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榊 淳司オフィシャルブログ

我々の属するホモサピエンスというのは類人猿の亜種です。
ここ1万年ほどで生き物としての生命力は随分衰えたと思います。
その原因は、ほかならぬ「文明」。
ぬくぬくとした衣をまとい、雨風をしのげる住居に棲み、
あまつさえエアコンまであります。
我々が今、裸のまま野に生きているとしたら
平均的な寿命は30年にも満たないでしょう。

まあ、そんなことは本題ではないのですが、
仮に私という人間が1万年前に生まれていれば、おそらく
今の年齢まで生きられず、とっくに土になっているはずです。
たまさかこの文明社会に生まれえたので
これまで半世紀の人生をツラツラと過ごしてきて、
このようにアレコレとくだらない思いをめぐらすとこもできます。

しかし、馬齢を重ねるというのも悪くないもので、
いろいろなことを知る喜びがたくさんあります。
孔子のように「朝に理を知れば夕べに死すとも可也」なんて
気分にはほど遠いのですが「ほう、そうだったのか」と
思えることが多くなるのは体力の衰えを癒す心の楽しみ。

知る喜びというのは森羅万象あらゆることがネタになりますが
やはりダントツの最高峰は「人間」ですね。
自分が理解できない行動様式や心理展開をする人間は、
生きている限り好奇心の対象になりそうです。

つまり「アイツはいったい何を考えているのか」と、
理解に苦しむ人間の内面構造や言動のパターンについて、
自分なりに納得する説明を見出せたときは、
ウキウキするような高揚感が味わえます。
最近、ちょっとした答えに行き着いたのは、
「トップセールスマンとはいかな人種なのか」という卑近なテーマ。

ここでいう「トップセールスマン」とは、
単純に「営業一部でトップの売り上げ」なんて生易しいレベルではありません。
営業マンが何百人もいる会社の中で一番たくさん売り上げている人。
あるいは「○○生命保険でトップ10」とか、「○○自動車販売でトップ10」
などという、モンスター的な営業マンです。

常人にはない「モノをたくさん売る」という能力は
我らが自由主義経済社会にあっては
かなり高い評価を受け、利得が多いことは間違いなし。
私は長らく不思議に思っていたのは、
そういう彼らは一様にして私にとって「魅力に欠ける」人物なのです。
確かに、彼ら彼女らは話していて退屈ではないし、気分も悪くありません。
でも、もう一度会って利害抜きに一緒にお酒を飲もうとか、
「・・・についてじっくり話したい」と
思えることがほとんどありませんでした。
でも、彼ら彼女らは社会的には高い評価を受け、チヤホヤされてはいます。
そんな人々を心から尊敬できない私はいったい何なのだろうと、
若い頃はちょっとした自己嫌悪をいだいたりしました。
でも、最近はほとんどそういうことがありません。
ほぼほぼ、ああいう連中とはどういう人種なのか
自分の中で「答え」を見出したからです。
ただ、これは私の答えであって、
他の人がすべて納得するものではなかろうと思っています。
それに、分野が違うとはいえ多少のやっかみも入っているでしょう(笑)

世間で崇められている「トップセールスマン」の特徴10
1. 明るく朗らか
2. 話術がたくみ
3.頭の回転が「少し」速い
4.エネルギッシュ
5.迷いがない
6.褒めてくれる
7.時間に絶対遅れない
8.表情がはっきりしている
9.基本的に自信家
10.無自覚な合理主義者

これを別の言葉で言いましょう。
1.いつでも躁状態
2.口先人間
3.自分を「頭がいい」と思い込んでいる
4.同僚・後輩に気を遣わない
5.批判精神の欠如
6.ゴマすり性格
7.極度な神経質
8.常に演技している
9.本質は自分勝手な「俺様」
10.躊躇なく他人を犠牲にできる

いってみれば、この2面性をあるレベル以上の水準で
完成させている人々が「トップセールスマン」なのでしょう。
はっきりいって、健全な精神の持ち主とは言いがたいですね。
そういう風に思い返せば「壊れている人」が多かったように思えます。

そして、トップセールスマンが優秀な管理者になる確率は、
平凡なセールスマンのそれよりもかなり高いのですが、
人間関係を破壊する「モンスター上司」になってしまう度合いは
凡人とは比べ物になりません。

すべての「トップセールスマン」にこの特徴は当てはまりません。
私の印象ではマンションや車、保険、化粧品、事務機など
単純に「数字だけを追求している」業種における
「トップセールスマン」にこの特徴がピッタリです。

はっきりいって、こういう人種はチョー苦手。
パーティなどで紹介されると、挨拶もテキトーに
すたこらさっさと逃げることにしています。
お付き合いしていいことは何もありませんから(笑)。



2012/4/13 0:08 | ちょっと脱線 | Comments (0)

株価というのは景気の先行指標としては、
かなり正確な役割を果たしていると私は思っています。
本日ただ今(4月9日10時40分)、立会時間中で9500円台。
ちょっと前の10200円を超えていた頃が嘘みたいです。
原因はあれこれ言われていますが、やはり金融緩和期待の後退でしょうね。
米欧中に続いて日本もか・・・と一時は期待したのですが、
10兆円と1%であとは尻切れトンボ。
アメリカのQE3への期待もしぼみ、
一方の欧州ではポルトガル、スペイン危機が浮上。
ギリシャだって、応急措置を済ましただけで
根本的な解決には程遠い状態ですからね。
まあ、5-6年前の世界的バブルの再現みたいになるのも
後遺症が心配だから、この程度でも良しとは思うのですが・・・

私という人間は、どうもミクロの視点が苦手です。
つまり「2,3か月先」や「半年先」よりも「10年先、20年先」あるいは
「50年先、100年先」のことを考える方が性に合っています。
最初に入った大学で一時期、
狂ったように現代史を齧ったからかもしれません。

この50-100年の視点で見ると、今の世界経済は
「管理通貨制度の危機」といえる状況ではないかと思っています。
管理通貨制度というのを例の如くカンタンに言ってしまえば、
「人間が恣意的に『貨幣』なるものを創りだし、良心的に管理する」制度。
実はその歴史は意外と浅くて、世界の通貨体制の主流になったのは
1971年8月15日のニクソンショック以来と考えていいでしょう。
ここで、アメリカは金1オンス=35ドルという金本位制を放棄。
それまでドルは金本位制、各国通貨は「ドル本位制」のような状態で
1ドル=360円というように外国為替が固定されていたのです。

そのあと、各国ともにほぼ完全な「管理通貨制度」となりました。
つまり、貨幣の価値は各国の中央銀行が保証しているだけの
至極脆弱なものへとその本質が変わったのです。
これって、世界経済史上で恐ろしくも革命的な変化です。
例えば、江戸時代の日本の貨幣は「大判小判」だったでしょ。
あれって、小判そのものに金が含まれていました。
だから、その価値について江戸の人々は疑いを持ちません。
ところが、今は1万円札が紙でできています。
「この紙切れに1万円の価値がある」とみんなが信じているから
いろいろなものと交換してもらえるのです。
その価値を保証しているのは、他ならぬ日本銀行です。
あの紙切れに1万円の価値がないとすると
メモには使えないし、トイレットペーパーの代わりにすらなりません。

1971年のニクソンショック以前、1万円は27.7ドルと交換できました。
その27.7ドルで金を0.77オンス買えることを
アメリカの連邦政府が保証していたのです。
これが、いってみれば「ドル本位制」。
今は、1万円で金を買おうとすると田中貴金属店に行けばいいだけ。
今の相場ですと2.2グラム(0.077オンス)ほど買えるはずです。
でも、明日も明後日も、1年後、3年後、5年後も
同じだけ買えるとは限りません。
その間、1万円の価値が落ちて1グラムも買えなくなるかもしれないし、
逆に3グラム以上買えるようになるかもしれません。

今、金1オンスは1630ドルあたり。
1971年以前では前述のように35ドルだったので、
ドルの価値は46分の1に落ちたことになります。(円は10分の1)
なぜ落ちたかというと、アメリカの連邦準備銀行がせっせと
紙幣印刷機を回してドルを増やし続けたからです。
こうやって人間が恣意的に通貨を増やすことを、
今の言葉では「金融緩和」といいます。

「それじゃあ、お金が足りなくなったら増やせばいいじゃん」
と、誰もが考えますよね。
そして、世界各国は実際にそのようにしています。
またそれは、100%いけないことではありません。
経済の規模に合わせて、通貨(お金)の流通量も
増やさなければいけませんから。
でも、経済が発展する以上にお金を増やしてしまったらどうなるのか?
お金の価値が落ちて、インフレーションになります。
アメリカのドルがこの40年間で46分の1に落ちたように。

実は、それも悪いことではないのです。
この40年間でアメリカは貧しくなりましたか?
極端に豊かにはならなかったでしょうが、貧しくもなっていません。
いまだに世界で一番富める国ではないでしょうか。

ところが、どうやらご都合主義で「お金を増やせる」この
「管理通貨制度」というシステムが、ここにきて危うくなった・・・
という風に私には思えてしまいます。
というのは、リーマンショック以降世界の経済が変調をきたし、
各国は争う様に「お金を増やして」その場を凌ごうとしたのです。
ドルもユーロも人民元も、お隣の韓国ウォンでさえ
じゃんじゃか金融緩和をして、まるで世界通貨安競争の様相。
ただひとり、日本だけはそこに参入せずクソまじめに通貨発行量を
日本銀行が健全と思えるレベルに抑えてきたのです。
当然、円高になります。
これもまあ、日本経済のマクロ的には悪くはないと思います。

ただし、お金の流通量が増えないことで「天下のまわりもの」が
庶民の懐まで回ってこないので、モノが売れなくなっています。
それが、1990年のバブル崩壊以来続いている
「失われた20年」の根本的な原因ではないかと私は考えています。

さて、このご都合主義による通貨増量(金融緩和)は、
今後も日本以外の国で続けられそうな気配です。
これは覚せい剤を打って元気になるようなもの。
一度始めたら中毒みたいになって止められないのではないか、
と私には思えるのです。
したがって、ECB(欧州中央銀行)やFRB(連邦準備銀行)はもちろん、
支那や韓国も今後とも断続的に通貨を増やし続けるはずです。
日本は多分やらないでしょうが。
そうなると、どうなるのか・・・・

これは私なんぞにはよく分かりませんが、
「世界同時インフレ」になるのではないかと思います。
現に、原油を始めとした資源価格はずっと上昇基調です。
多少のブレはありますが、金の価格も同じ。
今後も、今以上に上がり続けるのではないでしょうか。
年に5%くらいのインフレで収まっていれば、まだ健全。
でも10%以上が当たり前になれば、もう「混乱」といいでしょう。
そういった状態が、数年先に迫っているように思えるのです。
つまり、ドルやユーロに対する一般社会の信認が揺らぎだす状態。
同時に、FRBやECBの政策に対する不信の増大。
人々は、争って金を買いに走るかもしれません。
英国ポンドやスイスフラン、日本円はますます高くなるでしょう。

そして、そういった混乱がこの「管理通貨制度」というシステムの
根本的な設計変更を促すキッカケになるように思えます。
恣意的な通貨増量(金融緩和)に厳しい規制を課す方向へ、
システムを大幅に変革するのです。
それは、おそらく世界経済の混乱を経た
5-10年先のことではないかと思います。
昔のように「金本位制」には戻れませんが、
今の様にご都合主義で通貨を増やす制度は、すでに限界が見えています。

で・・・・日本はどうすればよいのでしょう?
私はFRBやECBのようにご都合主義で通貨を増やすことには反対。
しかし、今のように円のボリュームを硬直させていては、
いつまでたっても不況から脱出できないと思います。
したがって、FRBが行う3分の1か4分の1程度には
通貨を増やして(金融緩和)、円が独歩高になるのを抑制すべきです。
先日、日銀から10兆円の金融緩和と1%のインフレ目標が発表され、
日経平均は軽々と1万円を超えました。
しかし今、それが「猫だまし」みたいなものだとバレたので
株価は「元の木阿弥」に戻りつつあります。

世界同時インフレに巻き込まれる必要は何もありませんが、
「金は天下のまわりもの」と時々思える様にはなりたいもの。
管理通貨制度における通貨とは、所詮幻想のようなモノ。
デタラメに増やすのもよくありませんが、
カンフル注射を打ちこむ程度には、システムを活用すべきです。



2012/4/9 12:00 | ちょっと脱線 | Comments (0)

「おお、これは本格反転上昇かな」と思ったら
一昨日はあっさりと1万円を割ってしまった日経平均。
今日も下がって9700円切り。
そうなると、途端に弱気な報道が多くなりますね。
今日の日経には「5月天井説」なんていう記事も出ていました。
ちょっと前まで「年内1万5千か」というのもあったのに(笑)。

私もたまにメディアに出るから大きな声では言いたくないのですが、
あいつらは基本的に「いい加減」です。(笑)
目の前のことを報道していればいいのが新聞とテレビのニュース。
視点はいつも「今」。今現在の自分たちの眼でしか物事を見ていません。
当たり前と言えば当たり前です。
過去と未来を行ったり来たり出来る柔軟さはほとんどありません。
当事者や被害者、他国人の眼に置き換えることもできません。
まあ仕方がないですね。
連中は自分たちこそマス(大衆)の代表だと勘違いしていますから。

一方、雑誌やテレビの報道特集系には編集方針というものがあります。
つまり「今はマンションの買い時だ」という方針があれば、
それを補強する材料ばかりを集めてきます。
当然、そういう編集方針の場合は私にお呼びはかかりません。
逆に「不動産価格が暴落する」という編集方針だと
彼らは私のコメントや原稿を欲しがります。(笑)

だから、メディアの報道などというものを真に受けてはいけないのです。
せいぜい参考程度に考えておいた方がいいでしょう。
じゃあ、何を信じればいいのかって?
そんなもの、決まっていますよ。「自分」です。

株価が8月までに1万2千円を突破し、年内に1万5千円まで上がる・・・
と、日経の中で誰かが言っていても、何もそれを信じることはありません。
「マンションを購入するための有利な環境は今年が最後・・・」
みたいなことをほざいている有名な経済評論家がいるそうですが、
それを信じるも信じないも「自分」次第。
まあ、「信じる」というよりも「自分はどう考えるか」ということですが。

このブログを始めたころ、私が「支那」という言葉を使うと
「人種差別だ」というコメントが寄せられました。
なんか、ちょっとピントがずれていますね。
支那人は我らと同じ黄色「人種」です。
もっとも、今の人類学では「人種」という概念は薄れているようですが。
まあ、それを言うのなら「民族差別」が近いのでしょうか?

でも、私は「支那」は地域名称であり侮蔑の意は含まず、
敗戦後のゴタゴタ時に今の台湾政権から押し付けられた用語である、
という丁寧な説明を書かせていただきました。
むしろ「中国」と呼ぶ方が不自然なのです。
それは例えていうのなら、死刑囚の「松本智津夫」のことを
彼の名乗りである「麻原彰晃」と呼んでやるようなもの。
アメリカ人は支那のことをChinaといっているけれど
決してCentral Countryとは呼ばないでしょ。

すると、今度は「支那は放送用語としては禁止されている」と来ました。
これには呆れてものが言えませんでしたね。
私は自分の使う言葉を、放送局に決めてもらおうとは思いません。
自分がどういう言葉を使ったらよいか、使うべきではないのか、
という最低限の教養は備えているつもりです。

今、マンションを買うべきなのか、買わない方がよいのか、
という問題も「経済評論家が買い時だと言っているから」とか、
どこぞの住宅評論家が「今は価格上昇期の入り口だ」
などと書いているからと、それを本気にしている人がいます。
まあ、信じる信じないはそれぞれの方の自由です。
しかし、私には「誰かが・・・言っているから」という
短絡的な思考自体が何とも面妖です。
いい大人が、自分のアタマで考えようとしていないのですから。

「消費税が上がる前に」「金利が低い今のうちに」
「建築費の上昇が価格に反映される前に」
「景気が回復すればマンションの価格も上がるから、今のうちに」
「もうすぐ、マンションブームが再来して値上がりするから」

こういったことは今、どこのモデルルームでも囁かれているはず。
でも、私に言わせれば、どれもこれも曖昧な話。
確実なことは何もありません。
消費税増税法案はすんなり国会を通るでしょうか?
百歩譲って成立したとしても「景気条項」なんてのがありますね。
さらに百歩譲って7%になったとして、
それがマンション価格に影響するのなんて1%程度。
こんなの、「誤差の範囲内」じゃないですか?
だって、マンション価格の約3-4割を占める
土地には消費税はかからないのですよ。

金利は史上最低水準。これ以上下がり様がありません。
かといって、近い将来に上がるのでしょうか?
今の日本で、金利が上がって困るのは他でもなく
最大債務者である政府と、国債保有者の日本銀行です。
国債の発行コストがかさむ上に、発行済みの国債価格が下落します。

建築費は確かに上昇していますが、
これは復興需要が一巡するまでの一時現象でしょう。
景気が多少回復してもマンションの価格上昇には直結しません。
マンションブームが再来するには、
団塊ジュニアのような需要層が必要です。
彼らの最後尾は1979年生まれ。今年33歳です。
その後は、不景気な日本しか知らない世代。

我らが自由主義経済の元では、不動産も含めて
モノの値段が上がるのは、基本的に需要が供給を上回った時。
マンションが飛ぶように売れるようにならなければ、
その値段が上がるなんてことは起こらないのです。

前回、このブログで取り上げたプラウドタワー東雲は
「登録申込連続即日完売」などとデカデカと謳っていますが、
第1期の平均倍率は1.12倍ですよ。
それって「ギリギリ何とか全部埋まった」という状態でしょ。
しかも、全部売れたワケではないのは前回申し上げた通り。

これからマンションの価格が上がるのか、下がるのか?
今急いで買わなければいけないのか、そうではないのか?
そんな大事なことは、他人に決めてもらうのではなく
自分のアタマでじっくり考えてみましょう。

ついでに、
消費税の増税が今の日本に本当に必要なのか?
南京大虐殺について嘘を言っているのは支那なのか日本なのか?
ヨーロッパの危機は本当に遠のいたのか?
大阪の橋下維新党は期待できるのか?
北朝鮮は本当に核兵器を持っているのか?
なんてのも、自分のアタマで考えましょう。
そういったことは、ネットで拾える様々な公開情報で
かなりのところまで分かってくると思います。

学校の先生はおろか、メディアも専門家、評論家たちが
何か言っているから、言っていたからといって
それがぜーんぶその通りではないのです。
それどころか、半分以上は怪しいと思いますよ。
まあ、そんなことを知ったからといって、
何か得するワケではないのですが(笑)。

では、私が自分のアタマで考え、分析している
マンションレポートの更新情報です。

パークタワー豊洲、イニシア豊洲の参入で
新たな展開が起こるのか?
「豊洲」 マンション市場
価格 4,490




今日は本当に麗らかな春の好日。
こんな日に仕事をしていると、
私は何か悪いことをしているような気になります。
せっかく神様がこんな素晴らしい一日を与えてくれたのに、
オフィスにこもってせっせと文章を書くなどというのは
とんでもない背徳行為の様に思えてしまうのです。
こんな日には桜の下に繰り出して、
明るいうちからお酒を飲んで神様との対話を楽しむのが、
本来の人間の生き方というものではないでしょうか?
まあ、そんなことをほざいても仕方がないので、
巷で起こっているケチ臭い出来事について、
今日もあれこれとケチをつけることにいたしましょう。

前回お約束した通り、今日は真面目にマンションについて。
お題は、最近よく聞く「登録申込即日完売」という表現です。
ウィキペディアでは未だにこの言葉が登録されていないようなので、
僭越ながらわたくしめがこの場で解説しようというワケです。

ところが、正直に申し上げると、私も正確には知らないのです。
だから、一部は推測を織り交ぜることを予めご承知おきください。

まず、私も四半世紀の長きにわたって分譲マンション業界の
周辺をうろついていますが、これは最近初めて見かけた表現です。
今、「登録申込即日完売」でググると出てくるのはほぼ野村不動産の物件。
プラウドタワー東雲にプラウドシーズン、プラウド大阪同心・・・・
ここから推測するに、この表現は最近になって
野村不動産が使い始めたのではないでしょうか?

で・・・いったいどういう意味なのでしょう?
プラウドタワー東雲のHPには今、デカデカとこんな文字が躍っています。

合計406戸申込登録連続即日完売
第1期250戸・第2期156戸

この物件は度々このブログでも取り上げ、
「東雲・辰巳」のレポートで詳しく解説しています。
有楽町線の「豊洲」と「辰巳」の駅からそれぞれ
11分も歩かなければたどり着けない場所にできる、
地上52階のノッポなタワーマンションです。
それだけなら、特にどうということもないのですが、
3.11の大震災の後で最初に売り出された「湾岸タワー」として
世間からはとかく注目されている物件。
何といってもド派手なプロモーション(広告)を展開。
電波メディアにも多大な広告露出を行うことで、
ニュースなどでも再々取り上げられています。
販売サイドが演出したいのは「湾岸人気復活」。

つまり、このマンションは「みんなが買っているから安心ですよ」
という空気を演出するために、ウン億円の広告費を投じたわけです。
なぜそこまでするか、というと理由はただひとつ。
売主が「普通にやったのでは絶対に売れない」と思っているからです。

前述の通り、これは「豊洲」からも「辰巳」からも
11分も歩かなければいけない物件です。
取り柄と言えば52階という超高層ならではの開放感(?)。
キャナルシティの一角、そしてお隣がイオン。
それに、後付けでいっぱい用意した地震対策。
しかし、それもほとんどがすでに時代遅れになりつつあるのですが・・・
つまり、どちらかというと商品力の乏しいタワーマンションです。
だから「普通にやったら絶対に売れない」のです。

お隣のビーコンというタワーマンションは、
立地的にはほぼ同じ条件なのですが、完売まで数年かかりました。
野村は、ビーコンよりも多い600戸を竣工(12月)か、
もしくは入居(2013年4月)までに完売しようとなさっているようです。
だからこそ、何が何でもこの物件を「特別な」「人気のある」
湾岸の新しいタワーマンションとして演出したいのでしょう。

そのためには、やはり好調に売れていなければいけません。
昨年、ほぼ1年かけて4700組を集客して、第1期250戸を
「登録申込即日完売」に持ち込みました。
年が明けてから第2期で110戸。
その後すぐに「第2期2次」と称して6戸。
さらにひと月ほど後に第2期3次で40戸。
これで合わせて「合計406戸※申込登録連続即日完売」なのです。

さて、本題です。
マンションの販売方法には、大きく分けて
「先着順」と「登録抽選」の2種類があります。
先着順とは文字通り早い者勝ち。
「先に申込んで契約する人に販売しますよ」というスタイル。
登録抽選とは、住戸毎に登録してもらうやり方。
例えば101号室に2人の方が登録して締切になると
どちらに優先権を与えるかの抽選を行います。
こうなった時は、102号室の倍率は「2倍」となります。

このプラウドタワー東雲の場合、第1期250戸に対して
「登録総数280、最高倍率3倍、平均倍率1.12倍」と発表されました。
お分かりでしょうが、ほとんどの住戸が「1倍」。
つまり、1住戸につき一人しか登録していないのです。
そして、第1期の戸数が「250戸」と発表されたのは、
私の記憶が正しければ登録受付の1週間前。

これがどういうことか解説します。
以下はこの物件ではなく、業界内で一般に起こり得るパターンです。

まず、販売サイドは、第1期の戸数をなるべく多くしたいのです。
そして「即日完売」にして人気を装いたい・・・・
そのために、同じ住戸に複数の登録が入らないように「調整」します。
ある人が「101号室」を気に入ったとします。
でも、そこはすでに他の客が登録する予定だった場合、
「101号室は抽選になる可能性があります。105号室なら他にいらっしゃいません。それに、要望書をお出しいただければ他のお客様が登録なさらないように当方で調整しますので」
といって、105号室の要望書をださせます。
一旦要望書を出すと「必ずご登録いただけますね?」という
確認の電話がしつこく何回もかかってきます。
「登録するつもりですけど、いったい登録はいつからですか?」
そう聞くと「いえ・・・0月下旬の予定なのですが、まだ確定はしていないので」とかなんとかいって、あいまいにごまかされて数か月待たされます。
そして、いよいよ登録日程が決まると、また電話。
「ご登録いただけますよね。もしいただけないのなら、他に希望なさっている方が何組もいらっしゃいますが」
と言った感じで、半ば脅されます。

販売側としては「こいつは絶対に登録する」という客数が
目標値に達した段階で第1期の登録スケジュールを決めます。
プラウドタワー東雲の場合は、おそらくそれが
300戸だったのだと私は想像しています。
しかし、遅くとも2011年中に第1期の登録をするつもりだったのが、
250戸分しか抑えられなかったので、致し方なくまずそれだけを出した。
同様に2012年に入って第2期で110、6、40と重ねて、今では総計406戸。
まずまず数字は作れました。

ただ、ちょっと途中がせこかったですね。
第2期2次の「6戸」。
これは、第2期で110戸の登録を受け付けた時に、
何かの手違いがあって有望客6人を
抽選で落とさざるを得なかったのでしょう。
でも、彼らも取り込みたいから急きょ
「第2期2次」を催したのではないかと思います。

さて、お気づきでしょうか?
登録抽選の場合、お客が行うのはあくまでも「登録の申込み」。
そこで抽選に当たるか、1倍で自動的に当選して得られるのは
「優先的な申込み権」というべきもの。
つまり、その住戸の購入契約を結ぶか否かは当選者の意思次第。
「やっぱりやーめた」ということも言えるのです。
もちろん、販売現場はそうならないためにあの手この手で攻めてきます。
「当選されたら、ご契約いただけますね?」
といった、確認の電話を再々かけてくるはずです。
また、抽選日から契約までできるだけ時間を空けないようにします。
速いときには、抽選日に手付金を持ってこさせて契約、というのもあります。
土曜日に抽選、日曜日に契約、というパターンも多くなりました。

しかし・・・当たり前ですが登録した人間が
100%購入契約を結ぶことはあり得ません。
2割程度がこぼれるのは業界の常識。
だから、プラウドタワー東雲の場合も
406戸に対して登録した人がいるだけで、
その方々が全員契約したとは限らないのです。
それがいわゆる「登録申込即日完売」という状態。

私の感覚では、ちょっと日本語の表現がおかしいですね。
「即日完売」という4文字をひっつけると、
まるで406戸が全部売れたように思えます。
これは、誇大表現といってもよいのではないでしょうか?

その昔、まだマンションを作る先から売れていた時代、
登録抽選で「平均3倍で即日完売」などということがままありました。
つまり、1住戸について3組も登録しているワケですから、
当選者が「やーめた」となっても、
次の人を繰り上げ当選にすればよかったのです。
だから平均倍率が「3倍」くらいあると、
ほぼ間違いなく全戸の売買契約が結べました。
でも、プラウドタワー東雲の様に「平均1.12倍」じゃあねえ・・・

あと、あまりこういうことは言いたくないのですが、
誰が登録したって登録は登録です。
その後、買う気のない人でも登録は出来ます。
登録して、「やめます」といえばペナルティなし。
だから、販売現場では往々にして「登録」だけしてくれる客を
何でもいいからかき集めて「数字を作る」ことも日常茶飯事。

さらに言ってしまえば、手付金を払って契約したけれど
「やっぱりやめよう」と思えば、それも可能。
手付金を放棄すればよいのです。
そういった方も、だいたい数%は出てくるものです。
つまりは、「合計406戸※申込登録連続即日完売」であっても、
実際に売買契約が結べたのは「300戸未満」なんてことは
理論的には十分にあり得るワケです。
業界の常識としては、ごく当たり前のことでしょう。

それにしても、この「申込登録連続即日完売」というのは
一般消費者が誤解を招きやすい表現ですね。
あれだけ見れば
「600戸の内406戸ということは3分の2以上売れている」
と考える人がほとんどでしょう。
そもそも「完売」していないはずなのに
「完売」というワードを使うのは悪質ですね。
公取協はそれでいいと考えているのでしょうか?
もっと一般消費者の立場にたった指導を行うべきではありませんか。

さて、常に一般消費者の側に立った視点で発行している
当研究所のレポート更新情報です。

シティタワー有明、ブリリア有明の敗戦処理はどうなるのか?
停滞気味のマンション市場「有明」
価格 2,980

如月正雄が市場の変化を見事に分析
「文京区」立地評価レポート
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今年も4月に入ってしまいました。
本日は、事故負傷以来4か月間お休みをしていた自転車通勤再開。
何とも爽快な気分で街を走ってきました。
ただし・・・・
やはり元の様には足腰が動きません。
特に負傷した左足は、何だか踏ん張りがきかなくなった感じ。
完全に治癒したとは言い難いのでしょうね。
まあ、ボチボチと戻していくことにしましょう。

自転車で街を走っていると、いろいろな変化が目について面白いもの。
ガソリンの値段がだいぶ上がりました。
スカイツリーはよく目立ちます。
あの塔の霞み方でその日の大気の状態が分かります。
また同じように街をチャリンコで走る人を見ていると、
どういうワケか折り畳み式に乗っている人が多いですね。
私も1台欲しいので最近よく目につくのですが、
みなさん年に1回も折りたたんでいらっしゃるのでしょうか?
まあ、どうでもいいことですが。

今年は桜が遅いようです。
あっちこっちに声をかけてどこかの花見に潜りこめないかと
画策しているのですが、どうもうまくいきません。
このままだと、自分で開催しない限りはお花見なし。
誰か呼んでくれませんかねー(笑)。

それにしても、日本人は桜の花が好きですね。
これに対して、西洋人は薔薇がお好みなようです。
“ローズ”というのは花の中でもステイタスがかなり高いとか。
ところで、桜もバラ科だそうで、いわば親戚関係。
何か薔薇はギトっとした感じで、まさに白人のイメージ。
棘もあって、触ると痛いし(笑)。
その点、桜は淡白でそこはかとない感じがまさに日本人。

そもそも「花は桜木、人は武士」などと申しますから、
桜というのはサムライの花ではないでしょうか?
「歩兵の本領」という軍歌も、以下のようにはじまります。

万朶(ばんだ)の桜か襟の色 花は吉野に嵐吹く
大和男子と生まれなば 散兵戔(さんぺいせん)の花と散れ

私も大和男子には生まれましたが、散兵戦で死ぬのは嫌です(笑)。
もっとも、私の様に愚鈍な男は散兵戦に至るまでに死んでいるでしょうが。

実は、武士の時代までは桜よりも梅が愛されていたようです。
私もお酒を飲んでバカ騒ぎをするなら桜の下がいいのですが、
仄かなる春の訪れを喜ぶのは、やはり梅。
「梅は咲いたか 桜はまだかいな」
と端唄で歌われるように、梅の方が先に咲きます。
また、桜みたいに「嵐吹く」ようには散りません。
ひっそりと、誰知らぬうちに姿を消しているのです。
やはり桜は猛々しい武士の花。
「散華」などという言葉があるように、散るのも派手。

まだサムライがあまり幅をきかせていなかった頃の話。
大河ドラマでやっている「平家物語」より300年ほど昔です。
御所の主であった村上天皇は、愛でていた梅の木が
春の訪れを待たずに枯れてしまったのを、たいそう悲しみました。
「これでは春を告げる鶯もこないではないか」
鶯(うぐいす)は、春になると梅の木にやってきて鳴く習性があるそうです。
「どこぞによさげな梅の木がないか探しておじゃれ」
と、四方八方に人を遣って「風雅なる佇まいの梅の木」を探させたとか。
そのうちの一人が、西ノ京あたりのとある屋敷から
風流な姿をのぞかせていた見事な梅の木を見つけます。
「帝がご所望である故、ぜひに」
屋敷の主から強引に譲り受けだされたその木は、
さっそく御所に運び込まれ、内裏の庭に移植されました。
「ほお、見事なる梅じゃ。これならば鶯も鳴きにこよう」
村上帝もことのほかご満悦。
ところが、ふと見上げると小枝に紙が結んであります。
ほどき解いて開いてみると、歌が一首。

勅なればいともかしこし鶯の
       宿はと問はばいかが答へん

無粋を承知で現代語訳いたします。
陛下のご所望とあれば、これは畏れ多きこと。この梅は差し上げましょう。
しかしながら昔からここに来ていた鶯が今年もやってきて
「私の宿はどうしたの」と尋ねたら、何と答えればいいのでしょう。


※この絵は支那の高名な書画家・董寿平氏が北京の梅を描いたもの

村上天皇はこの見事な歌に感心し、また己の我がままを恥じ、
梅の木は元の持ち主に返したとか。
この歌を詠んだのは紀貫之の娘・紀内侍と言われています。
またこの梅の木は後に「鶯宿梅(おうしゅくばい)」と呼ばれて人々に愛されました。
その子孫ともいうべき見事なる姿の梅の木(鶯宿梅)は、
今も京都市上京区・相国寺塔頭林光院内でいきづいているとか。
なんと、私が若かりし頃に4年ほどうろついていた学校の隣。
あの頃は梅や桜を愛でるよりも、もっと他の「華」を追いかけていて
こういう風流な逸話には無縁の生活でした。

ああ、一度でも見ておけばよかった・・・鶯宿梅。

今日はマンションとはまったく関係ないお話で恐れ入ります。
次回は真面目に本筋のお話をさせていただきます。



2012/4/2 17:03 | ちょっと脱線 | Comments (0)