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榊 淳司オフィシャルブログ

靖国神社に放火して韓国に逃げ、ソウルの日本大使館に
火炎瓶を投げ込んだ支那人の劉某を、韓国の裁判所は
「政治犯」だとして日本に引き渡さず、支那へ帰るに任せました。
一方、安倍総理の特使である額賀氏の訪韓に反対する韓国人が
「自分の腹部を刃物で切って病院へ運ばれたり、強硬な反日団体が横断幕を掲げて大声を上げたりする騒動があった」そうな。
つくづく韓国人というものの愚かさを感じます。
それぞれの事象に関する云々かんぬんは、他のサイトに譲りましょう。
ここでは、いつもの「そもそも論」です。

公平に見て、日本は世界中のほとんどの国から好感をもたれています。
イギリスのBBCが昨年調査したところによると
「世界で最もよい影響を与えている国」のナンバー1が日本です。
実際、大東亜戦争に負けて以来、日本の軍人や官憲が他国において
無為に人を殺したり乱暴狼藉を働いたなどということを、
私は寡聞にしてひとつも知りません。
それどころか、道徳性の高い国民性や上質な文化、良質な工業製品、
果てはオタクやアニメに代表されるサブカルチャーが
世界から高く評価されています。
にもかかわらず、支那と朝鮮半島2国はまるで日本を蛇蝎のごとく嫌います。
なぜでしょう?

カンタンに言えば、コンプレックスとひがみ・ねたみ・そねみでしょう。
支那は歴史上一度として日本に軍事的な勝利を収めたことがありません。
だから現在、彼らは映画やテレビドラマの中だけでも
「八路軍(共産軍)は日本軍を破った」と虚しい喧伝を繰り返します。
朝鮮は19世紀の後半までずっと日本に対して優越感をもってきましたが、
江華島事件以来日韓併合に至り、36年に渡り日本の支配を受けたことを
耐え難いほどの屈辱と捉えています。

私は明治維新から日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦を経て
大東亜戦争にいたるこの国の歴史を何度もつぶさに調べてみて、
日本の指導者が大きな過ちを犯したとはどうしても思えません。
その時々の判断は、それぞれに明治の外交政治家・陸奥宗光が言った
「他策なかりしを信ぜむと欲っす」という状態であったように思えます。
1941年にハルノートを突きつけられての日米開戦の決断も、
東京裁判のパール判事が断じたように
「これと同じ通牒を受け取った場合には、モナコ公国か、ルクセンブルグ大公国のような小国でさえも、アメリカに対して武器を手にして立ち上がったであろう」
というものであったと思えてなりません。
まあ、その前に「支那から手を引く」という英断的な選択肢が
100%なかったとは言いませんが。

私が見るところ、日本は朝鮮半島や支那大陸と関わって、
「結果的にいいことはない」と思います。
そこからいくらかの恩恵は受けるでしょうが、
結果的には「大損を蒙る」ことになるのではないでしょうか?
1895年の下関条約から始まった日本の大陸進出は
1945年の大東亜戦争敗戦によって「元の木阿弥」どころか
多くの同胞を失い、はたまた塗炭の苦しみを強い、江戸時代以来の
固有領土である北方4島や竹島まで失うという損失を蒙りました。
実は、それどころではありません。
今、支那や半島からいわれなき中傷非難を受け、
領土の侵害を受けているのもすべて1895-1945年の歴史に
その遠因を辿るといっても過言ではありません。

私は、「歴史を反省しろ」などというつもりはまったくありません。
無知蒙昧の朝鮮を文明化し、支那大陸の一角に進出したのは、
我が民族栄光の歴史の一部でありましょう。
しかし、今後我々は歴史から大いに学び、
半島や支那大陸との関りに対して冷徹であるべきです。
ハッキリいって支那や半島に深入りすると、ロクなことになりません。

ところが、半島はまだしも現に支那大陸には
一朝一夕では解消できないほど企業進出が進んでいます。
何万人もの日本人が、支那大陸で暮らしているそうな。
これは、かなり危険な状態です。
日本企業の多くは今、鞭声粛々と引き揚げに入っているようです。
大いに結構。
そして、この期の及んでまだかの大陸へ投資・進出しようなどという
企業もあるようですが、そういった愚昧の輩は、
近々「自己責任」の意味を深く噛み締めることになるしょう。

それにしても・・・明治前期の日本は大陸への進出なしに
独立を全うし、近代化と国勢の伸張を図ることができなかったものかと、
今さらのようにアレコレと考えてしまいます。
あの頃、古代国家のままであった朝鮮が独立を全うできない事は自明。
日本の勢力圏に入らなければ、ロシアの植民地になっていたでしょう。
ロシア人は道路や鉄道を作ったり、上下水道を整備したり、
土地の登記制度を整えたり、小学校を全土にあまねく作ったり、
ましてや朝鮮土民の文明化のためにハングルを掘り起こして
奨励するようなことをしたとは200%考えられません。
ロシア人は朝鮮人を奴隷化し、ひたすら収奪したでしょう。

日本がロシアと戦って満州を勢力下におかなければ、
あの広大な荒野もロシアのものとなっていたでしょう。
きっと今の沿海州のように、当たり前にロシア領ですね。
日本が「満州国」を経営したわずか14年弱の間に移植した
工業設備やダム、鉄道などのインフラを基礎にして、
支那の東北3省(旧満州)は今でもかの国有数の工業地帯です。

「もし、日本が中国に勝っていたら」という本があります。
日本のウヨクが書いたのではなく、著者は大陸支那を拠点とする開明派。
この本によると、支那事変当時の日本は全力を傾ければ
十分に支那全土を占領して戦争に勝てていたと断じます。
そして、むしろその方が支那にとってよかったかもしれない・・・
なぜなら、かつて支那を征服した異民族は、
必ず支那と同化して消えてしまったといっているのです。

支那の歴史を見ると、元王朝を打ち立てたモンゴル人以外の
異民族はほとんどが支那に飲み込まれて消えてしまいました。
典型的なのは、清王朝を打ち立てた満州人ですね。
今や、満州語を母国語とする人はゼロに等しい水準。
支那のなかにすっかり飲み込まれてしまっています。
満州国の皇帝であった愛新覚羅溥儀でさえ、満州語を話せたかどうか。
その大叔母さんである西太后くらいまでは満州語を話したそうですが。

日本が支那を支配したら、日本の優れた資質を支那が受け継ぐとともに
何十年か後には日本を支那化できるので、結局は領土拡大につながる・・・
この本の著者はそう主張しているのです。
あな、おそろしや。
まあ、私は中華料理が好きなので、食べ物だけはOKですが(笑)。

私は、平均寿命並みだとあと30年も生きることになります。
予定では、寿命をマットウするのは2043年です。
2030年に、支那のGDPがアメリカを抜くといわれています。
算盤勘定だけでいえば、世界一の経済大国になります。
嫌ですねえ、あんな国が世界一の金持ちになるなんて。
わりあいお人よしのアメリカでさえ結構鼻についたのに、
あんなに野蛮で夜郎自大な連中が世界一の金持ちですよ!
そんな不愉快な世界に、私は晩年の十年余りを生きるのですか?
ああ、勘弁して欲しい!

みなさん笑っているかもしれませんが、これは結構リアルな話。
まあ、今現在のあの連中はいたって脆弱な政治体制を基本に、
物まね生産と流通主体の経済基盤しか持っていません。
ただ、着々と力を蓄えているのも事実。そこは正視すべきです。
さらに、道徳面では世界史に登場した経済大国の中で
「最低」といっていいレベルです。
16世紀のスペイン・ポルトガル以来の「野蛮人支配」時代の到来。
つまり我利我欲を力で押し通して、支配地区からは奪い尽くす方式で、
彼らは世界一の大国として振舞いそうなのです。

ただ、この先一本調子で彼らが成長するための前提は、
今の共産党一党独裁という「脆弱な政治体制」が継続すること。
それは、まずありえません。
早ければ、今年中にも終焉を迎える事だってあります。
どのような政治体制にも、必ず「終わり」があるのです。
あのような無理に無理を重ねた体制は、そう長く続きません。
少なくとも、今の共産党一党独裁が今後30年も続くことはないでしょう。
近い将来、それは終焉を迎え、混乱期に突入すると思います。
問題は、混乱期がどれくらい続くか?
次の政権が、どの程度強力か? あるいは聡明か?
その混乱を短期間でうまく乗り越えれば、
彼らの成長軌道はさらに強固になるでしょう。

その混乱期に、日本の進出企業は甚大な被害を蒙るでしょう。
もし、今の共産党政権が続いていても日本企業は冷遇され続けます。
どちらにしろ、日本企業は早々と大陸から引き揚げて、
「安全な取引」のみを行う体制に転換すべきです。
ただ、まだ大陸に幻想をいただいている企業は多いようですね。
もっと現実を直視しましょう。
日本と支那は、今年中にも武力衝突にいたるかもしれないのですよ!




年末の紅白歌合戦で美輪明宏の「ヨイトマケの歌」に涙しました。
その中で「ぐれかかったけど」というフレーズが身に染みます。
私には1歳4ヶ月、学年にして2年上の姉がいて、
同じ学校に通った小学校と高校時代は大変な迷惑をかけました。
つまり、私は学校中に響く問題を起すので、姉は先生や同級生から
「お前の弟はな・・・」と指弾されるのです。

その姉が、私に子どもができた時に「あんたも親になったんかいな」と
しみじみと言ったのを今でも忘れません。
「あんたの子なんて、どないになるか恐ろしいわ」とも言われました(笑)。
まあ、今のところいたって普通ですが(笑)。
嫁の血がかなりマトモなので、中和されたのでしょう。

姉から見れば、私はそれこそトンデモな弟でした。
いろいろやらかしたことは、過去のブログをお読みください。
今はマトモになったかというと、ちょっと怪しいですね。
中年を過ぎても、アウトローな気質は生きています。

高校1年生の時、警察に捕まりました。
夜中に遊んでいて、バイクが無かったので
ちょいと拝借したのを運悪く検挙されてしまったのです。
立派な犯罪。窃盗で前科一犯です。
ただ、少年期なのでカウントされていないようですが。

その時、生まれて初めて「取り調べ」を受け、調書を取られました。
私を取り調べた警官は、ハッキリいってアホでした。
調書というのは、一通り書き上げると朗読します。
「それで間違いないな」と、念を押して署名捺印させます。
私は、自分の言っていないことや日本語の誤りを何箇所も指摘。
そんな犯罪者は少ないのでしょうね(笑)。
しまいには、そのアホ警官は激怒して「ウルサイ!」と怒鳴りました。
「俺らはな、犯罪なんかいくらでも作れるんや!」
私は聞き返しました・
「警察官は、犯罪を作れるのですか?」
「ヤカマシイ!」

まあ、私が窃盗犯であることに違いは無く、
アホ警官の書いた調書は概ね正しかったので、
事を荒立てずに署名捺印はしましたが、納得はできません。
「オマワリなんぞはいい加減なもんやな」という感覚は残りました。
私がお世話になったのは京都府警川端警察署。

2年前、私は警視庁城東署の面々と思われる諸君と「大立ち回り」を演じました。
当時、私は自転車通勤をしておりました。
江東区の葛西橋通りを機嫌よく走っていると、いきなり男が
懐中電灯を振り回して「止まりなさい」といいます。
その扮装は警備員のような、お巡りさんのような(笑)。
当然、無視します。
1分でも早く家に帰りたいし、見渡す限り停まる理由はありません。
すると、男の一人が自転車に乗って追いかけてきます。
併走して「停まりなさい」と叫びます。
まあ、見かけは警官のように見えました。
私は無視します。だって、何も悪いことはしていないし。

その暴漢は、私に併走しながら停止を呼びかけ続けます。
私は、その暴漢から逃れるために自転車の速度を速めます。
500メートルくらい走ったでしょうか。信号もいくつか越えました。
葛西橋の東詰めは人気もまばらな地区。
そこまで行くと、身体を大の字に広げた男が仁王立ち。
(なんやれ、お前らは!)
私は、そのままその男の正面に突っ込みました。

気がつくと私の身体は空中に飛んで・・・地上にドタン。
「ああ・・・痛ッ」
道端に吹っ飛ばされた48歳のオヤジ。身体をさすって痛がります(笑)。
「ホラホラ、大丈夫ですか・・・」
寄ってきたガードマン風の男。
「どうして停まらなかったのですか? 何か逃げるような理由があるのですか?」
私の肩を抱くように近寄ってきます。
痛かったなー、体中。でも私は漢(おとこ)です。
その輩の手をブワっと払いのけました。
「汚い手で触るな!」

男はちょっとびっくりして私から離れます。
私はしばらく、自分の身体のあっちこっちをさすりながら、
異常が無いか確かめます。
私を取り囲む大勢の男たち。みんなガードマン風(笑)。
中の一人が聞こえよがしにいいます。
「素直にしといたほうが早く終るよ」

道には、私が乗ってきた自転車が男たちによって起されていました。
私がゆっくりと近寄っていき、「コラ、離れろ。俺は帰るぞ」。
周りの男たちがビックリして止めます。
「何を言っているのですか? このまま帰れるワケないでしょう」
私、ギロリと彼らを睨みます。
「お前ら、なんやねん?」
彼ら、ギョギョッとした表情。
「我々は警察だ!」
私、憤然と彼らを睨み返します。
「お前ら、警官か?」
彼ら、ちょっと戸惑いながらも体制を立て直し
「この服装をみて分からないのか?」
まあ、格好は警官でしたね(笑)。
「よーし。お前ら警官か? 警官だったらID見せろ!」
私は大声でそう叫びました。それこそ、周りの住宅に聞こえるように。

彼らは黙っています。私は何度も叫びます。
「警官だったらIDを出してみろ!」
警察官というものは、自分が警官であることを常に示す義務があります。
ところが、彼らは往々にして人権を守らないので、
自分のIDを示したがらない習性があるのです。
「ホラ、警官ならID出してみろよ!」
私の怒声に、彼らは苦々しく沈黙するのみ。
そこで、私はニヤニヤしながら携帯電話を取り出して110番。

彼らは素っ頓狂な顔で私を見ています。
「ハイ、110番です」
「あの、偽警官が出ましたのですぐに逮捕してください」
「ニセ警官?」
「はい。IDを示さないのに警官を名乗っています」
「・・・・場所はどこですか?」
「江東区の・・・・です」
「あの・・・彼らに代わってください」
「ニセ警官を名乗る犯罪者には代われません」
「その人たちはどれくらいいますか?」
「いっぱいいますよ。ニセのパトカーらしき車まで表われました。すぐに逮捕してください」
もう、その頃には男たちがウジャウジャ増えて20人くらい(笑)。
リーダー格のおっちゃんたちはあわてて無線で何やら連絡をしていました。
まあ、そうとうに「事件」っぽくなっていた様子。

電話は、途中で通じなくなりました。
私が自分の自転車に寄っていって
「そろそろ帰るよ」というと、男たちのリーダー風のおっちゃん。
肩に星を三つくらいつけていたかなー(笑)。
「どうぞ、帰って」といいました。

私は機嫌よく家に帰って、威勢よく嫁に言いました。
「今日はな、おまわり20人くいらやっつけてやった」
話を聞いた嫁は目を丸くして「もう・・・しないでね」。
いやはや、気分はよかったですよ。
私の心は16歳の時と余り変わりません。
理性的には警察の活動に敬意を払いますが、
心の奥底では「アイツら」と思っているのですね。
結局、30数年前に京都府警川端警察署の一警官のなした行為が、
何十年か後に警視庁城東署の警官たちと思われる面々に
相当不愉快な体験を招いたのですね。

その後、私が自転車でそこを通りかかって、立ち番をする彼らに
暗闇から「ご苦労さん」なんて大きな声をかけると
彼らの相当戸惑った対応を眺めることができました。

私は、自分の行為を全面的に肯定しませんが、
罪悪感なんてこれっぽっちも感じません。
エラそうにする警察官や税務署員を苛めることは、
天が私に与えた使命ではないかと思うほどです。





大晦日です。
このあと、御節を1品もののして晩飯の蕎麦他を作ったら、紅白。
それで、この1年も終わりです。
みなさま、1年のお付き合いをありがとうございました。
また来年もよろしくお願いします。

さて、今年最後の話題は「現実」。
英語で言うと「リアリズム」でしょうか。
というのは、この1年はとりわけ「現実」と
多くの人々の「認識」のズレを強く感じたからです。

まず、足元のマンション市場について。
首都圏のマンション市場は、今年「本格回復」するはずでした。
私は、そう思ってはいなかったのですが、
メディアやデベ関係者はそう思い込んでいたフシがあります。
まあ、願望といってもいいでしょう。実際、概ねが願望に終りました。
回復すると考えた理由は、前年に3.11の地震で落ち込んだから、
その分の需要が溜まっている、というもの。
でも、そもそもの需要があったのでしょうか?

湾岸に絞って申し上げましょう。
この12月に竣工したプラウドタワー東雲は今年秋ごろまで、
野村不動産が派手派手しく「連続即日完売」を謳っていました。
「このままでは、竣工までに完売か」と業界関係者は
誰しもが考えたのではないでしょうか?
私は、多分それはないと予想しました。
だって、豊洲の駅から徒歩11分、しかも600戸の規模。
販売価格も坪単価240万円とあきらかに割高。
そりゃあ、シティタワーズ豊洲に比べると安いのですが、
あれは市場を無視したバカ高物件だから比較になりません。
このエリア、10年前なら200万円以下が当たり前でした。
それを240万円で出して、600戸もプロモーションの力だけで
売り切れると考えるのは明らかに「現実」離れしています。

ザ・パークハウス晴海タワーズも、勝どき駅から徒歩11分。
2002年なら坪150万円でもおかしくないのに、
去年売り出された価格は坪単価にして推定270万円前後。
「三菱地所君、ちゃんと現実をみとるかね?」と言いたいですね(笑)。

極めつけは東京ワンダフルプロジェクト。
名前にも広告にも大笑いできるこのマンションは、存在自体が「現実」離れ。
こちらは豊洲駅から徒歩12分。ゆりかもめの新豊洲からは徒歩5分。
しかし「なーんにもない」場所です。
これから学校や病院その他が建設されたり、
築地市場が移転することになっていますが・・・
私に言わせれば「こんなところにマンション作ってどうするの?」。
売主は三井不動産R、東京建物、三菱地所R、住友不動産、そして東京電力。
財閥オールスターに瀕死の東電ですね。
東電の資産処分事業のひとつなのでしょうが、
今さら1110戸分の需要があるとでも思っているのでしょうか?
坪単価150万円で出すのなら何とか売り切れるでしょうが、
この面子でそんなことがあるワケもなし。
だいたい、広告にタレントを起用したところから、
消費者を「騙そう」という気配が窺えます。
だからきっと坪200万円台の中盤になるのではないでしょうか。
すでに隣接している東雲エリアは熾烈な値引き合戦に入っているので、
200万円台の中盤では失速すること間違いないし、といえます。
三井不動産君たちは、そういった「現実」が見えているのでしょうか?
実際、自社のタワーは値引きをしているくせに(笑)。

視点をマンション市場から国内政治に転じます。
今年、何といっても一番に「現実離れ」していたのは
あきらかに小沢君、そして嘉田君の成田離婚コンビ。
「卒原発」などというマヤカシで国民を騙せると考えたところからして、
「君たち、ちゃんと新聞読んでいるの?」といいたくなります。
普通に世間を見ていれば、まずそうは考えないはずですから。

もっとも、日刊ゲンダイ君とか田中秀征君みたいな連中も
まったく「現実」が見えていなかったと言えます。
また、実際にあの『未来』とかいった政党に期待し、
投票した人も少なからずいたわけです。
みなさん、もう少し「現実を直視して」といいたいですね。
ただ、人間というものは常に
「見たいと思う現実しか見ない」とカエサルも言っていますが。

さて、現実をどの程度見ていたのか、やや分からないのが前総理の野田君。
彼は小学生時代「正直の上にバカがつく」と担任教師に言われたそうです。
自衛官であった父親はこれにたいそう喜んだとか。
しかし、正直だけが取り柄の人間が首相になると、どうなったのか?

まず、彼が行った「消費税の増税」。
私は、未だになぜ野田君がこれをあれほど一生懸命にやったのか
まったく理解できません。信じられないのです。
まず、野田君の民主党にとっていいことは何もありません。
それこそ「マニフェストに書いてあることは何もやらないのに、書いていない消費税増税をやった」と非難されることは目に見えていました。

多分、野田君は財務大臣の時に財務省の役人から
「この国にとって消費税増税は絶対に必要」と洗脳されたのでしょう。
それを、総理になってバカ正直に実行してしまったのです。
財務省にとっては、それこそ笑いが止まらないでしょう。
だって、消費税の増税は「内閣を投げ出す覚悟」がないと出来ません。
そんなもの、自分の政治生命を終らせることになる消費税アップを
喜んでやるような総理なんて、めったにいるものではありませんから。
財務省にとっては総理の代わりなんぞ自然に沸いてきますが
一旦上げた消費税率はめったなことでは下がりません。
自分たちが主導権を持てる税収が「増える」ワケですから
彼らにとっての権限拡大に他なりません。
財務省にとって消費税の増税は「この国」のためではなく
自分たちの「省」にとって必要なだけなのです。
野田君は、財務省にいわば「使い捨て」にされたといえます。

もっとも消費税率が上がったところで税収は増えない、と私は予想します。
だって、経済自体が萎縮すれば法人税や所得税の納税額が減ります。
消費税が3%から5%に上がった後、
税収全体としては増えるどころか減ったのですから。

しかし・・・財務省に騙されている(ノセられている)という構図は
私のように公開情報しか知らない人間でさえ見通せる現実。
それがなぜ、実際に厄災を蒙る(現に蒙りました)当の野田君にとって
まったく理解できなかったのでしょうか? 不思議です。

それでもって、野田君のなした「解散」もまったく理解できません。
だって、解散総選挙になれば民主党が惨敗することが自明。
私でさえ60議席を予想しました(実際は54)。
これ以上の惨敗はほぼ無い、と思います
だったら、任期がギリギリの来年夏まで引っ張ったほうが、
自分の総理としての在任実績を積み増しできたでしょうに。

不思議ですね。
野田君は、政治家として2回も「自殺」しているのです。
まず、消費税を増税したことで日本経済と共に
自らの政権を殺してしまいました。
次に、「近いうち」の約束をバカ正直に守って解散を強行。
自らの党である民主党を殺し、落選者からこれ以上ない恨みを買いました。
国民は野田君を評価しても、民主党内での再登板はないでしょう。
つまり、消費税増税は野田君にとって「なーんにもいいことなし」。
そんなこと、一介の市井人である私にさえ見えた「現実」。
野田君は、それが見えていてあえて「バカ正直」にやったのか、
それとも「サイカドーハンターイ」と叫んでいるバカ共のように、
目の前の現実がまったく見えていなかったのか。

世の中、現実が見えない人は驚くほどたくさんいます。
私から眺めると、かなり不思議な人々です。
どうして、こんなカンタンなことが見えないのでしょう。
いつも私はそう思っています。
例えば、早晩、首都圏湾岸エリアのマンション市場が
大幅な値崩れを起すことなど、私にとっては「予想」ですらありません。
それは自明のことなのです。
また、原発を稼動させないと日本が衰退することも、
「もう目の前にありありと見えている」現実です。
多くの人も、そのことに気づいてこの間の選挙で投票されたのでしょう。

むしろ、湾岸エリアで大量供給されるタワーマンションが
デベロッパーの希望する価格で「売れる」という発想や、
再生可能な自然エネルギーが原発の「代替となる」という考え方が、
私から見れば恐ろしいばかりに「現実離れ」しています。
まあ、この国は総理大臣からして相当に「現実離れ」していたのですから、
バカ高いマンションが一時的に売れても、
なんら不思議ではないのかもしれませんが(笑)。

最後までヨタ話を読んでいただき、ありがとうござます。
みなさん、よいお年をお迎えください。




今年も残り少なくなりました。
馬齢を重ねると、1年が過ぎてしまうのはなんとも早くなります。
また、こういう時期になると、なんとはなしに
人生の帰し方行く末について考えてしまうもの。
昨夜は、私が24歳で東京にやってきた頃のことを思い出しました。
今から約26年前の話です。

前に住んでいた神戸から持ってきたのは、大きなバッグがひとつ。
お金は50万円ポッキリ。仕事のアテはありません。
友人の兄の下宿に転がり込み、1週間ほどお世話になりました。
「安いアパートを」を探すうちに、どんどん都心を離れて八王子へ。
京王線の「めじろ台」という駅から徒歩15分、
家賃4万円のアパートを借りました。

さて、どうするか・・・・
私としては「ライターで飯を食いたい」と思っていました。
別に何ライターでもよかったのです。火をつけるライター以外なら。
いろいろ活動したのですが、経験ほぼゼロ、力量不明の24歳の男に
ライター仕事を出してくれる酔狂な人はいません。
所持金はどんどん減っていきます。
あの時は、ちょっとした恐怖感を味わいました。
「このままだと、飢えてしまう」

「アルバイトでもするか」
当時はインターネットなんてありませんから、
駅で求人情報誌を買ってきます。
一日に1万円くらいは稼ぎたかったので、
その基準で探して見つかったのが産廃車の運転手。
4tダンプを運転して建設工事現場に行き、
そこで出た建築ゴミを自分で積み込み、産廃場まで運ぶ仕事。
賃金は出来高制で、1回3500円。
一日3往復すると10500円になるのです。

まず4tダンプ。
これ、「普通免許で運転できるの?」という大きさ。
みなさんが良く見るダンプカーの6割くらいの大きさでしょうか。
積み込める重量は半分以下ですが、大きさはそこそこ。
いきなり運転もできないので、最初の1週間は助手。
現場に着くと、積み込みを手伝います。

まあ、建設現場ですからいろんなゴミが出ます。
建材の残りや、梱包物、作業員の飲食物の残骸まで・・・
まあ、ゴミですよ。1個1個がやたらとデカイけど(笑)。
だからみんな自分たちを「ゴミ屋」と呼んでいました。
「ああ、俺はゴミ屋になったのか」と、ちょっと情けなくなりました。
最初、私をみたベテランのゴミ屋さんは
「あんた、前は何をやっていたの?」
「はあ、普通のサラリーマンですが」
「サラリーマン・・・・」
当時の私・・・やせっぽち。今より15キロは痩せていました。
私を上から下まで眺めて
「つとまっかなー、この仕事」

まあ、私は学生時代にいろいろなバイトをしていたので
一応の力仕事はできます。あまり得意ではありませんが(笑)。
なので、1人前とはいいませんが、0.8人前くらいはできます。
最初の1週間は、毎日別のゴミ屋さんの助手を勤めました。
三日目くらいに私がつかされたのは、独立したゴミ屋さん。
独立というのは、自分でダンプを持っている個人事業者。
1回運ぶと倍ぐらいのお金がもらえる契約だったと思います。

「どうだい、この仕事できそうかい?」
「はい。まあなんとか」
「他の運転手はどうだった?」
「はあ・・・いい人ばっかりですね。びっくりしました」
別におべんちゃらではなく、みな「いい人」でした。
「あったりめえじゃあねえか。アタマ悪いんだから、人くらいよくなきゃ生きていけねえよ」
うーん、けだし名言。
「いやあ、でも大きな車に乗るのって気持ちいいですね」
「あのなー、アタマ悪い奴ほどデカイ車に乗るんだよ。頭のいい奴はちいせえ車に乗っても仕事になるけど、アタマ悪いのはデカイ車に乗らなきゃ稼げないのさ。俺だって、頭良ければこんな車に乗ってねーよ」
うーむ、またしても名言。

2週間目、私も一人前扱い。
ひとりで4tダンプを転がして指定された工事現場へ。
「ちわっす」
入り口で警備員のおっちゃんに挨拶。
「ああ、ゴミはあっち」
指定されたゴミ置き場に行ってダンプを横付け。
皮手袋を嵌めてゴミを片っ端からダンプの荷台へ。
いっぱいになったら荷台に登ってシートをかけます。
おっちゃんに伝票のサインをもらって出発。
めざすは産業廃棄物処理場(通称「捨て場」)。
私のお世話になった会社は、事務所が立川にあって
稲城と所沢の捨て場と契約していました。
工事現場は多摩一円のどこか。
まあ、1日に3往復するのがせいぜい。
すごーく調子よくいくと4往復でしたね。

工事現場と産廃場、どっちも埃もうもうですから
仕事を終えると着ているものは真っ黒。
現場ではヘルメットを被りますが、髪の毛も埃だらけ。
あの時の私、完全に工事現場のアンちゃんになりました。

朝も早いですね。現場到着が朝の8時ですからね。
6時半には起きなければなりません。
だから、寝るのも早くて10時頃。酒もゆっくり飲めません。
寝る前に、おにぎり握ってから揚げあげての弁当作り。
それをアルミホイルで包んで翌日仕事に持っていきます。
マメでしょ(笑)。その方が安く上がるし、時間も早い。
当時は土曜日の晩にゆっくりとアパートの部屋で
酒を飲むのが唯一の楽しみ。
ところが、ひとりで酒を飲んでいると悲しくなります。
(東京にやってきて、ゴミ屋になったのか・・・)
ゴミ屋の会社へ出した私の履歴書は、
高校卒業まで正直に書いて、あとはデタラメ。
恥かしくって「大学出てます」なんて言えませんや。

捨て場に行って、荷台のゴミをダンプアップできれいさっぱり捨てると、
そこの事務所に伝票をだしてサインをもらいます。
その時にお茶を出してもらって、ゴミ屋仲間や捨て場の人と世間話。
話題は食べ物や女や、テレビなど、取り留めもないこと。

ある日、稲城の捨て場に行くと、そこの作業員のオッチャン達に交じって
どうみても日本人でない方がいました。南アジア系という感じ。
「よう、こいつはなあパキスタン人だとさ」
「へえー、そうですか」
「日本で勉強してんだけど、金がたんねーから働いてんだとよ」
26年前で。まだ、そういう外国人は珍しい存在でした。
「国には女房、子どもがいるらしいぜ。カミさんえらい別嬪さ」
パキスタン君を見ると、身長が高くて頼もしげな面相。
目には知性の光を感じました。それで、ちょっと話しかけてみました。
「パキスタンから来たのですか?」
「そうです」
「留学ですか?」
「はい。・・・大学で・・・を勉強しています」
「へえ。すると、国では・・・のエンジニア?」
「そうです。日本の・・・の技術は素晴らしいので、一生懸命勉強しています」
「そうですか。でも日本は物価が高いでしょ?」
「そうなんです。来たばかりなのですが、お金が足りなくなって・・・ここで働いて貯めなければいけません」
「お国には奥さんと子どもがいるのでしょ。早く帰りたい?」
「はい。見てください、これが私の家族です」
ポケットから写真を出して、みせてくれました。
きっと、仕事の合間も肌身離さず持っているのでしょう。
「きれいな奥さんだ。子どもも可愛いですね」
「ありがとうございます。あなたは、運転手?」
「はい」
パキスタン君が怪訝な顔をしています
英語を話す私がゴミ屋の運転手をしていることが理解できなかったのでしょう。
もっと変な顔をしているのは、産廃作業員のおっちゃんたち。

「にいちゃん、英語がしゃべれんのか?」
みんな、目を丸くしているのです。
当時の私は、その程度の会話ならワケなくこなせました。
まあそれはいいのですが、捨て場のおっちゃん達にとっては
片言でも英語を喋るというのは「おったまげる」ことだったようです。
その後、私がその捨て場に行くとパキスタン君が
うれしそうに寄ってきて話しかけてきました。
私と英語で話すのがたいそうな息抜きになるのでしょう。
日本人の習慣について、彼が疑問に思っていることをよく聞かれました。
まだ来たばかりで、日本語もほとんど話せません。
きっと、戸惑うことが多かったのでしょう。
おっちゃんたちも、私が行くと「お、来たか」と集まってきます。
パキスタン君とのコミュニケーションで困ったことがあると
「あの英語の兄ちゃんが来たら通訳してもらおう」と待っているのです。
ゴミ屋をやっていた頃の、唯一の楽しい記憶は
その捨て場でのパキスタン君と交わした世間話でしょうか。

結局、私がゴミ屋をやっていたのは2か月ほど。
フリーランスの仕事をもらおうと履歴書を出していた
銀座の広告代理店から、「嘱託社員」としてなら雇ってやる、
といわれてホイホイとその話に乗ってしまったのです。
ゴミ屋の会社には適当な理由をつけて辞めさせてもらい、
私は現場焼けした顔のまま、やたらと不動産分野に強い
3流広告代理店のコピーライターになったというワケです。

さて、PRESIDENT (プレジデント) 2013年 1/14号に
「資産価値が下がらないマンションの選び方」という
私の原稿が掲載されていますので、
ご興味のある方はお読みになってください。
「特別広告企画 マンション特集」という
いわば広告のページですが、
私の主張は何も曲げていません。




さて、私はいかなる宗教にも帰依していないので、
クリスマスを祝ういわれは何もないのですが、
まあ一応世間に合わせてケーキやチキンを食べます。
間違っても「メリークリスマス」なんていいやしませんが。

それにしても、私はクリスマスやバレンタインデーの度に思うのですが、
日本というのはつくづく不思議な国です。
この国には1億2千万人以上の人間が住んでいますが、
その内にキリスト教徒の数は106万人だそうです。
1%にも満たない割合ですね。
そのくせ、クリスマスはかくも盛大に祝います。
キリスト教国以外で、これほどクリスマスを祝い、
バレンタインデーに騒ぎ、イースターに南瓜のお化けがでる国は
世界ひろしと雖も日本くらいのものではないでしょうか?

まさか1549年にザビエルが困難な航海の末に鹿児島にたどりついたとき、
感激のあまりにこの国を聖母マリアに捧げ、守護神を大天使ミカエルに
したから、今も日本人はクリスマスが大好き・・・なワケではないはず(笑)。
もしザビエルの意図した通りなら、日本は立派な
カトリックの国になっているはずなのですから。

しかし、この国で「キリスト教的なもの」は随分幅をきかせています。
クリスマスやバレンタインデーでのお祭り騒ぎは言うに及ばず、
学校や病院において「キリスト教系」はとても好イメージを持たれています。
東京なら立教や青山学院、関西なら同志社や関西学院。
病院なら、私の事務所の近所の聖路加、あるいはバブテスト。

この国でキリスト教がわりあい好イメージなのは、歴史もあるでしょう。
日本で、キリスト教徒はほとんど悪いことをしたことがありません。
強いて言うのなら16世紀の後半に、ポルトガルの商人たちが
日本人を奴隷として海外に売り飛ばしたことくらい。
あとは、大東亜戦争末期にアメリカが行った無差別爆撃と原爆投下。
これはナチスドイツのホロコーストに匹敵する残虐行為ですが
キリスト教を看板にしていなかったのとGHQのプロパガンダで
日本人には「悪」のイメージとして残りませんでした。

まあ、日本人は一般に宗教に鈍感ですね。
しかし、歴史を眺めるとこの国で宗教が沸騰した時期があります。
いうまでもなく、それは戦国期。
「一向宗」という、いまでいう浄土真宗の門徒たちが、
サムライの支配を覆すほどの力を示していたのです。
日蓮宗の一派も、山城の国(今の京都府南部)を一時的に支配しました。
ツラツラ眺めていても、そんなものでしょうか。

平安中期以前に、日本の仏教は隆盛を極めますが、
あれは支配層だけの話で、庶民は関係ありません。
また、最澄や空海などが活躍する平安期以前の仏教を、
今のイメージで捉えない方がいいでしょう。
特に奈良期以前の仏教は、人間の魂を救済するというよりも
支配層の教養や哲学的思考の補助となる役割の方が大きかったと思います。

さて、現在の日本を眺めると、宗教という存在が小さくありません。
クリスマスを盛大に騒いでいる連中のことを言っているわけではなく、
わりあいまともな信仰を持った人々もけっこういるものです。
ところで、日本で最大の宗教集団は何だと思いますか?

多分、形式的な門徒の数なら浄土真宗でしょう。
あるいは、神道かもしれませんね。
私の実家は浄土真宗ですし、
今の自宅には神式の霊璽祠を置いています。
そういう意味では、私も真宗門徒であり、神道の信者です。
時々、靖国神社や寒川神社にお参りしたりします。
また、訪れた土地土地でよさげな神社を見つけると、お参りします。
しかし、神道に対して何ほどかの宗教心があるかというと、ほぼゼロ。
手を合わせると、家族の健康と平安を願いますが、その程度。

しかし、そういうのは信仰とは言い難いですね。
でも・・ホラ、日本にもあるじゃないですか、スゴイ宗教の団体が。
そうです・・・ほかならぬ「創価学会」ですよ。
誤解のないように申し上げておきますが、
私は「反創価学会」というほど、彼らに敵対心を持っていません。
ただ、親族が無理やり入会させられて、脱会させるのに
やや骨を折った経験はあります。
強いて言うのなら、違和感は十分に抱いています。

さて、ちょっと前に総選挙がありましたね。
比例代表選挙で、公明党が獲得した票は合計711万以上になりました。
前回2009年の衆議院選挙では805万票でした。
公明党に投票する人の98%以上は創価学会員でしょう。
前回と今回で100万近く票数が違う原因はよくわかりません。
でも、ここでは仮にその中間の750万人を学会員と仮定しましょう。

日本には1億2000万人強の人がいるので、
750万人というのは全体の約6.25%にあたります。
選挙権のない未成年者も含めると6.6%近くになりそうですね。
日本人のうち約15人に一人が創価学会員なのです!
きっといますよ、あなたの周辺にもウジャウジャと(笑)。

かつて、日本の歴史でこれほど広範囲かつ大規模に
熱心な信者を擁した宗教団体は存在しません。
戦国期の一向宗ですら、今の創価学会に及ばないでしょう。
まず、そのことを十分に認識すべきです。

次に、この団体は信仰のみに満足するのではなく、
外郭団体に政党をもち、それが一定の勢力を有しています。
その公明党というのは、どういう政党なのか?
かつて、私にも「公明党に入れて」という学会の方がいたので
「公明党って、学会と池田を守る以外に何か目的があるの?」と
実に直截に聞いてみたことがあります。
その場で納得する答えは得られませんでしたが
「ホームページを見てくれ」ということなので
この原稿を書く前に覗いて見ました、公明党のHP。

政党にとってのアイデンティティは「綱領」と呼ばれるもの。
その政党が何をめざして活動しているのかを表します。
民主党は、結成されて以来この「綱領」を持たないので
一部のマスメディアから、党員は当選することだけが目的の
「選挙互助会」と揶揄されました。そして、遂に大敗北。

さて、公明党のHPに出ていた綱領は・・・・
第一項目を読んだだけで、ちょっと気持ち枠なりました。

一、〈生命・生活・生存〉の人間主義
「公明党」は、〈生命・生活・生存〉を最大に尊重する人間主義を貫き、人間・人類の幸福追求を目的とする、開かれた国民政党です。(中略)いかなる主義・主張であれ、機構や制度、科学や経済であれ、それらはすべて人間に奉仕すベきです。

これを読んで、すぐに思い浮かべたのが北朝鮮の主体思想。
朝鮮日報の解説には、以下のような一節があります。

人間があらゆるものの主人でありすべてを決定する、つまり自己の運命の主人は自分自身であり、それを切り開く力も自分自身にあるという哲学原理に支えられている。

このふたつ、なんか似ていませんか?
池田大作先生をチョーセン人だなんて罵るつもりは毛頭ありませんが、
金日成とどことなく風貌が似ている専制独裁者であるところは同じ。
池田センセイは軍隊こそ持っていませんが、北の主席よりはるかにお金持ち。
マスゲームなんてやらせるところが、何か似ていますよねー(笑)。

まあ、学会も公明党も人畜無害なら「勝手にやってください」レベル。
私は何も文句は言わないし、みなさんも恐れることはありません。
ただ、私が懸念するのは、公明党という政党は
まともな国家観をもたないのにもかかわらず、
この国で政治的な存在感を示そうとしていることです。
あの党のその他の綱領を読んでいても、何の国家観も感じません。
ただ、キレイごとを並べているだけ。
まあ、もともと政党を作った目的が、
「国家権力から学会と池田会長を守る」ということなのでしょう。
少数勢力しか持たないのなら、それでもOKです。
民主主義という欠陥だらけのシステムが生んだ灰汁みたいなもの。
ところが、衆議院に31議席も持っています。
支那と独自のパイプがあり、尖閣を「穏便」に済まそうと考えています。
安倍総理の靖国参拝にもいい顔をしないでしょう。
さらに、社民党並みに無責任な「平和」を唱えています。
ちょっと「困った存在」になっていますね。

繰り返しますが、私はこの団体と政党に満腔の悪意は持っていません。
ただ、この政党が多くの議席を持つことは、
日本の未来を由々しくする可能性が高いと思います。
2009年の総選挙で、この党がとった小選挙区の得票は約78万3千。
獲得議席数はゼロ。今回は約88万6千票。約10万票、増えました。
それで、獲得議席数は9。候補者を立てた選挙区で全勝です。

もし、投票率が戦後最低ではなく、戦後最高水準だったら、
自民党や民主党、維新の議席はあまり変わらなくても
公明党と共産党は惨敗したはずです。
多分、社民なんて議席ゼロになったと思います。
未来も、3,4議席で終わった可能性が高いですね。
つまり、「由々しき未来」を避けるためには、
みんなキチンと選挙に行くべきです。
もっとも、その前にいろいろと情報を集めて
自分なりに冷静な判断を行うべきではありますが。



2012/12/25 15:59 | ちょっと脱線 | Comments (0)