界のマネーにリスクを
思い出させました。中国のバブル崩壊は既定路線。
つまり多少の変動要素が混じってきましたが、
東京のマンション市場は需給が弱いことには変わりなし。

マンションが本来の「住居」という役割に戻れば
この街の需給はユルユルなのですよ。だから
いつ下落が始まってもおかしくありません。
でもそうならないのは、多くの人が幻想の中に居るから。
その幻想の象徴的な存在が晴海フラッグなのです。

本日の動画 ↓

2022年5月21日(土)榊淳司の不動産売却相談会

当日は会場に消毒液や空気清浄機を用意し、
私もマスクを着けて対応させていただきます。

この相談会を開催して約6年。
すでに十数物件、総額12億円近い相談物件を
ご希望価格に近い成約で売却できました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
そして、最善の売却プランをご提案します。
売らなくてもいい物件の売却はお勧めしません。
会場はいつものところです。

開催日時:5月21日(土)13時~17時
開催場所:セトル 2階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

当日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
混んだ場合は1組様30分程度とさせていただく場合もございます。
ちなみに、前回(4月)は待ち時間が少し発生しました。
ただ次回も同じようになるかどうかは分りません。

早稲田大学エクステンションセンター 6月18日(土)開講
やがて始まる価格下落期を見据えたマンションの売り方と買い方

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2022/5/3 21:28 Comments (0)

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