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榊 淳司オフィシャルブログ

最近の中学校では、社会科の定期テストで
「時事問題」が出るそうです。
なので、休日の我が家の食卓では
「ねえ、お父さん。・・・・って何なの?」
という類の質問を時おり受けることになります。
尖閣諸島問題などは、事の構図がいたって簡単。

「国際常識を無視してヤクザまがいの恫喝を仕掛けてくる北京政府」
                            VS.
「それに毅然と対応できない弱腰菅政権」

という、とっても分かりやすい「時事問題」なのです。
これは普通に説明すれば、中学生でもカンタンに理解できます。

ところが・・・
「特捜検事を証拠隠滅で逮捕」
「その上司を犯人隠匿罪で逮捕」
などという事件は、その性質や背景がかなり複雑。
まず、「郵政不正事件」なるものから説明しなければなりません。
そのためには、身障者団体が郵送料を割引される制度から始まり・・・
そして、村木厚子さんが「キャリア官僚」であることで、
事件が「特捜扱い」になったこと。
おっと・・・ここで「キャリア官僚」とはいったいなんなのか?
日本の歪な国家公務員の制度も一通り・・・
また「特捜」とは検察庁の中でどういうポジションなのか。
さらに、特捜検事が「法曹資格者(司法試験合格者)」の中で
いかにエリートなのかも解説する必要があります。
キムタクのHEROを見ていたら、田舎検事と特捜検事の違いが
少しは理解できるかもしれませんが・・・
そして、こういう裁判における「検察調書」がどういう役割を果たし、
担当検事が「証拠」を改竄する行為がいかに重大な犯罪なのか。
はたまた、それを黙認・封殺しようとしたら刑法における
「犯人隠匿」という罪に相当することも説明せねばなりません。
最後に、検察庁が身内のエリートを逮捕するのは
社会的にどういう意味があるのか?

ついでに、日教組系の社会科教師ならこういう事件をどう捉えて
どういう問題を作るかという予想・・・これは余計なことですが(笑)。

すべてをサラっと説明するだけで30分くらいかかりました。
果たして我が家の豚児どもは理解したかどうか(笑)。
しかし、この事件は主役も被害者も「エリート」というところに
何とも面白みがあります。
私のようなエリートからほど遠い人生を歩んでいる者からすると
「ヤレヤレェ! もっとヤレェ」という気分。まさに「対岸の火事」です。
でもまあ、検察庁という組織は、
まだ日本の司法の一角を担うにたる常識があることを見せてくれました。

こういう健全さは、同じ司法機関である警察にもぜひ持ってもらいたいもの。
もう当たり前になっている「捜査費」の私的流用は「公金横領」。
パチンコ屋からの付け届け、餞別、接待は「収賄」です。
あんなことをしている限り、警察は国民から愛されません。

私はアナーキストというほどではありませんが、
どちらかというと「小さい政府」がいいと思っています。
税金で養う役人など少ないに超したことはありません。
また、役所が民間の経済活動には極力口を挟まない方がいいとも考えます。

ところが、私のこういう考えは、特に東京では少数派のようです。
世の中、何かうまくいかないことがあるとすぐに、
「それは政府が・・・ことをしているからいけない」
「政府はもっと・・・ことをするべきだ」
みたいに考え、書いたり言ったりする人たちが多いですね。
簡単に言えば「何でもお上に頼んでやってもらう」という発想。
こういう考え方は、関西系よりも首都圏に多いように感じます。

大阪人や京都人というのは、心のどこかで「役人なんか邪魔」と
思っているところがあります。
例えば、役所に頼らず、自前で人工衛星を打ち上げようなんて
東京風に言えば「大胆不敵」なことを考え、
しかも実行しているのは大阪の中小企業のオッサンたちです。
詳しくは「東大阪宇宙開発協同組合 SOHLA」で見てください。

京都には「オムロン」や「堀場製作所」「京セラ」「村田製作所」に
「島津製作所」など独自の技術力を備えた企業がたくさんあります。
これらの企業の共通の特徴は、ほとんど「官」の保護や規制はもちろん、
その発注に頼らずとも生きていけるということ。

それに比べて、どうも東京の人々はすぐに
「お上に頼ろう」と発想するように思えます。
例えば、日本の「新設住宅着工数」が西欧諸国に比べて
異様に多いので「公的に規制しよう」とか、
賃貸住宅の質を高めるためにオーナーが業者に払う
「管理・運営代行料」に「公的な補助を加えよう」という発想。
あるいは、老朽化したマンションを建て替えするために、
「公的な補助が得られる制度を」みたいなのも同じ。

そんなもの、民間がやることに余計な規制を加えなければ、
自然になるべきようになるでしょう。
つまり、再生されてしかるべき価値をもつマンションは
民間企業がほって置かないでしょう。
そういう物件は、ちょっと規制を緩めればスムーズに蘇るはずです。
逆に「こんなところにマンションはいらない」というような場所の物件は
朽ち果てた方がいいワケですから、自然に「廃墟」となるでしょう。

そこに、「お上」の不自然な力を加えるべきではありません。
そんなことをすれば、かえって歪んだマンションを
後世に残すことになります

街づくりも、いたって自然なのがいいと思います。
インフラの整備は、それこそ行政の仕事です。
でも、どこで仕事をして、どこで遊んで、どこでメシを食うか、
なんてことまで役人に決めてもらうことではないように思えます。

私は、これまで何百という「市街地再開発計画」について、
行政が作ったパンフレットや説明書を読んできました。
でも、サっと読んで「こんな街になる」とイメージできるようなものは
ひとつとしてありませんでした。
「○○駅周辺地区を、□□駅周辺地区および○□駅周辺地区と並び広域生活拠点として位置付け、駅周辺地区の再開発等により、商業施設、文化・コミュニティー施設を整備する」
これは、東京近郊の人気エリアの再開発計画の「方針」。
で・・・いったい何が出来るの?
そう思って、分厚い計画書のどこをどう読んでも
何が出来るのか一向に分かりません。

さらにご丁寧なことに「商業ゾーン」とか「文化ゾーン」などと称し、
街をエリアごとにゾーン分けまでしています。
例えば、商業ゾーンにはだいたいスーパーや専門店が入ります。
文化ゾーンにはホールやカルチャーセンターが・・・・

たいていの場合、出来てしまってから
「ああ、こういうことだったのね」と分かります。
でも「商業ゾーン」で嬉々として買い物をして食事をするでしょうか?
それは、「いいお店」があればこちらもご贔屓にさせていただきます。
でも、つまらない店ばかりだと行きません。
ホールやカルチャーセンターのあるところなんぞ、
何かの用事がなければ近寄りもしません。

結局、官主導の再開発で出来た「街」は、
とっても退屈なところになります。
私が一番マトモだと思っている「幕張ベイタウン」でも
行ってみると「ああ、キレイだね」とは思います。
でも、やっぱり退屈ですね。
ブラブラ歩いて楽しいのは、ほんの一部だけ。
東京の湾岸エリア・・・特にお台場や有明のあたりは
それこそ「退屈の極み」みたいな場所です。
そもそも、交通の便が悪すぎます。

今、私がもっとも注目しているのは「武蔵小杉」。
ここの再開発計画はエリアごとにいくつもあり、
それぞれに「統一性」を持たせようという感じがしません。
つまり、エリアごとに「勝手に」やっている風に見えます。
そして行政も入っていますが、基本的に民間主導。

面白いですね。
三井がドカン、ドカンと駅前に2本のタワーを建てたのは
ミニバブルが頂点だった時期。
最終逃げ切りに失敗して、高額住戸が今でも売れ残り。
そのあと、駅からやや離れた場所でファンド流れのタワーが売り出されました。
これは、「新価格」が受け入れられずに苦戦模様。
去年の暮れから今年の春にかけて、駅前の「逆新価格」タワーが即日完売。

最近になって、駅ビル直結のタワーも発表されました。
その他、駅から離れた「住宅街」エリアでは
「プラウド」と「パークホームズ」がガチンコ対決。
目が離せなくなってきました。

もちろん、私のレポートも最新情報に更新。

徹底分析 どうなる?
武蔵小杉のマンション市場
【2010年10月改訂版】
価格据置の3,960円です。

ご興味のある方は、ぜひご一読ください。




私、今はゴルフをやりません。
でも、過去にはやっていました。
ほとんどが「お付き合い」です。

不動産業界人の「社交術必修3種目」は「ゴルフ」「クラブ」「マージャン」。
最近「マージャン」は廃れましたが、
その分「ゴルフ」は幅をきかせています。
「クラブ」は一番お金がかかるので、
大不況の今はお休みみたいなものですが、
ちょっとお金が回りだすと、必ず復活します。

もう4年くらい前になるでしょうか・・・
とあるマンションデベ主催のゴルフコンペに呼ばれました。
私などは、いってみれば参加者を増やして
コンペの「盛り上がり」を演出する「数合わせ要員」。

当日は、朝から小雨が降っていてうっとうしい感じ。
仲間内のゴルフなら携帯で連絡しあって「今日は止めようよ」で済むのですが、
そこはクライアント主催のコンペですから、
末端参加者の私なんぞには何の発言権もありません。

「ええ、やるのー」

仕方がないので、クラブ内のショップで雨合羽を買ってコースに出ました。
「みなさん、お好きですねー」なんて、
顔ではニコニコ作り笑いしながら、心の中では
(アーア、もうカンベンしてくれよー)とウンザリしています。

私、実はゴルフにはまったく興味がありません。
うまくなろうという意欲もありません。
元々スポーツには向いていない方なので、ハナから諦めています。
やっていて苦痛というほどでもありませんが、
それを無理矢理「楽しい」と思い込むほど自虐的でもありません。
最初の6ホールくらい終わると
「おっと・・・あと3ホールで昼飯だ」
みたいなことばかり考えています。

もちろん、大人ですから周りにはテキトーに合わせます。
そういう「社交」をすることはちっとも苦ではなく、むしろ大好きです。
まあ、ゴルフをするより会話を楽しむタイプでしょうか。

当然、スコアメイクにも何の興味もありません。
他人のスコアなんか、付けているフリをするだけ。
自分のスコアもいい加減。
8つも9つも叩くと、計算するのさえ面倒くさくなります。
「榊さん、いくつ?」
「ええっと(9つだったかな・・・ええい面倒くさい)、10です」
てな感じ。少なく誤魔化さなければいいや、と思っています。

困るのは、昼飯時。
仕事の話、業界の話、その他一般のバカっぱなしなら
いくらでもお付き合いして、それなりに場を持たせられますが
ゴルフの話になるとカラッキシ付いていけません。
もう、ただただニコニコしてジョッキを傾けるだけ。

午後のラウンドは、ホロ酔い気分でクラブを振り回すので
たいていは午前よりもグチャグチャ。
でもまあ、午後は「終わり」が見えてきますので
そこはニコニコしながらテキトーに。

ゴルフコンペの場合、終わると「成績発表・表彰」の
パーティが行われます。
私の場合、たいていは下戸のメンバーが運転する車に乗っていきますので
そういったパーティでも遠慮なくビールをガブガブ。
他人様の成績などにはほとんど興味はありませんが、
まあ一応は会話に参加してニコニコしています。

私がそういう「表彰」に関係するのは、
ほぼ「ブービー」か「ブービーメーカー」だけ。
そのコンペもブッチギリのブービーメーカーでした。
雨の中18ホールも走ったのだから、なんかもらわないと(笑)。

そんなのはどーでもいい話なのですが、
その時のコンペでは、私の感覚ではちょっと
「信じられない」ことが起こりました。
なんと、優勝したのは主催者の社長(当時)だったのです。
「エエッ・・・社長が優勝するの?」と、正直思いました。
しかも、堂々とスピーチまでなさいました。
「いやあ、今日は調子悪かったけれど、
 こんなもんで優勝できるとはついていますなあ」
とか何とか・・・謙虚さゼロ。可愛げまったくなし。
しかも、野卑な不動産屋の人柄が丸出し。
もちろん、豪華商品も全部持って帰られたようです。

私・・・ゴルフのことはよく分かりませんが、
こういう場合、主催者側の参加者は「名誉」だけで
賞品などは「ご辞退」なさるのがスマートな振る舞いではないでしょうか?
いくら業者ばかりのコンペとはいえ・・・優勝ですか?
ましてや、社長ですよ、社長!

(オイオイ、雨の中わざわざお付き合いした挙句が、
 こんな野卑なオッサンのゴルフ自慢をきかされんのかよ・・)

正直、唖然としました。

その会社、それでも当時は一部上場。
あの頃(わずか4年前)は業績も絶好調でした。
その後、業績急降下で株価も大幅下落。結果、東証2部に出戻り。
そして一昨日、あえなく再生法申請と相成りました。

まさに諸行無常、盛者必衰ですね。

あの会社の元社長に限らず、
人間というものは好調時には自分の周りがよく見えないものです。
そして、ついつい「自分はエラい」と勘違いしてしまいます。
他人を見下ろしてモノを考え、口に出し、行動に移します。
端から見ていると、実に愚かで醜くいものです。

醜いのは、その人の所業だけではありません。
そういう傲慢さをもった人々が作るマンションにも
「醜悪さ」が十分に表れてくるものです。

例えば、度々このブログで取り上げているタワーマンション。
人間にとってあんなモノがどうして必要なのかと、私は不思議でなりません。
毎日毎日、あれだけの高低差を上り下りするのですよ!
そこにかかる多大な金銭的コストや環境への負荷、
そして自らの健康に対する大きなリスクを背負いながら
その対価として得られるのはほぼ「眺望」だけ、
というイビツな住居形態です。

それを「選ばれた人々だけの特権的な住まい」とマンション業者は宣伝します。
そこを購入して喜んで住む人々は、
「オレはエラいのだ」という満足感に浸るのでしょうか?

社会が成熟期に入っている西欧諸国では、
タワー型のコンドミニアムは非常に限られた住居形態だといいます。
一部の国では厳しい法規制がかけられているそうです。
先日、わが国でも業界有志のシンポジウムである「ハ会」において、
「タワーマンションは法律で禁止すべし」という
今日本の社会状況からすれば「過激」な意見も出て、
それなりに理解を得ていたようです。

ただ、そういった動きはまだまだ少数派ですね。
日本は、これからも多くのタワーマンションが作られるでしょう。
東シナ海の向こうにある、夜郎自大な連中が蠢く国ほどではないにしろ。

今では、そんなものどう考えても必要でない「郊外」にも
タワーマンションが作られるようになりました。
でも、やはり数が多いのは都心。
東京なら、「都心3区」と呼ばれている「千代田」「中央」「港」。
今、こういった都心エリアでもミニバブル崩壊の
「逆新価格」現象でマンションが以前に比べて格段に買いやすくなっています。
しかし、よーくみると一つ一つの物件は玉石混交。
いってみれば、エンドユーザーさんが「間違いやすい状況」。

このたび、わが盟友の如月さんが「中央区」の
「マンション立地評価集」を最新情報に更新してくれました。
これから一大タワーマンションブームが起こりそうな中央区。
このエリアでマンション選びを行う方には、
ぜひお読みいただきたいレポートです。

榊淳司×如月正雄の
首都圏マンション立地エリア別総合評価集006
「中央区」編【2010年9月改訂版】




今日は、マンション購入のノウハウとはかなり近しい関係にある
「不動産投資」について書かせていただきましょう。
何度もここで書いているように、私は月刊誌「日経マネー」に
「失敗しない不動産投資術」という連載を行っています。

この連載・・・残念ながら来月発売号をもって終了します。
読者の反応は各種連載記事の中でも上位にあるそうなのですが、
誌面のリフレッシュという編集方針なので、仕方ありません。

まあ、それはよいとして・・・・・
今の日本の経済状況で、不動産投資で成功するのは
「かなり難しい」といわざるを得ません。
生半可な知識でおやりになると、ほぼ失敗します。
なぜなら不動産価格も、その賃貸料の水準も、
今後はなだらかな右肩下がりになるのが確実だからです。

こんな時代に「不動産投資に最適」な物件を見つけ出すことは至難の技。
万難を排して購入できたとして、それを管理・運用するのも大変。
アウトソーシングという手もありますが、コストはバカになりません。
それに、どれだけ優良な物件を購入できたとしても
中長期的にはその資産価値は確実に目減りするのです。

それでも、不動産投資に意欲を燃やす個人投資家はたくさんいらっしゃいます。
なぜでしょう?

それは、まだまだ不動産投資がバラ色に見えるからです。
身近なところに「不動産投資の成功者」がゴロゴロいるからです。
ホラ、あなたの周りにもいるでしょ、
家賃収入だけで食べている「大家さん」。
何にも働かなくても、悠々自適。
ラクそうに生きていますよね。

いってみれば、この「大家稼業」というものは
私たち普通の市民にとって最も身近で、
手が届きそうな「ジャパニーズドリーム」なのです。
ちょっと前までは、さほど難しいことではありませんでした。
たとえお金がなくても、きちんとした定期収入のある方だったら
銀行が購入資金を融資してくれました。
当初の計画通りだと・・・借金も10年ほどで完済でき、
その後は本物の「大家さん」。
うまくいけば、ちょっとした資産家です。

要は、物件の選択さえ誤らなければよかったのです。
そして、「いい物件」はよーく探せば見つかりました。
それは、今も同じ。
不動産投資に適した「いい物件」は、探せばあるものです。
その探し方や、運用の仕方のちょっとしたノウハウを
ご大層に「学校」と称して教えているところもあります。
授業料は35万円ほどだそうです。

確かに、不動産の資産価値を見る眼やその運用ノウハウを
体系的に教えてくれる機関も、書物もありませんでした。
巷に出回っている「私は・・・で不動産投資に成功!」
などというノウハウ本は、かなり偏ったものや表面的な知識を
サラっと流しているものがほとんどといっていいでしょう。
何を隠そう、私も「日経マネー」の誌面で、
自分なりの「ノウハウ」の一部を紹介してきました。

そういうのに比べれば、35万円の「学校」の「教科体系」は中々のもの。
でも、不動産屋的な観点で眺めれば、普通のことです。
そこに大枚の費用をつぎ込んで勉強なさるかどうかは、
個人の価値観に属することなので、どうこういいません。

今日は、そういうことに云々するよりも、
不動産投資なる「投資」形態そのものがかなり危機に瀕している、
ということをお伝えしたいと思って、この文章を書いています。

確かに10年位前までは、不動産の資産価値自体が大きく下落する、
という事態は想像しにくかったと思います。
例えば、8000万円で買った木造アパートが、
10年たったら老朽化することは誰にも分かります。
でも、その底地の資産価値は「安定」しているというのが、
かつての不動産投資の「前提」だったのです。

今や、その「前提」がガラガラと崩れだしそうな気配です。
アパートが建っている底地よりも、
小まめにメンテナンスしていれば建物の方が安定しているかもしれません。
8000万円のアパートが6000万円になるか、
4000万円に落ちるのかは、建物の「質」と「メンテナンス」次第、
という時代になっているような気がします。

もちろん、ロケーションによって条件は大いに異なります。
東京の港区白金あたりのアパートなら、
底地の資産価値は10年たってもそう変わらないかもしれません。
でも、小田急線の「柿生」駅徒歩10分くらのいのアパートだと、
底地の資産価値は10年後に4割ほど目減りしているかもしれません。
千葉県の「東船橋」徒歩10分のアパートだったら、
10年後には半分以下の資産価値しかないと推測します。
あとは建物の「状態」次第です。

どちらにせよ、これから不動産投資を始めようとする方にとっては、
とっても困った市場環境になってきました。
じゃあ、不動産投資自体に未来はないのでしょうか?

私は、一概にそうとはいえないと思います。
人口減少、経済衰退、産業流出・・・という不動産需要の三重苦の時代でも、
首都圏の中心部におけるニーズはさほど衰えません。
さきほど例に挙げた港区白金だったら、
多少は家賃が下がるでしょうが、借りたい人は10年後でもいるはずです。

また、多くの大家さんが嫌気をさして資産を売りに出すでしょうから、
不動産価格は下落し、逆に投資利回りは向上するはずです。
つまり、上手に「投売り」を拾えば、旨みは味わえるのです。
もちろん、以前よりも難易度は増しています。

でも・・・こういったマクロの視点やアクロバットのような購入手法を、
例の「学校」では教えているのでしょうか。
受講された方は、私にも「教えて」ください(笑)。

さて、そういう難易度の高いことをやらなくても、
割りあい優良な不動産に「投資」する方法はあります。
それは、以前から書いているように「Jリート」というもの。
これを闇雲に信じて投資していいとは絶対にいいません。
ただ、下手にワンルームマンションやボロアパートを買うよりも、
はるかにお手軽であり、利回りもそう悪くありません。
運用のテマヒマは限りなくゼロです。
ただし、ご他聞に漏れず、よく見張っておかないと
運用企業が時々ズルをする例があります。
親会社からダメ物件を押し付けられたり、
無理なファイナンスを行って資産価値を落としたりしている銘柄もあります。
ただ、ここ数年で合併などを繰り返し、かなり淘汰されました。
また、広範囲な情報開示義務があるので
投資家に対するあからさまな背信行為はできない仕組みです。
まあ、それでもいろいろ問題点はありますが。

でも、総合的に見れば「生兵法」でワンルームマンションを
買うよりも「賢明」な不動産投資ではないかと思います。
そのあたり、私の考えを「日経マネー」の
9月号、10月号、11月号(現在販売中)で書いてきました。
このシリーズの完結編は12月号(10月20日頃発売)で
掲載される予定です。
ご興味ある方は、ぜひご一読ください。

また、この続きを掲載したいという雑誌編集者はぜひご連絡ください。
こちらから。




2回も脱線してしまったので、話題をマンションに戻します。
「尖閣」については、コメントを入れておきました。

あまり宣伝すると、ご要望が殺到してルーチンの
業務ができなくなるのですが・・・・(笑)
今日は「無料相談」について書かせていただきます。

このブログは2007年から始まりましたが、
本格的に稼動したのは2008年の夏ごろです。
その頃から、マンション購入に関する
メールでの「無料相談」をさせていただいています。

普段は、1日に2~3件。
多い日には一日10件近くお答えしているでしょうか。
正確に数えてはいませんが、
これまでに2000件以上をお答えしたと思います。
相談形式は自由なので、何でも書いてきていただいてOKです。
ただ、「○○マンションはいかがですか?」といったような
漠然としたご質問には、こちらもアバウトにしかお答えできません。

「○○マンションのOタイプOOO号室を検討しています。
 価格はOOOO万円のところ、
現在OOO万円の値引きを提示されています。
私は仕事の都合上、5年以内に海外転勤が予想され、
その時には賃貸か売却の予定ですが、
そういった場合はどれくらいの価値があると思われますか?」

こういう風に、具体的に書いていただくと
こちらもそれなりにお答えできます。

「OOマンションは駅から徒歩15分と離れています。
 OOO万円の値引きを提示されているようですが、
 それは売主側が今の価格では売れないと考えている証だと思います。
 ですから、周辺の市場相場から考えて
あとOOO万円程度の値引きがないと、
 資産価値に見合わないと推定できます。
 さらに5年後に賃貸・売却の可能性があるとのことですが
 そういったご事情の場合、このマンションの購入はお勧めできません。
 なぜなら、売る場合も貸すときも、むつかしい物件だからです。
 私は賃貸でもよろしいかとは思うのですが、
所有にこだわられるのならもう少し駅に近い
中古なさればいかがでしょう?」

こんな感じです。
実際は、ご相談内容の「具体性」に比例して、
私の返信内容も濃くなります。

何といっても、「無料」なのは初回だけです。
2回目からは3150円をいただくことになっています。
それだけに、無料の1回を有効に活用していただきたいものです。
ただ、私の「マンション値引交渉術」
「中古マンション値引交渉術」の「無料相談付」をご購入いただくと
3ヶ月間は何度でも無料でお答えしています。

また、私の事務所においでいただいての
「面談」による相談も行っています。
こちらは1時間で10500円。
たいてい、いつも2時間くらいになっていますが、
追加料金をいただいたことはございません(笑)。

「それじゃあ、マンション購入についてなら、
 どんなことでも答えてくれるのね?」

と、期待されても困るところがあります。
まず、私は首都圏と近畿圏にしか土地勘がありません。
その他のエリアでも、大まかなことはネットで調べてお答えしますが
やはり首都圏に比べれば内容が薄れます。

また、建築技術上の専門的な内容についても困ります。
ただ、一般の不動産屋が知っている程度のことは分かります。
一応、宅地建物取引主任者の資格を持っていますので。

さらに、権利関係や契約については、
話が複雑になると心もとないところがあります。
ただ、この場合について、私には強い味方がいます。
いつもここで紹介しているベストサポートの大友さんです
彼は不動産取引の法務知識については、
そのへんの弁護士や裁判官よりも詳しくご存知です。
ですから、私にいただいた相談についても、
彼に確認してからお答えすることも度々です。

先日も、私がご紹介した相談者が地場の宅建業者とトラブルになり、
無法な訴訟を起こされて「法廷」での戦いになりました。
その結果・・・・・
大友さんが作成し、弁護士を通じて裁判所に提出した「資料」を基に、
被告側の主張を全面的に認める和解が成立(全面勝利)。

そういったお方ですから、生半可な弁護士に依頼するより
はるかに心強いサポートが期待できるのです。
ですので、法務関係はもちろん、
購入実務面でのサポートが必要な場合は、
いつも「大友さんにご依頼になればいかがでしょう」
というアドバイスをしています。

ただ、彼もビジネスですから、もちろん「有料」です。
でも「内覧同行」や「契約立会い」「契約書チェック」であれば
わずか数万円の費用で引き受けてくれます。
物件の資産価値を正確に評価する「不動産調査」や「建物調査」なら、
十数万円の費用がかかりますが、
「失敗しないコスト」と考えればけっして高くないはずです。

マンション購入をお考えの方はまず、
こういう費用を惜しむべきでないと思います。
しかし、私がご紹介しても、実際に依頼される率はあまり高くありません。
どうしてでしょう?

やはり、こういったカタチのないものに
お金をかけることに抵抗があるのだと思います。
非常に興味深いことなのですが、
私の有料相談や面談(有料)を申し込まれる方や、
実際に大友さんに様々なメニューを依頼される方は、
どういうわけか、ある程度職業に偏りがあります。

それは、どういう職業だと思われますか?

ズバっといってしまうと「知的専門職」なのです。
つまり、何らかの専門知識・専門技術をお持ちで、
それによって収入を得ている方々。
具体的には、医師(勤務医、開業医とも)や大学の先生。
それに各種技術者。なぜか「理系」が多いですね。
技術系の公務員もかなりいらっしゃいます。

彼らは、自らが「専門知識・技術」によって収入を得ているので、
我々が提供する様々な「不動産」知識やノウハウに対して
お金を払うことを「当然」のこととお考えいただけるようです。

また、先日、有料でご相談いただいた方は、
自らも別の分野の「コンサルティング」業務をなさっていたので、
私の提供する「アドバイス」にコストを支払うことに
なんの躊躇もないご様子でした。
むしろ「これほどの内容なのに、そんな額でいいの?」
という感じが伝わってきたくらいです(笑)。

また、外資系企業にお勤めしておられる方や、
海外生活(特に英米)をご経験の方は、
「コンサルティング」にお金をかけることは
至極当然のことと考えているように見えます。

まあ、文化の違いなのでしょう。

ただ、私は自分の「無料相談」はこれからも続けていくつもりです。
マンション購入のエンドユーザーさんのニーズを知る上で
「無料相談」を行うことは私にとっても有益なのです。
もっとも、私自身がみなさまとコミュニケーションすることが「好き」
という理由が何よりも勝っている気もしますが(笑)。

先日のセミナーでも、講演後の「無料相談」を行ったら
実に多くの方にご利用をいただきました。
予定を1時間もオーバーして、会場リミットのギリギリに。
私もヘトヘトに疲れましたが、妙に充実感がありました。
また、来年の春先に行いたいと思います。

大友さんの連絡先
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すみません・・・もう1回脱線をお許しください。

もしや、とは危惧していましたが、考えうる最悪の結果です。
この国は曲りなりにも法治国家かと思っていましたが、
沖縄地検までが「日中関係に配慮・・・」ときましたか。
私が学校で習ったかぎり、外交をつかさどるのは外務省のお仕事。
日本は「三権分立」で、司法権は独立しているはず。
まあ、検察は法務大臣の指揮下に入りますから、
独立した司法権を持っているかどうかは微妙ですね。
でも、「日中関係に配慮」するのは、
少なくとも沖縄の田舎検事の仕事ではありません。
彼らは、自らの職分を守り、法にのっとって
粛々と手続きを進めればよかったのです。
まさか、海上保安庁の巡視船に敵意を持って衝突した行為が、
渋谷の街角で婦人警官に悪態をついた
稲垣吾郎と同罪とみなしたわけでもないでしょうに。
それとも、沖縄地検にキムタクみたいなHEROが出てきて勝手に判断した?

日本全国で日々厳しい漁撈に従事している船長諸兄にお伝えしたい。
違法操業が見つかっても、巡視船に衝突するくらいでは、
「公務執行妨害」にはならないそうです。
ぜひ、この事例をご参考にしてください。
だって、そういうことでしょ・・・

検察庁はここんところ、
身内から縄付きを出すという失態がありましたね。
それで、上からの締め付けに抗しきれなかったのではないですか?
では、上から締め付けたのは・・・
検察庁‐法務大臣‐官房長官‐総理大臣のラインでしょう。
つまりは、菅「全共闘」内閣。
「謝罪談話」と並び、後世に遺恨を残す失策となりそうです。

これは明らかに北京政府に誤ったシグナルを送ってしまいました。
それは「尖閣諸島の領海内では、中国公民は日本法を適用されない」
というもの。
尖閣諸島喪失の第一歩になりかねません。

菅内閣は、この一事だけでも倒すべき存在です。

さて、日本はこれまで周辺諸国に様々な「誤ったシグナル」を送ってきました。
政府が「拉致問題は存在しない」といい続けた70年代80年代。
北朝鮮は日本の領土から好き放題に人をさらっていきました。
北京の圧力に負けて総理大臣が靖国神社に参拝しなくなると
「日本は恫喝すれば言いなりになる」というイメージを植えつけました。
それが今回の事態にもつながっています。

逆に、北京政府を困惑させたシグナルもあります。
それは、惰弱な日本政府からではなく、日本国民の「世論」が発したもの。
毒餃子事件で大陸からの加工食品輸入が激減。
いくら「安全」といっても、誰も「中国製」と書かれたパッケージに
見向きもしなくなったのです。もちろん、信用ゼロ。
大手スーパーの店頭からも一斉に「中国製」食品が消えました。
この「中国製」食品への不信感は、今でも濃厚に残っています。

このあたり、日本は成熟した市民社会といえます。
近隣諸国の様に、ヒステリックに「不買運動」なんてしなくても
「買うべきでない」「中国製」商品は、市民が自然に買わないのです。

同時期にアメリカでは、マスコミを中心に
「チャイナフリー」という実験も行われました。
「メード・イン・チャイナ」を一切使わず、食べずに生きる方法の模索です。
そういったことが、ニュースになって世界中を駆け巡りました。
これらの現象で、「チャイナ」というイメージは
「犯罪」「汚い」「ニセモノ」「危険」というカラーに染まっています。
実際、それに反論するための材料はかなり乏しいといわざるを得ません。

それやこれやで、彼らは国際社会でどれほどダメージを受けているか・・・
実は、北京政府自身もある程度それに気付いているフシがあります。
各国政府内部にやたらと「チャイナシンパ」を作ろうとしているがその証拠。
もっとも安直な方法は「ハニートラップ」。
あの国のきれいなお姉さんの誘惑に負けた日本の政治家は数知れません。
もっとも有名どころは、元総理の橋本龍太郎。
二階俊博(元経産相)などというのもよく知られています。
但し、こういうのはほとんど警視庁の外事課に把握されています。

この前、小沢一郎が百何十人もの議員を北京に連れて行きましたけど
そのうち何人にハニートラップが仕掛けられたのでしょうか?
今度、彼らの名簿をここで公開して、
大々的に「落選運動」でもやってみましょうか?

「あなたは2010年に小沢一郎と一緒に北京詣でをしましたね?」
「もしかして、素敵な北京の夜を過ごされませんでしたか?」

そういうだけで、彼らは何千票も失いそうですね。

まあ、このハニートラップというのは、昔からある古典的手法。
でも、そんな姑息な手段に訴えるほど
北京政府の首脳部も、実は日本やアメリカの世論が怖いのです。

今回の件で、日本の中の嫌中意識はますます高まるでしょう。
こんな事件が無くても、日ごろから迷惑至極な連中です。
都会に住む人間なら今まで誰でも一度くらいは彼らから
犯罪やそれに類する行為の被害を受けたり
著しく不愉快な目にあわされたり、という経験をなさっていると思います。
それをほぼ国家ぐるみでやってきたこの事件に対して
民主党政府はこんなに弱腰。その結果、北京は高笑い。
これでは大方の日本国民にとって、愉快であろうはずがありません。

そして当然のごとく、北京は今回の日本政府のシグナルを
「尖閣諸島は分捕っていい」と解釈します。

ひとつの例を挙げましょう。
まだ東西の冷戦が始まったばかりの1950年1月。
当時アメリカの国務長官であったディーン・アチソンは
「日本・沖縄・フィリピン・アリューシャン列島に
対する軍事侵略に米国は断固として反撃する」
という、後に「不後退防衛線(アチソン・ライン)」と呼ばれる演説を行いました。
お気づきかと思いますが、これには朝鮮半島と台湾が入っていません。
この演説を聞いて「アメリカは韓国を守らない」と解釈した
東アジアのある政治指導者がいました。
それは、金正日の父親。当時の北朝鮮主席・金日成。
彼はすばやくソ連首相であるスターリンの了解を取り付けると、
その年の6月25日、38度線を越えて南に攻め込んだのです。
これがいわゆる「朝鮮戦争」。

今回、クリントン国務長官が「尖閣諸島は日米安保条約の適用範囲内」と
前原外務大臣に明言したのは
「北京よ、間違うなよ」というシグナルだったのです。
それをまあ、1日でパーにするとは・・・何たる外交音痴!
やんぬるかな、民主党菅内閣。

尖閣諸島にマンションは建たないけど、一国民として看過できません!



2010/9/24 23:32 | ちょっと脱線 | Comments (4)