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榊 淳司オフィシャルブログ

振り返れば、この1年、様々なことがありました。
私は、マンション市場に対して、
このブログやセミナー、テレビ出演、日経マネー誌への寄稿などを通じて
様々なメッセージを発信してきました。
また、多くの方のマンション購入相談にもお答えしてきました。
オフィシャルサイトからのメールによる「無料相談」が多いのですが
セミナー参加者とお会いしてお話しする面談もありました。
有料相談(1時間1万円)であるにもかかわらず、
私の事務所においでいただいた方も多くありました。
「榊さんのアドバイスで目が覚めました」
「間違った選択をしなくて済みました」
「なんとか、納得できるマンションが買えました」
年末になって、何件もそういうお礼のメールを頂いています。
現状の相談へのお答えを優先するあまり、
そういった「ご報告」メールへの返信が滞っています。
でも、すべて読ませていただいています。
みなさま、ご丁寧にありがとうございました。
お役に立てて、幸甚でございます。
来年も、無料相談は続けていきたいと思います。
少しでもエンドユーザーさんのお役に立ち、
マンション市場をよりよい方向に導く一助になりたいと考えています。
そのために、無料相談を続けるとともに
私の考えを様々なチャンネルを通じて発信していきたいと思います。
このブログは当然のことながら、
著書の刊行や各種メディアへのコメントや原稿執筆、
セミナーも開催する予定です。
ただ、すべてが無料というわけには参りません。
私も、食わねばなりませんから。
でも、マンションデベのようにベラボーに儲けようなどとは思いません。
榊ひとりの生業など、高々知れています。
二日ほど前に、いつもこのブログでご紹介している
「不動産購入なんでもお助けマン」のOさんと、
ふたりで仕事納めの一献を楽しんでまいりました。
今年、Oさんも多くのエンドさんから内覧同行や不動産調査、
あるいは契約立会いや契約書チェックなどの依頼を受け、
それこそ何人もの方々を、
「一生の失敗」の寸前で救出されてきました。
杯を傾けながら、Oさんはしみじみおっしゃっていました。
「相談者の方からいただく、たとえ4万円(内覧同行)のお金でも
 それは個人としては大変な金額だと思います。
 不動産調査なら約15万円・・・そのご家庭にとっては
 何か月分かの食費かもしれません。決して安くない・・・
 だから、私はそれに応えるだけの仕事をしなければいけません
 そう思うと、毎回身が引き締まるほどの緊張を覚えます」
ああ・・・何という真面目で誠実なOさん。
彼の言葉を聞いていて、ある情景を思い出しました。
私の大好きな映画「七人の侍」の一場面です。
野武士に襲われる百姓の村を救う侍の一人、
侍大将格の勘兵衛(志村喬)が、自分たちが食べている白米が
百姓たちのなけなしのもてなしだと知ったときに言った台詞
「この米、疎かには食わんぞ」
そういえば、Oさんの眼光鋭いながら、優しさがにじみ出る風貌も
なんとのう志村喬に似ている感じがしました。
Oさんがみなさんの一人から依頼を受けたときの心境は、
まさに「七人の侍」なのでしょう。
そして実際、ドラマのようなお仕事をなさっています。
その中身の紹介は、来年のブログでおいおいいたしましょう。
Oさんの「不動産購入サポート血風録」みたいな感じで。
もし、そんなOさん=大友さんが「疎かには食わん」報酬を払って
「不動産調査」とか「内覧同行」「契約書チェック」をご依頼に
なられたい方は下記にご連絡ください。
もちろん、お正月はお休みですから、レスポンスは年明けになります。
大手事務所よりもはるかに濃い内容の
サポートを受けられるはずです。
大友さんの会社は
株式会社ベストサポートといいます。
メルアドはinfo@best-sup.com 場所は新宿区高田馬場です。
但し、対応は首都圏のみです。
来年、新築マンションの供給は少し増えそうです。
でも、ロクでもない物件もまだまだ出てきそうな気配。
気を緩めずにマンション市場の動向を見守り、
随時このブログを更新すると共に、
レポートライブラリーの充実を図っていきたいと思います。

みなさん、どうか良いお年をお迎えください。
明日はおせち作りに勤しみ、お正月は飲んだくれて
次回の更新は・・・




平均寿命くらいは生きられると考えるなら
私はもうすぐ人生の3分の2を終えるあたり。
残りは3分の1ということになります。
でも、ほぼ毎日、酔っ払うまでお酒を飲む習慣があるので
実はもう4分の3あたりまで来ているのかもしれません(笑)。
残された時間は、さほど多くありません。
前にも書きましたが、私はほとんどテレビを見ません。
それじゃあ、家にいるときは何をしているのか?
まあ、酒を飲んでいるか、飯を作っているか、寝ているかですね。
このブログを更新していることもあります。
内職をしていることもありますね。
あとは・・・読書です。
焼酎のお湯割を5杯くらいまでは、本を読んでも頭に入ります。
それ以上は、その場では楽しめますが、翌朝は忘れています。
今が、ちょうどそのあたり(笑)。
実は、本を読むのは私の人生の最大の楽しみです。
京都の古本屋の息子に生まれたせいか、
本にどっぷり浸かって生きてきたのです。
ちなみに、さっきまで読んでいたのは「下流社会」という新書。
三浦展という人が書いた、数年前の話題作。
ブックオフで100円で仕込んできました。
読んでいて・・・ちょっと驚いたのは
「この本、読んだことある!」
そうなのです。多分、3年位前に読んでいます。
それを忘れていて、また買ってしまったわけです。
実はこういうこと、ここ半年で3回ありました。
アルツハイマーでしょうか?(笑)
さらに驚くことには、2回目なのに、かなり楽しめます。
つまりは、前に読んだ内容の過半を忘れているわけです。
いよいよ、IQ140を誇った記憶力も怪しくなってきました。
実は、この1,2年、あまり本を読まなくなりました。
せいぜい、年に50冊か60冊。
5,6年前までは、年に120冊くらいは読んでいました。
考えてみれば、仕事のストレスが多い時期ほど、
読書量は増えていました。
私にとっては、ストレス発散になったのでしょう。
それじゃあ、今はストレスがないのかって?
いいえ、たくさんあります。
でも、本を読むよりももっと発散できる方法を見つけたわけです。
それは、何だと思いますか?
ひとつは、このブログを書くこと。
好き勝手いえますからね。
最近は、文句を言ってくる人も少なくなって寂しいけれど(笑)。
もうひとつは、レポートを書くこと。
マンション市場に関するレポートです。
もう10数本書きました。

コレ、結構なストレス発散になります。
何といっても、どの企業からもお金を貰っていないので
自分の考えをすべてストレートに書けます。
高いものは高い、ダメなものはダメ。
そして、こんなマンションを買ってはいけない!
本のように何万部も売れるわけではありませんが、
コアなファンが育っていて、温かく応援してくださいます。
真にありがたいのは、買ってくださる方は
続けて3つも4つも買っていただけること。
1つ買った方が2つ買う確率は半分を超えています。
決済フォームを運営する会社の人が、この前電話で教えてくれたのですが
「通常ではありえない現象です」とか。
これらのレポートが売れることによって、
榊は企業からカネを貰う仕事をしなくても
何とか業界にとどまれるかもしれません。
マンションデベにとっては「とっとと消えろ」という存在ですから(笑)。
そんなワケで、今年も終わりそうです。
もう1回くらい更新するかもしれませんが、
ひとまず年末のご挨拶。
みなさま、今年一年のご愛読、誠にありがとうございました。
来年も、榊はエンドユーザーの視点で情報を発信し続けます。
どうぞ、よろしくお願いします。




今日はクリスマス・イブだそうです。
日本人はクリスマスにはキリスト生誕を祝い、
お正月は神道の神社にお参りして拍手を打ち、
お盆にはお寺の墓地でご先祖様のご機嫌を伺う、
という誠に不思議な民族です。
まあ、いってみれば「こだわり」がないのです。
この「こだわりがない」というのは、
ある意味この国の発展を助けてきました。
過去の因習にとらわれず、
新しいものを受けれるのは日本人の得意技です。
1853年に黒船がやってきて泰平の眠りを覚まされた時、
日本国中がテンヤワンヤの大騒ぎになりました。
いわゆる幕末の動乱です。
別に、砲弾を江戸の町に撃ち込まれたわけではないにもかかわらず、です。
日本は黒船をきっかけに統治形態を近代的に改め
チョンマゲを切って洋服に着替えました。
侍階級を廃して、軍隊組織を作りました。
教育制度をあまねく行き渡らせ、産業を興しました。
このあたり、過去のやり方にこだわらない日本人の強みです。
それに比べて、1840年に大英帝国と戦争までやらかして
領土をむしりとられていたにもかかわらず
清国は眠ったままでした。
数千年続いてきた「王朝」の因習にこだわったのです。
半世紀後、今度は近代化した日本と戦争をして負けてしまいます。
1894年の日清戦争です。
この前の日曜日、「坂の上の雲」は日清戦争のくだりでした。
さすがNHK・・・偏向の本領を発揮してくれました。
原作にはない日本軍の略奪場面を入れた上に
森鴎外に「日本人のアジアに対する不思議な親切」などという
台詞をしゃべらせていました。
そんなこと、森林太郎先生が正岡子規にはなしたのでしょうか?
これはNHKのヤラセの匂いがプンプン漂っています。
だいたい、日清・日露戦争当時の日本軍は、国際法の超優等生です。
支那の民間人に対する略奪行為があったとは思えません。
NHKよ、司馬さんの想いを踏みにじる原作改竄を恥じなさい。
さて、「日本人にこだわりがない」に話を戻しましょう。
どうも、この国には「こだわり」=「美しくない」
という価値観がありそうです。
私は戦前の教育を受けた両親に育てられましたが
「男が細かいことをグチグチこだわるでない!」と
いわれてきたような気がします。
剽悍な武士道に定評がある薩摩風に言えば
「議を言うな、チェスト行け!」でしょうか。
確かに、大の男が細かいことにこだわる姿は
見ていて美しくなく、女々しい感じが漂います。
今はもう絶滅してしまった「バンカラ」風の
弊衣破帽な生き方も、この「こだわりを嫌う」という
価値観に通じるものがあります。
ところが・・・最近では「こだわり」を
肯定的に捉えることが多くなりました。
特に、食べ物でよく見かけますね「こだわりの・・・」というのを。
ラーメン屋なら「こだわりのスープ」。
イタリアンなら「こだわりのレシピ」。
日本料理なら「こだわりの食材」。
いずれも、美味しそうです。
マンションならどうでしょう?
「こだわりのプラン」
「こだわりの設備」
「こだわりの立地」
そういう広告を見ていると、
ホンマカイナ、といいたくなります。
私の知る限り、マンションデベ各社がそういうことに
こだわっている様子はあまりお見受けしません。
連中が何にこだわっているとすれば、それはただひとつ。
利益です。
今年、東京都心では多くのタワーマンションが完成しました。
その多くが、ミニバブル期に計画されたもの。
今になってみれば市場からかけ離れた価格設定です。
当然のことながら、売れていません。
市場にあわせて、価格を下げれば売れるのです。
でも、それをしない。
その理由は、当初の計画通り「利益」を
あげることに「こだわって」いるからです。
もうすぐ、この2009年は終わります。
きっと09年は、ミニバブル終焉の年として記憶されることになるでしょう。
では2010年は、マンションにとってどんな年になるのか?
それは、新新価格のマンションが本格的に供給される、
バブル卒業の年になると思います。
そうなっても、あのバブルタワー群は、
まだ旧価格で販売を続けるおつもりでしょうか?
そろそろ、「利益」へのこだわりを捨ててもいいのではないですか?
住友不動産に、三井不動産レジデンシャルさん!
市場は明らかに変化しているのに、
あなた方のタワーたちは完全に取り残されていますよ。
企業体力がそれを許すからといって
いつまでも市場に逆らっても意味がありませんぜ。
どれくらい市場から乖離しているかご存じないのなら
私のレポートでもお読みくださいな。
麻布アイコン  
     
 




「マンション」を説明的な日本語で表すと
「鉄筋コンクリート製集合住宅」でしょうか。
英語の“mansion”には決して集合住宅という意味はなく
マイケル・ジャクソンが住むような「豪邸」なのですが・・・
「集合」というのは、文字通り「集まっている」こと。
アパートや長屋も集合住宅に入ります。
では、なぜ人は集合住宅に住むのでしょうか?
集合住宅というものは、ここ最近になってできたものではなく
古代ローマにも江戸期の日本にもありました。
ローマでは階層を連ねる「ドムス」。
日本は平屋を横につなげる「長屋」。
江戸時代の江戸の人口の大半は、この長屋に住んでいたはずです。
自動車も鉄道も、ましてや自転車もない時代、
人々の移動手段はもっぱら足。よくて馬。
徒歩で仕事場に移動できないと暮らしていけないのです。
だから、限られたエリアでしか住めません。
当然、土地が足りなくなるから、自然に集合住宅が生まれたのです。
いわば、集合住宅とは緊急避難的な住形態。
現代日本のマンションといえども、この必然から生まれたものです。
住宅に関するアンケートを取ると
「マンションに住みたい」人よりも
「一戸建てに住みたい」と考える人がやや上回る結果が出ることが多いのです。
その理由はいろいろありますが、
やはり最大のものは「くっつきあってる窮屈さ」を嫌うわけです。
よくマンションの広告で
「戸建てよりもマンションの方が住みやすい」
という理由を並べ立てたものがあります。
逆に戸建ての広告では、マンションよりも優位である、
と主張するものを見た事がありません。
なぜでしょう?
この間のブログで書いた
韓国人は「竹島は自分たちのもの」と声高に主張するけれど
日本人はほとんど気にかけていない、というか知らない
のと同じような理由だと思います。
つまりは、言わずもがな・・・自明のことなのです。
竹島が歴史上のあらゆる面から見て日本の領土であるように、
一戸建ての住宅の方が、マンションより快適で住みやすいのです。
マンションが自分たちの「優位性」を主張する理由は、
韓国人の竹島領有正当論のように、一見それらしく見えますが
実はかなり「はかない」ものです。
●カギ1本で戸締り可能
 マンションだって、バルコニー側から空き巣が入ります
●24時間セキュリティがある
 戸建てだって、セコムなどと契約すれば可能
 多少高くつきますが、要は金で解決する問題
●24時間ゴミ出しが可能
 行政の無料サービスを利用しようとするから制限があるだけ
 これも金で解決できる問題
●フラットで住みやすい
 一戸建てだって平屋にすればフラットです
●高気密・高断熱
 一戸建てでも鉄筋コンクリートで作れば同じ
 木造は高気密ではないけれど、冷暖房で解消できる
●RC造は耐震性に優れている
 木造でも同程度の耐震性は確保されている
まあ、例を挙げればそんなもの。
たいていはお金で解決する問題。
お金といえば、マンションは管理費や修繕積立金がかかるから
長い眼で見れば一戸建てより高コスト。
車を持っている人は、駐車場代だってかかります。
それにマンションには「管理」という自分たちだけでは
どーにもならない問題もあります。
なんと言っても壁ひとつ向こうは別の住戸
左右上下で4家族と壁を接して暮らすことになります。
その窮屈さはやはり大きなデメリット。
つまり・・・無理に比べなくても戸建ての方が
相対的に住みやすいし、長い眼で見れば低コスト。
では、なぜにマンションに住むのか?
その理由は、突き詰めればひとつ・・・価格です。
同じエリアなら、一戸建てよりもマンションの方が安く買えるからです。
逆に、安く買えないと意味はありません。
最近、都市の郊外ではマンションも戸建ても
価格があまり変わらなくなってきました。
これは、全国的な現象です。
価格が変わらないのなら、一戸建てを・・・
そうなるのは、ごく常識的な発想。
もちろん、木造住宅よりも鉄筋コンクリートが
お好きな方はいらっしゃるでしょう。
そういう方はどうぞマンションを買ってください。
でも、同じ価格なら多くの方が一戸建てを選ぶはずです。
だから、地方都市のマンションはなかなか売れません。
逆に、マンションというのは都市型の住まいです。
一戸建てが眼をむくほど高くてとても買えない
というようなエリアでこそ、存在価値があるものです。

新宿ビル

例えば、いまや世界的に名を知られる街「新宿」。
行政的には「新宿区」というエリアに属します。
実は、この新宿区は繁華街としての顔の他に、
住むための街としてもそれなりの魅力を備えています。
ちょっと意外かも知れませんね。
もちろん、不動産の価格も安くはありません。
でも、港区ほど高くもないのです。
うまく選べば、それなりの価格で、おそろしく便利な場所に
マンションを買えたりもします。
今回、わが盟友の如月氏が、この新宿についての
レポートをまとめてくれました。
いつものように、なかなか鋭い分析と
販売中の新築マンションについて
マーケッターの視点から忌憚のない意見を添えてくれています。

価格も、前回同様に 3960円です。




     
      今年は、多くのレポートを出しました。
あまりにも「正直すぎる」ことを書きすぎたので
少しは長年の悪業の罪滅ぼしになったかと思えるほどです(笑)。
さて、今日の話題は・・・
昨日、W出版社のO氏と打ち合わせしていた時に
求められるままにご披露申し上げた話を書きましょう。
こういうことって、私の頭の中では当たり前なのですが
人に話すと妙に感心されたりします。感心されると、
「へえ・・・そんなに面白い話かしら」と再認識するワケです。
その中身は、
首都圏の不動産の「地位(じぐらい)」が
東京都>神奈川県>埼玉県>千葉県>茨城県
になっている理由です。
コレ、実にカンタン。
東京が一番なのは誰もが文句ないと思います。
神奈川が2番なのは、「横浜」があるから?
そうでもあるし、そうでもない。
実は、ひとつの法則があります。
それは「その向こうに何があるか?」ということ。
神奈川の場合、東京からは東海道が西に伸び、
川崎、横浜・・・その向こうには静岡、名古屋、そして京都・大阪・神戸、
果ては広島、九州までつながっているでしょ。
つまり、バックヤードが「中部&西日本の中心」なのです。
埼玉は、大宮から東北へ向かうベクトルと
高崎、新潟へ向かう関越軸が分岐します。
東海道ほどではないけど、それなりのバックヤードです。
そして、バックヤードが整備されている都市には新幹線が通っています。
千葉は・・・その向こうにあるのは房総の山塊と海です。
茨城は・・・霞ヶ浦と海だけです。
ともに新幹線が通っていません。
この違いが、都市の力であり、ひいては不動産の価値に反映されます。
私は、千葉ニュータウンやTX沿線の新築マンションを
「買ってはいけない」と主張し、そうアドバイスしています。
それは不動産の資産価値としてかなり疑問があるからです。
その際に掲げる一番大きな理由は
「人口縮小に向かう今、新たなベッドタウンは必要ない」
ということです。
それに加えて、この「バックヤードの法則」に当てはめると
千葉NTやTX沿線には何ら魅力を見出せません。
実は、2年ほど前は北総線に多少の救いを見出していました。
その理由は「日本の玄関」である成田空港とつながる可能性があるからです。
でも、今やその幻想はしぼみました。
成田空港とはつながるでしょうが、
「日本の玄関」は再び羽田に戻りそうな気配を感じるからです。
考えてみれば、千葉県の一部の方々は蒙昧でしたね。
まず、成田空港は「悲劇のエピソード」の塊にしたおかげで、
すっかりマイナスイメージを定着させてしまいました。
成田空港を訪れる人は、あの無用で厳重な警備に接する度に
愚かな過激派に踊らされた反対闘争を思い出すことになります。
「なんでこんな遠いところにこなければいけないの?」と思うでしょう。
成田空港には常にネガティブなイメージが付いて回ります。
当初の計画通りに新幹線ができていれば、マイナスイメージは払拭できました。
でも、欲をかいた千葉県の一部の地主の反対で新幹線計画は頓挫。
この不自由さを散々味合わされた多くの日本人は、今になってみれば
「羽田でいいじゃない。海を埋め立てればいいじゃない」
と思ってしまうわけです。実際、そういう動きになっています。
そうすると、あの青春の森田健作千葉県知事が「ケシカラン」と
前原国交大臣に抗議。でもオツムの違いであっさりかわされて・・・
いまさら抗議するのなら、何であんなアホな反対運動をするんだよ!
地主どもはちゃんと新幹線用の土地を提供しとけよ!
と、私は思ってしまいます。
おかげで、千葉は今でも「バックヤードの法則」でいう
「どんづまり状態」のままです。
不動産の価値にも明るい将来展望は開けません。
茨城には・・・千葉ほどのチャンスはなかったのです。
唯一の希望の星は「つくば」でした。
何とか無理して作り上げたのがつくばエクスプレス。
でも、TXには将来性を感じません。
なぜならTXの終着はたったひとつ・・・「つくば」です。
その先には何もありません。
「つくば」は、人工的に作られた街。
人工的な街が生物としての生命力に欠けることは
マンションレポート3の「武蔵小杉」で縷々述べました。
    
つくば市は今でも人口20万人の小都市。
この先も多くは期待できません。
そういった小都市に、財閥系企業までが
無謀なマンション供給をしています。

    千葉バナー
この「バックヤードの法則」は普遍的に適用できます。
近畿圏を見てみましょう。
中心都市・大阪から伸びるライン。
京都から滋賀、名古屋、東京へ伸びる東海道。
神戸から岡山、広島、九州へ向かう山陽道。
この2つが主力です。
2つのライン上には「人気の街」が多く、
不動産の資産価値も高く評価されがち。
逆に奈良に向かうラインや、泉州、和歌山方面は
その先にはほとんどめぼしいものがありません。
唯一あるといえるのは、泉州沖の「関空」。
でもね・・・・成田以上に不便だし・・・日本の玄関でもないし、
ハブ空港でもないし、着陸料も高いし・・・
最初から大阪南港の沖くらいに作っておけばよかったのですよ!
だから、泉州・紀伊ラインも大和路にも
都市としての発展性には明るい希望はありません。
こういったエリアの不動産も得てして低い評価。
ご納得いただけたでしょうか?
こういう「基本的な法則」は、言ってみれば
不動産の評価基準の「キホンのキ」です。
あまりにも基本的過ぎて・・・どこにも書いていません。
また、こんな風に解きほぐしては誰も教えてくれないと思います。
実際、私も誰から教えてもらったワケではなく、自分で考えて行きつきました。
でも、「発見」というには、あまりにも当たり前すぎますね(笑)。
面白いことに、業界の方でも
こんなカンタンなことを分かってない方が多いようです。
2003-2007頃のミニバブルは、最終的に地方都市にまで及びました。
それこそ、人口20万クラスの都市にも、多くのマンションが供給されたのです。
そういったやや無謀な事業の成否は、明らかにこの
「バックヤードの法則」「新幹線の有無」が当てはまっています。
例えば、関東で言えば「宇都宮」や「郡山」「高崎」あたりの
マンションは苦しいなりにも何とか売れます。
でも「水戸」や「大網」はほぼ売れません。
この違いは、明らかに「バックヤード」と「新幹線」。
「宇都宮」「郡山」」「高崎」は新幹線の通る駅。
「水戸」は県庁所在地だけれども、その先はどんづまり。
「大網」にいたっては、ただの地方都市です。
その向こうに何があるかによって「都市力」が異なるのです。
「水戸」や「大網」で大量の新築マンションを売り出した
デベロッパーは、こういう「基本のキ」をご存じなかったようです。
まあ、同情できませんね。ただのおバカさんです。
近畿でいえば、大阪から東に向かう新幹線の駅は
「京都」-「米原」-「岐阜羽島」 です。
大津にも、草津にも新幹線は止まりません。
でも・・あるのですよ、地方都市と位置づけていい
大津にも草津にも大量の大規模新築マンションが。
それも、東京資本によるものがほとんど。
死屍累々と言っていいでしょう。
分かっていませんね(笑)。
詳しくは、レポートをご覧ください。