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※順不同・敬称略で掲載しています。

今日は、雨。
涼しくなっていいですね。
久しぶりに、冷房を付けずに過ごしています。
汗は出ますが。
今日はちょっと脱線させてください。
実はここ1年ほど、自転車通勤をしております。
片道約10km、時間にすると30分ちょっと。
これ・・始めると止められません。
確かに寒風酷暑は辛いものがありますが、
帰宅して爽快な水シャワーを浴びた後に飲むビールは最高。
主治医のドクターから「運動するように」と言われているので、
ちょうどいいこともあります。
そして、電車通勤では経験できないことにも出くわします。
去年は偶然、天皇・皇后両陛下を間近に拝見するという僥倖にも恵まれました。
ところが昨日の通勤途上・・・・
なんと、とんでもない交通事故に遭遇してしまいました。
いつものように幹線道路の車道を走っていると、
100mほど前方でガシャーンという大きな音。
小さくて黒い車が、反対車線の大型トラックに引きずられています。
そしてボコボコになって停車。
(おお、スゲー事故だ!)
その時の私は、単なる野次馬。
100mですから、自転車では30秒ほどで現場到着。
原型をとどめないほどに変形したその黒い車の中を覗き込みました。
(アレ、いないなー。もう降りたのかなー)
運転席に人影なし。
自転車を降りて、助手席側に回ると・・・・
運転していたと思しき男性が後部座席に伸びるようにして倒れています。
窓は割れているので、直に見ることが出来ました。
「もしもし・・・大丈夫ですか?」
声を掛けても返答なし。
上げたままの片手が少し黄色くなっています。
でも、外傷はなさそうでした。
振り返ると、衝突したトラックの運転手が、
携帯電話を片手に運転席から身を乗り出しています。
「救急車は呼びましたか?」
私がそう尋ねると
「向こうのトラックの運転手はいないのか? あのトラックがオカマをほったから・・・」
とかなんとか、いきなり自己弁護を始めます。
(こりゃ、ダメだ)
私は自分の携帯を取り出し、119番。
ところが、7回くらいコールしても誰も出ません。
そのうち、「向こうの運転手」らしき若い男性が
ボーっとした顔で、これも片手に携帯をもちながらフラフラとやってきました。
一旦携帯を切ってから、尋ねました。
「救急車を呼びましたか?」
「・・・・・」
(やっぱりダメだ!)
その内、野次馬の一人が私の側へ。
「ここの住所は・・区・・の・・・保育園前」
私はもう一度119番。
コール6回ぐらいでやっと応答。
「はい、お待たせしました、こちら119番。消防車ですか、救急車ですか?」
「交通事故です。救急車をお願いします。こちらの場所は・・・・の・・通りです」
「どういう車の交通事故ですか?」
「トラック2台と乗用車・・・いや、軽です(ナンバープレートを確認)。中で男性一名が負傷しています。呼びかけても反応しません。急いでお願いします」
「車から出せませんか?」
「出せません」
助手席側のドアは完全にへしゃげていました。
「今、地図で確認しています。・・通りのマンションの前ですか?」
「・・保育園前です」
「アッ・・確認できました。それでは向かいます。あなたのお名前は?」
そんなやり取りをしている間に車の中の男性を見ると、
お腹のあたりがピクリと動きました。
(息はある・・・気を失っているだけだ)
その時はそう思ったのです。
住所を教えてくれた野次馬さんも、同じように車内を覗きこみ
「息はあるな」
とおっしゃったので、私も安心。
それで・・・待つこと5分くらい。
サイレンを鳴らして最初に到着したのは消防車。
迂闊なことに、その時に気づいたのですが、
まずは車内から救出しなければ手当てができないということ。
だから、救急車ではなく消防車のレスキューが必要だったのです。
彼らはテキパキと動きました。
ドアを焼き切る機械も持ち出しましたが・・・
運転席側のドアが開いたので、そちらは出番がなし。
車のリアハッチも開いて、レスキューが4人がかり。
到着後5分くらいで意識のない男性を車外に運び出しました。
推定身長180センチ、体重は90キロ超の大柄です。
そしてなんと・・・心臓マッサージを始めたのです。
(アレ・・・心肺停止状態だった???)
でも、男性に好ましい反応は認められません。
「アレはダメだね。もう死んでるよ」
野次馬さんの一人がそういいました。
「やっぱりダメですかね?」
私もちょっとショック。
やがて救急車が到着。
キャスター付きの寝台に移し変えて、救急車の中へ。
ところが、その救急車が中々出発しません。
その間、私は通報者として消防と警察からカンタンな事情聴取。
やがて、サイレンを鳴らして救急車は出発。
警察官も増えてきて、現場はテンヤワンヤ。
(助かるといいな・・・)
いつまでもそこで野次馬をやっていても仕方ないので、
私も自転車に乗って「通勤」に戻りました。
そして、気になるのは、あの男性の運命。
私と同い年くらい。
黒ナンバーだから、運送業務でしょう。
後ろから居眠り運転(?)の大型トラックに追突され、
反対車線に飛び出したところを、
鉄筋運搬の、これも大型トラックにガシャン!
両方のトラックに挟まれて、
軽貨物は車体が3分の2くらいに変形していました。
多分、軽貨物の運転者(負傷者)には何の落ち度もないはず・・・・
救急車の出発直前に中を覗くと、
人工呼吸器が取り付けられていました・・・
目だった外傷もなかったようだし・・・骨折くらいはしているだろうけど
(息を吹き返したら、きっと助かっているだろう・・・)
とは思ったのですが、やはり気になります。
仕事が終わって自転車で帰宅途上・・・管轄の警察署に寄りました。
「今日の昼間、・・通りであった交通事故の負傷者は、その後助かりましたか? それともダメだったのでしょうか? 教えてもらえませんか?」
「あなたは、どういった・・・」
「119番の通報者です」
そういうと、名前と電話番号を聞かれた後に、
奥から年配の警官が出てきて沈痛な表情で教えてくれました。
「お亡くなりになっています」
ガーン!
やっぱりダメだったのか?
何時なくなったのか。あのときなのか、病院でなのか、
そこまでは分かりませんでしたが・・・・
やや後悔することは、あの時・・・
運転席側のドアを開け、リアハッチも開けて
自分たちであの男性を車外に運び出せなかっただろうか?
もちろん一人では無理なので、
トラックの運転手や野次馬に手伝ってもらって。
もしそうすれば、心肺停止を確認して、
心臓マッサージや人工呼吸の真似事は出来たかもしれない。
あるいは、意識不明でもずっと呼びかけ続けていたら・・・
あの男性は、もしかしたら・・・・
きっと、奥さんや子どももいるだろうに・・・
それに、あの若い運転手は業務上過失致死で実刑をくらい
何年かは交通刑務所で過ごすのだろうな・・・
なんて考えると、妙にシリアスな気分になります。
ちっとも秋がきません。
今週も最高気温35度の日が続くそうです。
もう9月ですよ、9月! なのに、まだ毎日が真夏日。
夕立さえも降りません。
海の家を開けてくれたら、今からでも行きますぜ!
まあ、私の人生でもっとも暑い夏かもしれません。
さて、景気は円高もあってさらに低迷しそうです。
ところが、マンション産業ではやや薄日がさしています。
というのは、昨年よりかは若干供給が増えたにも関わらず
そこそこの「契約率」となっているからです。
不動産屋さんという人種は、こういった好材料に飛びつきます。
彼らの解釈は「溜まっていた需要が出てきた」ということ。
つまり、2009年は新築マンションが
いつもの半分以下しか市場に出ませんでした。
だから「買いたい人も買えなかった」状態・・・
そういう人たちが、今年になって一気に出てきた、あるいは出てくる。
まあ、確かにそういう面もあります。
今年の前半なんか「何でこんなものが売れるの?」と
思うようなつまらない物件でも、値引きさえすれば売れていました。
そういうマンションは一通り売れつくしてしまい、
今市場に残っているのは「昔の価格」のままがんばっているKY物件と、
新たに「逆新価格」で新規分譲を始めた物件。
ごくたまに、「昔の価格」に近いラインで売り出して、
大失敗に陥っている新KY物件もありますが・・・
ただ・・・もしかしたら、この1,2年は
マンション産業にとって「最後のひと花」になる可能性があります。
というのは、団塊ジュニアと呼ばれる方々の最後尾が
あと3年もすればほぼ40代に到達するのです。
つまり、住宅を購入するボリューム層が4年後にガタっと減るのです。
そして、その頃の30代の方々は今の27歳~36歳くらいの方。
この層は、物心付いてから一度も「好景気」を経験していません。
そして、様々なマーケティング調査で浮かび上がるところでは
「もっともモノを買わない世代」といわれています。
近頃、若者が車を買わなくなった、といわれている中心層。
そうでなくても、日本国中で住宅は余っています。
家賃相場もジリジリと下がってきています。
中古住宅・マンションにしたところで、
長谷工が好んで大規模マンションを開発しているような郊外では、
新築マンションが10年でほぼ半額になっています。
今後、この下落カーブはもっときつくなるかもしれません。
つまり、新築マンションが曲がりなりにもビジネスになるのは
ひょっとしたらあと1,2年。
せいぜいがところ、5,6年。
それ以降は、首都圏で年間2万戸未満まで市場が縮むのではないかと思います。
ちなみに、今年の予想は4万4千戸。去年が3万9千戸。
5,6年前の「最盛期」は9万戸を超えていました。
ただ・・・マンション産業の側からすると、「頼みの綱」がひとつあります。
それは、日本人の「新築信仰」。
「家を買うなら、新築でこそ一人前」みたいな、奇妙な価値観。
新築が中古より2割3割、場合によっては2倍高くても、
お金さえあれば買ってしまう・・・という妙な購買行動。
私からすれば、何とも不思議です。
ちなみに、「1000世帯あたりの新設住宅着工数」という統計があるのですが、
日本はアメリカの1.5倍、イギリスの3倍、ドイツの4倍です。
これは2年ほど前の数字なので、多少差は縮まっているでしょうが、
まず「異様」といっていい状態。
また、アメリカ人が家を買う場合、90%が中古です。
日本は去年の統計で、やっと50%になったかどうか。
日本人がこの「新築信仰」を持ち続けていれば、
マンション産業はマーケットが半分近くに縮小しても
今の8割くらいの規模を維持できるかも知れません。
しかし、賢いコンシュマーとなりつつある
ポスト団塊ジュニア世代が「欧米並み」の「住まい観」を持てば、
5年後には今の半分の規模を維持できるかどうか・・・
楽観的に見ても、マンション産業の危機は確実にやってくるのです。
それを分かっているのかいないのか・・・
少し売れただけで、また性懲りもなく調子に乗りそうな気配です。
次回セミナー9月12日(日)開催迫る!
テーマはズバリ「幸せな住まいと出会う」
内容は前回を基本に、最新のマンション市場情報を盛り込むつもりです。
ただ、今回の特長は
●多くの方がご参加いただけるよう、日曜の昼3時30分からです。
●講演は私の他に、前回好評だった大友さん、
そして今回はニューフェースとして建築家の大村龍一さんが登場します。
●以下は私の講演の内容です
1 不動産の市場の長期トレンドをどう読むのか?
2 住宅市場の本当の姿とは?
3 賃貸VS持ち家 この永遠の課題をどう考えるか?
4 家を買うための目的意識とは?
5 住宅を買うための最大の障害とは?
6 マンションブランドは信用できるのか?
7 成功するために最も必要なこととは?
●さらに、十分に時間を取って、この3人が「無料相談」をさせていただきます。
●にもかかわらず、参加費は2500円に据え置きました。
●前回「品切れ」続出となったマンションレポートの廉価販売も
今回は十分に取り揃えて、みなさんのニーズにお答えしたいと思います。
前回は突然にテレビの取材が決まったりしましたが、
今回はいまのところそういう予定が入っていません。
映りたくない方も、どうぞ安心してご参加ください。
くわしくはこちらをご覧ください。
「もうええんちゃうの・・・いいかげんにしてーなァ」
京都弁で言うと、こうなります。
何が、というとこの「暑さ」と「小沢一郎」君。
どちらもとっくに旬が過ぎて、みなにうとまれているのに
まだ世間にドッカと居座っているところが同じ。
まあ「暑い」のはそのうち収まると思いますが、
小沢君の「トチ狂い」はしばらく続くかもしれません。
まかり間違って総理大臣にでもおなりになったら・・・・
ケチな不動産屋まがいの脱法行為をしているオッサンが
我らの総理になるかもしれないのですぜ!
そうでなくても暑いのに、もういい加減にして欲しいですね。
民主党が末期症状を呈しているのに、自民党は妙に静かです。
野党慣れしていないのか、もうダメになってしまっているのか。
総裁の谷垣君は京都府の福知山市が地元。
京都市内の出身者から見れば「京都人」とはいえないけれど、
文化的には同じ系統といっていいエリア。
もうちょっと「しっかりせんかい!」といいたくなります。
一方、民主党の前原君は私の生家のご近所出身で、選挙区も同じ。
今の民主党の中ではマシな存在とは思いますが、
いまひとつ押し出しが弱いですね。
今月の初めに京都へ出張したことは前にも書きました。
以前と変わっているところもあれば、相変わらずというところもあります。
ビックリしたのは堀川高校。
実はここ、私も手続きミスで入学しかけたところです。
今年は東大に9人、京大に45人進学されたそうな。
一方、我が鴨沂(おうき)高校は、ここ3年間で京大ゼロ。
日教組の跳梁跋扈がここまで悲惨な結果になるとは・・・
京都というのは、人口140万人という規模の割には、
京都大学をはじめとして、大学がいっぱいある街です。
東京で言えば、文京区と港区をくっつけたようなところ。
それだけに、「学校」にはウルサイのです。
首都圏なら「東大に何人入ったか」というのが基準ですが、
これが京都なら当然「京大」になります。
私が高校生の頃は、京都の公立高校で京大に二桁の進学者を出すところは
せいぜい洛北高校ぐらいだったと思います。
私の鴨沂高校の同期生は現役で5人でした。
それが、今の堀川高校は・・・・
時代が変われば変わるもの。憎むべきは日教組です。
さてローカルな話題はみなさん退屈でしょうから、この辺で切り上げます。
最後にご紹介したいのが、私が暑い京都を走り回ってまとめたレポート。
合計48ページの大作です。
榊淳司のマンションレポート010
「京都市」
マンション市場に異状あり
ダウンロード版価格4,490円(税込)
今、京都で販売されている11のマンションについて
私の「忌憚ない」意見を書かせていただきました。
11物件は以下の通り。
イニシア京都太秦
パラドール嵯峨野三条通 ミッド・イン・ピース
パークホームズ嵯峨嵐山 桜邸
アトレ西院エルステージ
ファインフラッツ京都西院
イニシア中京丸太町通り
ブランズ京都御池通り
パークホームズ烏丸御池
イーグルコート御所南
四条烏丸クロスマーク
リビオ四条大宮
今、京都でマンション購入をお考えの方は
ぜひご購読いただければと思います。
ここで何回か話題にしている「女性のための・・・研究会」では、
どんな時でも「今がマンションの買い時です」とアドバイスするそうです。
まあ、彼らの組織は会員がマンションを買えば、
その1%がキックバックされる不動産業者さんみたいなものなので、
それも仕方ない、といえば仕方ない話。
要は、そんなインチキアドバイスに乗せられて、
ホイホイ買ってしまう方がおバカなのです。
この秋、新築マンションの供給は少しだけ増えそうです。
それこそ「今が買い時」と騒いでいるマスコミや
ちょうちん評論家先生もチラホラいらっしゃいます。
何を隠そう、我が「日経マネー」でも販売中の最新号で
「売れる、貸せるマンション選び最前線」
なんていう特集を組んでいたりします。
誤解なきように言っておくと、私は編集に協力していません。
さて、それで私がどう考えているかというと、
このブログの常連読者さんはお気づきだと思いますが、
「今は買い時ではない」。
というか、この先「買い時」と呼べる時期がやってくるのかどうか・・・・
チャイナバブルが本格上陸でもしない限り、
この国の不動産市場はダラダラとした下落が続きます。
要は、その下落カーブには大きな地域差があるので、
急降下するようなところでは買わない方がいいけど、
なだらかに降下するような所だと
「まあ、買ってもいいかな」ということです。
「なだらか」なのは、だいたいが都心エリア。
でも住友不動産や三井不動産レジデンシャルが
「昔の価格」でがんばっているところは、
健全な市場価格とはいえないので、当面は敬遠すべし。
みたいなことは、このブログでずっと主張してきました。
今度のセミナーでは、より詳しく解説するつもりです。
私のように「今は買わない方がいいよ」という趣旨の発言をしている
住宅ジャーナリストや評論家は、ほとんどいません。
というか、私は知りません。
マスメディアで発言している住宅関係の「専門家」は、
大学の先生のように収入が安定している方でもない限り、
どちらかというと企業からお金をもらうことが多いので、
あまり彼らに都合の悪いことは言えないワケです。
私は、自分の立ち位置を完全に「エンドユーザー」側に置いています。
つまり、マンションを購入される方の側に立って、
その利益を守るために様々な発言をし、行動をしかけます。
だから、マンション分譲企業に正面から立ち向かう
「買ってはいけないマンション」などという
「過激」なレポートを世に出せるのです。
「それじゃあ、榊はマンション分譲企業から
まったく金をもらっていないのか?」
と、問われれば、答えはNO。
直接にはもらっていないけれど、間接的には・・・・
何かというと、広告代理店を通してもらっていることになります。
これは、「榊淳司」がマンション分譲のキャンペーンに
参加しているのではありません。
私は、広告作りの「一技術者」として専門技能を提供いているのです。
その技能とは、コピーライティング。
つまり、マンション分譲広告に使われている様々な文章を書く仕事です。
「榊淳司」としての活動が多くなった関係で
それほど多くのオーダーはきませんが、
今でもコピーライターとしての仕事は続けています。
最近はかなり少なくなりましたが、
それでも年間10冊ぐらいのパンフレットを書いているでしょうか。
みなさんがモデルルームでもらっている、あのマンションのパンフレットです。
実は、私はこの仕事をもう25年も続けています。
書いたマンションのパンフレットは優に1000冊を超えるでしょう。
ひょっとしたら、1500冊くらいになっているかもしれません。
忙しいときは、1日に2冊や3冊分のコピーを書いていましたから。
もちろん、チラシやホームページ、
その他様々な媒体に使うコピーも死ぬほど書いてきました。
不動産広告の世界で生きている現役コピーライターの中で
ボリューム実績とライティングのスピードでは
おそらくトップクラスだと自認しています。
ところで、「榊淳司」にマンション購入のご相談くださる方は、
有料・無料あわせて年間1000人くらいはいらっしゃいます。
「このマンションを買いたいのですが」と持ってこられたパンフレットが
(オオ、これは・・・・)
自分がコピーを書いたものだったことも何度か。
もちろん、そんなことをわざわざ相談者に伝える必要がないので、
淡々とアドバイスをさせていただいています。
当然、物件のことはパンフレットを書くぐらいに良く知っているので(笑)、
その方にとってより有益な内容をお伝えできていると思います。
コピーライターというのは、私のような正直者(?)にとっては、
いささか罪悪感を抱かざるを得ない職業です。
ご存知のように、広告というのはエンドユーザーに
「誤解」や「幻想」を抱かせるのが半ばの目標。
おバカなクライアント(広告主)ほど、
実際の商品とかけ離れたイメージ作りを要求してきます。
ですから、法律上「嘘」ではないけれど、誰がどう見ても
「それはないだろう」みたいなコピーも作らざるをえません。
そういう時は、もう割り切るしかありません。
印刷屋さんに渡す最終原稿を見ながら
「ああ、こんなバカな広告に騙される客がいるんだろうな、きっと・・」
なんて考えるのは日常茶飯事。
でも、時には「これはいいマンションだ」と思える物件の
パンフレットやチラシを作ることもあります。
担当者の理解や協力があると、かなり精度の高い広告物が作れます。
出来上がったパンフレットをパラパラとめくりながら
「これはかなりの自信作だな」なんて
自己満足100%のニンマリ顔になったことも・・・・
そして、そんな時には驚くようなことが起こります。
「この前モデルルームにやってきた方が『このパンフレットを読んだので説明は要りません。よく分かったので私は買います』といって、申し込まれました」
エエッ・・・まさか!
そのマンションは、かなり特異な考え方とシステムを
理解してもらわないと買ってもらえない「難しい」物件。
現場の営業マンが様々なツールを使って必死に説明しても、
大半の方にソッポを向かれていました。
それが、送ったパンフを読んだだけで申し込み・・・現場も私もビックリ仰天。
もし、「自分たちの作るマンションには絶対の自信がある」
という事業主さんがいらっしゃったら、どうぞご連絡ください。
もし、本当にすばらしい物件だったら、
私が「読めば必ず買いたくなる」というパンフレットをお作りしますから。
ただ、広告制作でそういう「いい仕事」ができる機会はほんのわずか。
大半は貧弱なボキャブラリーのクライアント担当者から
「もっとインパクトを」「登場感or誕生感が足りない」「カッコよくして」
などといわれて、くだらない原稿を作っていました。
不思議なことに、ほとんどの担当者はこの3つのワードを順番に
繰り返すだけで、他に何も意味のあることを話さないのです(笑)。
この秋にも「インパクト」や「登場感・誕生感」を備え、なおかつ「カッコイイ」
マンションの分譲広告がたくさん世の中に出てくるでしょう。
でもみなさん、くれぐれも広告なんて信じちゃいけませんよ。
この世界の格言は「信じるものは騙される」ですから。
参考レポート
「買ってはいけないタワーマンション」3960円
「買ってはいけない 神奈川編」2290円
「近畿編第3弾 25物件」 2590円
「千葉・茨城編 第2弾 17物件」 1890円
「首都圏編25物件」 2690円
「ただ今値引き販売中 首都圏編21物件」 2980円
私が不動産投資についてのコラムを連載している
月刊誌「日経マネー」の10月号が21日に発売されます。
ここんところの私のコラムのテーマは「J-REIT」。
収益不動産を証券化した金融商品で、株のように流動性をもたせたもの。
なんて書いていると、
いかにもよーく理解いているように思えるかもしれませんが、
実のところ、目下勉強中(汗)。
「日経マネー」というのは、株式投資を主なテーマとした雑誌で、
いってみれば「金融」の一般向け専門誌みたいなもの。
私は不動産のことは多少分かるにしても、金融については門外漢。
ところが「J-REIT」は不動産を扱っているけれど、
完全な「金融商品」なのです。
だから、金融についてのお勉強は避けて通れないものと覚悟しています。
この前も書きましたが、幸いにして指導者に恵まれているので。
昨日も、その先生方から金融の専門用語をいくつか教えてもらいました。
例1 「ジェー・ジー・ビー」
クレジットカードのJCBならしっているけれど・・・
何ですか、それ? と恥も外聞もなく質問。
「JGB・・・日本国債のことです。Japan Government Bond」
ああ、しらなんだ(笑)。
例2 「ボラが大きい」「ボラが小さい」
ボラというのが「価格の振れ幅」だとは理解していました。
でも、私は魚の「鯔」か、駄「法螺」が語源の
「株屋さんの隠語かいな」と想像していたのです。
実は金融工学用語で「ボラティリティ(volatility:英 変動)」だった・・・
これは失礼いたしました!
ついでに 例3「タイボー」
金利の話題で出てきたワードなので「低金利への待望かいなあ」と思ったら
“Tokyo Inter-Bank Offered Rate” の略で、東京の銀行間取引金利のこと。
日経新聞に毎日出ているそうです(汗)。
まあ、専門世界が違えばコトバも違うワケで、いろいろ勉強になります。
そんなことを考えながら新聞を読んでいたら、
「楽天が社内公用語を英語に」なんて記事が載っていました。
これは、私が金融用語を勉強するどころの話ではありません。
まるっきり、違う言葉を使わなければいけなくなるのですから・・・
へえー・・・楽天の社員は大変だなあ、なんて考えながら
内容をよく読むと、楽天の海外比率は20%なんだそうです。
とすると役員も社員も、大半が日本人ですよね。
日本人同士が日本国内での事業について
打ち合わせや会議を英語でするの?
三木谷さんというお方は、
銀座に繰り出して一晩で何千万円も散在するような
「話題づくり」では事欠かない人物ですが・・・・
でもね・・・日本人同士が英語で話すことはないでしょ、いくらなんでも。
そもそも、日本人は「英語」に変な幻想を抱きすぎです。
多くの方は、誰かが英語で話していると、何だかその内容まで
レベルが高いように感じてしまっているのではないでしょうか?
現在、英語が「世界語」であることに異議は挟みません。
しかし、50年後も100年後もそうであるとは限らないでしょう。
50年後の世界語は北京語になっている可能性さえあると思いますよ。
日本語が「世界語」になっていることは100%ないと思いますけど。
英語が「世界語」の地位を確立したのは、高々この100年。
第一次世界大戦が終わり、米・英などの英語圏の勢力が優勢になってから。
日本がペリー来航で鎖国から「開国」後、
坂本竜馬らが活躍することで明治維新を迎えたとき、
まだ確たる「世界語」というものはありませんでした。
例えば、陸軍は明治10年代までフランス軍に学んでいました。
したがって、陸軍内ではフランス語が共通語。
その後、学ぶ先をドイツに乗り換えたので、ドイツ語が主流に。
終戦まで、陸軍士官学校の第一外国語はドイツ語。
第2外国語で人気があったのはフランス語やロシア語、支那語で
英語は3位以下だったことがほとんど。
海軍は創設当初から英語が主体でしたが。
その頃の、ヨーロッパ人の教養語はラテン語です。
というかローマ時代から2000年ほどこの方、
ヨーロッパの教養人たちの世界語はラテン語。
知識人たちは、お互いの言葉が通じない場合はラテン語を使いました。
ラテン語とは、古代ローマ人の言葉。
では、古代ローマ人の教養語は・・・古代ギリシャ語です。
カエサル(シーザー)やブルータスも、おそらくギリシャ語を解したと思います。
実は、我々東洋世界にも教養人たちの世界語はあります。
それは、「漢文」。漢民族の古代文語です。
漢字文明圏の教養人たちにとって「漢文」は必須科目。
清朝や李氏朝鮮では、政府の正式文書はみな「漢文」だったくらいです。
だから、漢字文化圏の教養人同士は、言葉が通じなくても
漢文の「筆談」を行うことで十分に意志は通じ合えたのです。
私たちの高校時代は、まだその名残りなのか
週に1時間くらい漢文の授業がありました。
私は、大学に入って楽をするために第二外国語に「中国語」を選択。
現代中国語は、単語は変わっても文法は漢文と基本的に同じ。
発音はできなくても、ペーパーテストはスイスイとこなせました。
まあ、どうでもいい話ですが。
ヨーロッパ文明は、その源泉がギリシャとローマです。
ローマ時代「ブリタニア」と呼ばれたブリテン島(現英国)は
帝国領土の最果てにある、とてつもない辺境。
しかも、当時は未開のガリア人(ケルト人)が住んでいました。
その後、ローマ世界から見れば野蛮人集団である
ゲルマン人の一派であるアングロ族とサクソン族がかの島を占拠。
そのあとでノルマン人やデーン人などが
一時的に征服したりもしましたが、基本はこのアングロとサクソン。
連中の話していたゲルマンの一方言が、現在の英語なのです。
「イングリッシュ」とは「アングロ人」という意味です。
そして、ブリテン島はアングロ・サクソンが
その南半分を支配するようになっても
長らくヨーロッパの「ド田舎」でしかありませんでした。
モノなりが悪い痩せた土地と、雨と霧のジメジメした気候の「島」。
ヨーロッパの中心は、基本的に旧ローマ世界でした。
それが16世紀頃から、国を挙げて「海賊業」に精を出し、
広く海外に進出し始めたのが、後の大英帝国の始まり。
オランダ、スペインとの海上覇権の争いに次々と勝利し、
度々にわたるフランスとの戦争で勢力を拡大。
北アメリカ大陸にも広大な植民地を築きました。
ただし、文化的にはヨーロッパの片田舎であることには変わりません。
イギリス人貴族の子弟は、成人前の儀式として「グランドツアー」なる
ヨーロッパ旅行をして本場の「ヨーロッパ文明」を身につけるのが慣わし。
彼らは当時の文明語たる「イタリア語」や「フランス語」を懸命に学んだのです。
その後、2つの世界大戦を経て、地球は「パクスアメリカーナ」の時代へ。
イギリスは衰えましたが、英語の一方言を話すアメリカ人が
世界を支配し、その平和に責任を果たすこととなりました。
ちなみに「パクスアメリカーナ」はラテン語で「アメリカ人による平和」の意。
したがって、我々は「世界語」としての英語を学ばざるを得ないわけです。
でも、大方のヨーロッパ人は、英語を「文明語」だなんて思っていません。
便宜的に「仕方なく」英語を身につけているだけです。
そして、それは我々日本人ほど困難ではないのです。
旧ローマ世界(イタリア、スペイン、ポルトガル、フランス、ルーマニア等)の言葉は、基本的に方言レベルの違いしかありません。
さらに、英語の単語の6,7割はフランス語と共通です。
したがって、ヨーロッパ人が英語を身につけるのは、
日本人がそうするための3割程度の労力しか必要ないはずです。
韓国人が日本語を学ぶのも、その逆もひどくカンタンなのと同じ理由。
ただし、特にフランス人などは知っていても英語を話したがりません。
なぜなら、ローマの後継者たる自分たちの言葉こそ「文明語」だけど、
海賊業で成り上がったブリテン島の野蛮人や、
新大陸で一山当てて成金になったその親戚たちが話す言葉は、
単なるヨーロッパの田舎方言だとみなしているのです。
これを戦国期の日本に例えれば、京の都に住んでいる人が、
新しい天下人がたまたま2代続けて尾張人(信長、秀吉)だったとしても、
それに媚びて「ミャーミャー言葉」を真似たりしないようなもの。
御所で話されている言葉こそが、もっとも雅なるものなのです。
フランス人は、いい加減なイタリア人よりも自分たちこそ
「ローマ文明の正統なる後継者」だと思っています。
そして、いずれはフランス語を「世界語」にしようと
未だに本気で考えているようです。無理だと思いますが。
三木谷さんの楽天は、そういう「英語」を社内公用語になさるのです。
それも、ほとんどその必要がないはずなのに・・・・
楽天がフランスの会社だったら、
三木谷さんは国全体から総スカンですよ、きっと(笑)。
「国家の品格」という平成の大ベストセラーをお書きになった
藤原正彦さんという数学者は、ご本人は大の英語達者であるにもかかわらず
「祖国とは国語」という本の中で、
英語教育よりも国語教育に力を入れるべし、と主張しておられます。
そのご意見に私は諸手をあげて賛成します。
私は、日本人の日本語能力は、大変危険な状態にあると思います。
自分でモノを考え、整理し、それを他人に理解してもらうために
筋道を立てて話したり、書いたりする、
というマトモな言語能力に欠ける方があまりにも多いからです。
でも、時々そういう方が、流暢に英語を話されたりします。
2つの中途半端な言語を話すよりも、
まずしっかりと母国語を使いこなせるようになるのが先決。
知性や教養はそこから深まると思います。
教養人にとっては「何語で話す」のかよりも、
「何を話す」かが大切なのです。
英語を話す人々が7世紀頃に移り住んだブリテン島の西北には
アイルランドと呼ばれるさらに小さな島が浮かんでいます。
ここには、かつてブリタニアに住んでいたけれど、
英語を話すアングロ・サクソンに追いやられた先住民の末裔が、
今も小さな国を作って地味に暮らしています。
土地が貧しいので、そう多くの国民を養えません。
この島に暮らす人々は生活が苦しくなると、
「それじゃあアメリカに行って、大統領にでもなるか」
と、新大陸に移住していきました。
そういった人々の子孫がJ・F・ケネディやレーガン、クリントンです。
彼らも、もともと自分たちの言葉を持っていました。
今でも僅かに残っています。ゲール語というケルト語の一種。
でも、大半のアイルランド人は征服者の言葉である英語を話しています。
祖国の一部と共に、言葉が死に掛けているのです。
ただし、アイルランド人が英語を使って作り上げた「文学」には
かなり優れたものがたくさんあります。
ノーベル文学賞受賞者も4人ほどでています。
もともと、言葉には鋭敏な感覚をもった民族なのでしょう。
かつて英国に支配されたインドやアメリカの植民地だったフィリピンは、
一応は西欧風の選挙を行う民主主義国です。
時々、その選挙運動が日本のテレビニュースでも報道されています。
それを見ると、候補者は英語で国民に話しかけているのです。
全国民に通じる「国語」がないばかりに、
かつての征服者の言葉を使わざるを得ない現実。
これも、ちょっと悲しいですね。
日本は1945年から7年ほどアメリカ軍に占領されました。
でも、幸いなことに日本語は立派に生き残っています。
何を今さら英語を優先する必要があるのでしょう?
日本人にとって、英語は文法体系の異なる遠い外国語。
子どもの頃から英語圏に住んだような完全なバイリンガルでもない限り
後天的に身に着けた英語でのコミュニケーション能力は
母国語を使うよりも幾分か確実に劣るはずです。
日本人同士の会議なら、日本語を使うほうが理解も深まり
伝達もスムーズなはずだと思うのですが。
まあ、あまり他人の会社にケチばかりつけても仕方ありません。
ただとりあえず、楽天の株は買わないことにします。